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保育園民間委託についての一般質問 報告その2
6月に参加した初めての議会のときには、役職を決めるばっかりで待ち時間が長くて、随分スローライフだなあと思ったものですが、今回の定例会は本当に大変・・・ヨレヨレです。胃痛は治りましたが、胃が過敏です。今までが鈍感だったのかもしれないけど、ビールが冷たく感じる・・・これは胃が悪いんじゃなくて、秋だからかしら。。
今日、保健福祉費の質問が終わって、ちょっとほっとしたけど、明日は今度は児童青少年費についての質疑があります。ああ・・・議員になるなんて分かってれば、学生時代もっとちゃんと勉強しておくんだったのに・・・と思いながら押入れからゴソゴソと児童福祉関係の書物を取り出しています。あまり奥にしまいこんであったので、肩の筋がおかしくなりそうだった。。
保健福祉費については、私のつたない質問に対して考え得る最大限の答弁だったと思います。一般質問で腹が立ったことについてもう一回聞いたんですけどね。正直、区のレベルではどうしようもない部分も多々あることだったので。担当された皆様、ありがとうございました。(←文句ばっかり言ってないで、たまにはお礼を言おうかと。 笑)
なかなか一般質問の報告が終わりませんが(苦笑)、とりあえずは、前々回のブログの予告の2点だけでも書いてしまいましょう・・・
★官民間の人材交流について
民間委託を進めるにあたって、区民に直接影響があるのは、官か民かということではなく
・今までのサービスと何か変わるのだろうかということ(例えば郵便事業は10月1日からどう変わっちゃうのか、心配でしたよね)
・なじみのスタッフがいなくなってしまうんだろうかという不安(特に地方では、なじみの郵便局員が高齢化した村の見守りの役割を果たしていたりして、それが郵政民営化でなくなってしまうんじゃないかという心配があったと思います)
の二点ではないかと思います。
それを和らげるためには、官であるか民であるかを超えて、なじみの関係を作ることが必要ではないかと思うのです。
それは、行政がノウハウを保持し続けるためにも必要だと思います。民間委託後も行政が責任を持つといっても、行政そのものにその事業のノウハウがなくなってしまったらどうしようもないわけですから。
民間委託は全国的に進められているので、総務省の「地方公共団体における民間委託の推進等に関する研究会」というのがあって、その報告書が出ています。
その中で、今ある制度の中では民間委託のために公務員と民間の人材交流をするのは難しいけれど、なんか良い方法を考える必要がある、と書いてあります。(←こんなヘナチョコな言葉ではありません。詳しくは本文を読んでください・・・)
で、練馬区としてはどうするの?という質問をしました。ここでも事例を一つ挙げましたが、これはまた別の機会に書きます。
答弁。要約しながら書きますが。
区は受託事業者を適切に指導監督する立場にあることから、委託先の業務に区職員が従事することは、一般的には好ましくないものと考えております。
ふむ、総務省の研究会が否定された(笑)
リサイクルセンターや地区区民館など区民主体の管理区民主体の管理運営を目指す施設には活動基盤を強化できるように支援をしているし、福祉施設については区の研修への参加を促す支援をしている。
適正なサービスを提供できるように指導監督に努めています。
行政が指導監督をして、受託事業者が従う、という関係ならば、民間委託は民間との「協働」ではないってことだなあ。上下関係ですものね。
随分上からものを言う目線だなあというのに腹が立ったんですけれど、これは私の今までの専門ではないもんで、腹が立つ以上にうまく言い返す方法が今のところ見つからない。4年の間に絶対理論的に反論してやる、と思っています。
★第三者評価について
腹が立った第三者評価の答弁、今日の決算の質疑でまあある程度答えていただいて、おかげでだいぶ胃痛も治ったわけですが(笑)、まず一般質問のときにどうして腹が立ったのかを今日は書きます。
「福祉サービス第三者評価制度」というのがあります。
介護保険なんかができて、利用者が自分でサービスを選択して、その代わり利用料を払う、というしくみができてきました。でも、利用者が選択をするといっても、どういう風に選んで良いかわからないでしょう。その目安にするために、「第三者評価制度」というのができました。
評価機関がその事業所に調査をして、実際にヒアリングなんかをして、評価をする。それを「とうきょう福祉ナビゲーション」というホームページで公表している。
評価機関というのがいろいろある。元々評価しかしてないわけじゃなくて、福祉関係の研修をやってるような団体もあるし、全然違う分野(例えば建築士事務所とか)をやってるような会社もあったりする。
評価にかかる料金も幅がある。
で、いっぱいある評価機関の中から、「ここなら自分達がよく見て欲しいところについて適正な評価をしてくれるんじゃないか」と思えるような会社を選んで、評価して貰う。
評価して貰う事業所が、評価機関を選ぶのだから、なんかちょっと問題があるんじゃないかしら、というところですね。あんまり悪いことは辛らつには書けなかったりするんじゃないかと予測できる。
で、料金がかなり高い(50万くらいとか、100万くらいとか、幅がありますが)ので、小さい事業所は受けにくい。この制度そのものが任意の制度なので、あんまり受ける事業所が増えていかないという問題がある。
私はたまたま、知り合いが第三者評価の関係の仕事をしていたことがあったから、前から興味を持ってみていたけれど、中には福祉で働いていても、第三者評価制度についてあんまり知らないまま働いている人も結構いるんじゃないかしら・・・(^^;
そんな不思議な制度でありながら、練馬区の保育園の民間委託の説明会では「委託後の質が落ちないように、第三者評価制度をやりますから大丈夫」と説明している。で、保護者もそれには納得しているらしいと、議事録から読み取れる。
言葉っていうのは怖いですね。第三者評価ってなんだかよく分からないけれど、なんとなく「第三者評価を受けるから大丈夫」と言われると、「ふうんそうか」と納得しちゃうような気がする。
素朴に疑問を持ったので、一般質問に先立ち、「どうやって第三者評価機関を選んでるんですか」と担当の方に聞いてみたら「入札で一番安いところを選んだ」という答えが返ってきたので、おや!!そんなんで良いのか!?と思った次第。
光が丘第八保育園が第三者評価を最初に受けた平成17年には評価機関は129か所もあったのに、その中から選んだ理由が「安い」だけだったのかしら!?
というわけで、一般質問で改めて「どんな基準で選んだんですか」と聞きました。
そしたら、「東京都福祉サービス機構が認めた評価機関を選びました」って答え。
・・・うーん、分かりにくいですね、この文章・・・。
えーとね。たとえて言えば。
「たまご」にたとえてみます。
卵って、色々ありますよね。赤い卵もあるし白い卵もある。親鳥に良い餌を与えて大事に作った高い卵もあれば、びっくりするほど安い卵もある。数ある卵からどれを選ぶか。家族が多ければそんなに贅沢な卵は買えないけれど、でも食の安全も考えなくちゃいけない。お財布事情と健康との兼ね合いを考えながら、それぞれ卵を選ぶんだと思います。
「で、あなたはどんな基準で卵を選んでるんですか?」という質問をしてみた。
そしたら、答弁としては普通、「赤い卵にしています。」とか、「ヨード卵です」とか、そういう風に答えるわけですよね。
ところが、練馬区の答弁はなんと、「にわとりが産んでいる卵を選んでいます」という内容だった。
にわとりが産んだ卵なのはあたりまえじゃないか!!!そんなことは聞いてないんだ!
そんな答弁だったということです。・・・・これも分かりにくいか???
第三者評価制度そのものがなかなか実効性のある制度になっていないというところを踏まえたうえで、現状の中でどう活用していけるのか、とか、どんな風に改善するべきだと都に対して提言していくべきなのかとか、区としての方向性が必要だと思うのですよね。そうじゃないと、お金がない中頑張って第三者評価を受けている民間事業所にも失礼だし、「民間委託の質を保つために第三者評価を受けます」という説明で保護者を納得させようというのもひどい話じゃないか、と思えてしまう。
思いがけないひどい答弁だったからとっても腹が立ったのですが、これについては今日の質疑でまあまあ解決しました。それについては、一般質問の報告を一通り終えてから改めて書きます。