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①前回ブログの補足 ②認知症グループホームの見学 ③新聞記事から ④後期高齢者医療

①前回ブログの補足


前回のブログの、「地域の拠点が必要だとみんな思っているのになかなか実現しない」という話に対して、「どういう意味?」というコメントをいただきました。


ですので、まずはその説明から。


たとえば体調が悪い時、「胃が痛い」みたいにはっきり分かれば、胃の検査をしてみようとか、分かりますよね。ところが、めまいがするとか、なんだかだるいとか、はっきりしない症状だと、どこで診てもらって良いか分からなかったりしますね。原因を見つけるまで、いろんな科に行ったり、病院を変えてみたりする。


そして、体調が悪いのが長く続くと、自分が調子が悪いことに慣れてしまって、具合が悪いことすら分からなくなってしまったりすることもある。


そんなとき、もっと気軽に普段から相談できる人がいれば良いと思いませんか。


 


体の調子だけではなくて、社会的な「困りごと」も同じだと思うのです。


はっきりと、「今、私はこのことに困っているから、この人に相談すれば解決する」と分かれば良いですが、自分が何に困っているのか、相談しても構わないことなのかも分からないことがある。自分が困った状態にあることに気づかないまま、社会的に見れば虐待の状態になってしまっている家族もいる。


例えば若いお母さんや、高齢の方は、子育てであったり病気のことであったり、困ったことも多いと思いますが、その相談に乗ってくれる人がいることも知らない場合があると思います。


そんな人たちが、気負わずに悩みを打ち明けられるような場所があると良いなと思うのです。


例えば、喫茶店のような場所で、なんとなくお茶を飲んでふと壁を見たら、地域の子育て支援の情報が載っていたり。そこで顔なじみになったご近所さんにふと悩みを打ち明けてみたら「実はうちも同じように困っていたのよ」なんて教えてくれて、「あら、困っているのは私だけじゃなかったんだ」と気づくことができたり。


区報など、文字で見るだけでは伝わらない情報も、「口コミ」のちからを使うことができればもっと活かされると思うのです。


福祉の集まりで、「もっと福祉を充実させるには何が必要だろうか」という議論をすると、こういった話が必ず出てくるのです。


以上、前回ブログの補足でした。分かりにくくてすみませんでした263


②認知症グループホームの見学


大泉学園町の2丁目に、「まささんの家」というグループホームがあります。社会福祉法人がやっているところ。


以前から、「見に行ってみたいな」と思っていたのですが、10月25日、勉強会をするということだったので、伺ってみました。


グループホームは、9名の定員。認知症で、介護保険を使っている方が利用するものです。ある程度の身の回りのことは自分でもできる人、ということになっています。


一戸建ての家のような造りになっていて、みんなで調理をする。認知症の度合が重くて調理まではできない人は、配膳をする。


家族との事前の相談で、個別に外出をすることもOKにしているそうです。GPSという機械を持ってもらって、大体どのあたりを移動しているか、パソコンで確認できるしくみを取り入れていて、そして、近所の人やお店にも協力してもらっているとか。


自由度を高めた介護、というのは、施設はもちろんですがグループホームでもできていないところも多いのではないかと思います。


認知症の人には「徘徊」というのがありますが、それも、意味無く歩き回るのではなくて、たとえば昔を思い出して「家族を迎えに行かなくちゃ」など、何らかの理由があって、そわそわしているもの。介護する側がその理由を理解する必要がある、ということ。


介護する人がそれを理解してくれていれば、認知症のご本人も、穏やかな気持ちで生活できるでしょうね。


施設の長となる人の考え方しだいで、「楽しい介護」はできるんだろうなと思いました。


ここは職員の定着率が高いという説明もありました。常勤で雇うようにしているから落ち着いているのかもしれないという説明でしたが、利用者の自由な気持ちを尊重していると、職員も働きやすいんじゃないかなと思いました。


前から一度、グループホームで働いてみたいと思っていたんですが、こんなところで働けたら良いなあと思って、帰って来ました。


こんな良い場所があるということ、もっと多くの地域の人に知って貰いたいですね。


③新聞記事から


10月26日の朝日新聞の東京版のページに、新宿の戸山団地での孤独死防止の取り組みが載っていました。


団地で一人暮らしをしている高齢者が、誰にも気づかれずに亡くなって、何ヶ月も経ってから発見されることがあり、その防止のひとつの方法として、緊急連絡の機械を使い始めるという話。緊急の時以外にも、相談があるときにもオペレーターとお話をできるんだとか。


これを取り入れる提案をした、「戸山団地の住民の人」として新聞に載っていたのが、私の知り合いだったのです。「おや、まあ、お元気そうで」と思わず新聞に向かって話しかけました(笑)


この方は、(新聞を読めば本名も載ってますけど、ここでは仮にHさんとしておきましょう)戸山団地の自治会でずっと孤独死の問題に取り組んでいる方です。


私が、新宿のNPOで働いていて、新宿区の基本構想を見直すための「区民会議」に出ていたときに知り合った方。


「基本構想を作るとか言って、20年後の新宿について話し合うとかいってるけれど、困っているのは今なんだよ。戸山団地の高齢化はすごいんだ。毎年何人も孤独死しているんだ。それを何が20年後だ。今、どうするか、っていう話をしに来たんだ」と、初めての会議でいきなり怒りをぶちまけられたので、みんな呆然としまして(笑)


私はなんだか、グループの中での進行役みたいな立場になっていたので、「ああ、次回もHさんが来て、怒るのかなあ・・・」と思うと、月に2度の会議には胃が痛くなる思いをしたものです。


それでも、区民会議のメンバーが順番に、思いを語り合い、相手の意見に共感の言葉を述べているうちに、みんな自分の思いがだんだん整理されてきて、どうすれば相手に理解してもらえるのかも少しずつ覚えてきて、話がだんだん上手になってくる。


何ヶ月もの間続いた区民会議が終わる頃の、Hさんの話は本当に素晴らしかった。


それで、実際に今も、新聞に載るような活動を引っ張っていっているんですものね。


だから、Hさんみたいな人からもっと話を聞きたい、というのも、私が議員を目指す一つの理由でもありました。


区民会議の最終回で、Hさんと名刺交換をしまして。Hさんが「今度は、飲みながらお話をしようね」と言ってくれたのには、感無量でした。あー、最初はどうなるかと思ったけれど、そんな言葉を交わせるようになれて嬉しいなあと思って。


・・・実際にはまだ飲みに行ってませんけど(^^;


そうだ、私も無事当選したことだし、新聞記事に向かって話しかけていないで、Hさんに連絡を取って、「ほんとに飲みに行きましょう」って言ってみようかなーと思ったのでした。


練馬区の中で、行政が説明をする時に、区民から怒りの声を上げられるのを怖がっていることを感じることがありますが、怒りの声を持つ人ほど、その力を発揮すれば、こんな素敵な活動になるんじゃないかなと思っているのです。


④後期高齢者医療


高齢者の医療制度が、来年の春から変わるといわれています。


具体的に、負担がどう変わるのかというのが、まだ決まっていないから、何なんだかよく分かりませんが。いまどき、国の制度が、良い制度になるとも思えないので、きっと困ることがあるんじゃないかと疑ってしまうんですが(^^;


ちょうど、私が福祉の学校で社会保障を勉強している頃から、「高齢者の医療制度を組み替えなくちゃ」という話が始まったようです。


・・・医療制度とか年金制度って、ややこしくて苦手だったので、またゴソゴソと学校の頃の資料を取り出してみた・・・。


健康保険は、会社勤めしている人のものと、公務員のものと、それ以外の人のもの(=国民健康保険)がありますね。


もともと、国民健康保険は、自営業の人が入るということを想定してできたものだったのだけれど、高齢化が進むにつれて、高齢者が入ることが多くなった。つまり、会社の保険に入らない人というのが、昔は自営業の人が多かったのに、今では会社の保険じゃない=高齢で会社にいない、という構造になっているんですね。


で、私の持っている教科書なので、3,4年前の情報だと思いますが、その時点で、国民健康保険の利用者の4分の1が収入のない人、という状態だったんだそうです。そうすると、国民健康保険は、保険料収入が他よりも著しく低くなる。


もともと高齢化を想定して作ったしくみじゃないから、ひずみが出てくるわけですね。


で、高齢者の医療はひとつ切り分けて考えなくてはいけない、ということになったんだと思います。


・・・もし間違っていたら、どなたか訂正のお言葉をください263


社会状況が変わってきているんだから、しくみも組み替えないと混乱しますよね。だからそれ自体は必要だと思いますが、心配なのは、高齢者の生活が苦しくなるのではないかということですね。


今日、その説明会がありました。


新宿の知人に聞いても、説明会はまだやっていないようだし、保険料についてもまだ全然決まっていない状態での説明会だったので、みなさん「うーん、なんだか、よく分からないけど、なんだか、不安」という感じだったように思います。


説明によると、やはり今まだ何も決まっていない時期に説明会をするのは他の自治体ではあまりやっていないようですが、「でも分かっていることだけでも説明した方がいいと思ってやりました」とのこと。あら、素敵。いつもギリギリに説明をする練馬区にしては珍しい(笑)


社会的弱者と呼ばれる立場の人にしわ寄せが行かないか、しっかりチェックしていかなくてはいけないと私は思っていますが、今の段階ではまずは経緯を見守るしかないかとも思っています。


今回は、担当している課長さんのことが興味深く(←?)、観察をしていました。


なにが興味深かったかというと、この制度について自分なりに考えて分かったことや、思うところを、普段使う自分の言葉でもって説明しようとしてくれていた感じがしたからです。


以前から何度か書いていますが、「責められるかも知れない」と身構えると、分かりにくい言葉遣いで語ってしまいがちだと思うのです。そして、難しい言葉を使うとなんとなく説得力があるような気がしたり、自分自身も分かっているような気分になってしまったり。


それは、行政だけのことではないと思いますが。


国文学を学んでいた大学時代に、授業で先生が「メタファー」という言葉を多用していたことがありました。「なんじゃい、メタファーって。怪獣の名前だろうか・・・」と思って、辞書を調べたら「比喩のこと」と書いてあった。なんだよ、それなら日本語で「比喩」って言えばいいじゃないか、国文学のくせに、と一人で腹を立てたことがあります。


そうやって、難しい言葉を入れると、なんとなく難しい議論をしているように聞こえて、なんか説得力があるように思えちゃうのかなと。


行政の説明はいつも、日本語とは思えない難解な言葉が使われていて、「説明会を聞いたら余計分からなくなった・・・」という声を聞くことも多々ありますが、それもきっと、「なんとなく難しい言葉を使った方がもっともらしい」という心理が、(無意識かもしれませんが)あるのかなあなんて思います。


だから逆に、分かりやすい、自分の言葉で話をするのはとても難しいことなんだと思うのです。だから、今日の課長さんが、自分の言葉で、自分の感じたことをもとにして、みんなに説明しようとしている姿は、とても好ましく思い、同時に、他人事ながら手に汗を握りながら見守ってきました(笑)


説明会に出てみると、区の職員さん一人ひとりの、区民への向き合い方が見えて面白いかもしれないですね。職員さんも意外と個性豊かなんだ・・・。


国の制度そのものはすぐには改善しなくても、一緒に考えてくれる職員さんがいれば、安心できると思います。


かとうぎ桜子を育てる会


 

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桜子のツイッター

プロフィール

かとうぎ桜子

Author:かとうぎ桜子
1980年生まれ。

保育士、ヘルパー2級、社会福祉士の資格を使って福祉の仕事をしてきました。
制度だけでは一人ひとりが安心して生活するまちを作るには不十分だと考え、誰もが安心できるまちのしくみ作りをしていきたいと考えています。

2007年4月の統一地方選で練馬区議会議員に初当選。

2010年3月、「市民参加と公共性―保育園民営化を契機として」と題する修士論文を書き、立教大学大学院・21世紀社会デザイン研究科を修了。

2011年4月 無所属で2期目に当選。

2011年末に子宮頸がんが見つかり、2012年春に円錐切除の手術をしました。その後は今のところ再発もなく元気に仕事しています。
この経験を活かし、がん検診の啓発など健康に関する課題にも取り組んでいこうとしています。

2015年4月、3期目に当選。

会派は市民ふくしフォーラム。

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