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緊急一時保護センターの視察

予算の話は一度お休みして、今日、健康福祉委員会で行った視察のことを書きます。

大泉学園町にいよいよできた、ホームレスの緊急一時保護センターの視察。

委員会での近いところの視察としては、板橋にあったホームレスの施設と、区内で既に民間委託されている保育園にも行きましたが、そういう場合、一度委員会室に集まってからみんなでバスで出かけます。

私は今朝は7時から8時半まで保谷駅で活動レポートの配布をしてから区役所に行ったので、比較的あったかいコートを着ていました。
でも、役所に着いた頃にはだいぶ外も暖かくなってきていて、道々、猫がごろごろしていました。

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(ごろごろ猫の一例)

ああ、梅の花と、猫のごろごろを見ると、春を感じるなあと思いながら役所に入ったのですが。


それで、視察のためにバスに行く時になって、「コートを着ていくべきか」とちょっと悩みました。なにせ、厚いコートだし。
まあ、でも寒いのも嫌だし、と思って、着て出ました。

役所の1階に降りて、同行の皆さんの姿を見たら、あらまあ誰もコートを着てない。
むむ!しまった。

でも、人は人。外に出たら、寒いかもしれないじゃないか、と自分を納得させながら表に出た。

・・・暖かい。

やだなあ、私一人で季節感のない人みたいだ・・・。

誰にも指摘されないといいなあ。やだなあ。。


と思いながらとぼとぼ歩いていたら、バス乗り場で職員さんたちが待っている。

私の心を知ってか知らずか、健康福祉事業本部長が私を見ている。やだなあ、やだなあ。
そして本部長が言う。「・・・暖かいですよ」

えーん。
知ってるよー。

「そうですよね、はは、はは」と力なく答える私に、「いやいや、施設の中も暖かいっていう意味ですよ!」とフォロー(?)する本部長。

とほほ、と思いながらバスに乗り込むと、生活者ネットの橋本牧さんが私を見て、「あら、コートを着てきたのね」とおっしゃる。うっ、またその話か・・・

「私も着てこようと思ったんだけどね、ネットの人に、『あら、今コートなんて着ていったら、皆に笑われるわよ』と言われたから着てこなかったの。でも寒いのは嫌よねえ、私も着てくればよかったわー」と橋本さん。

うっ。
私はやっぱり笑われるような格好をしているんだろうか。。うぅ。

本部長から受けた傷に、橋本さんが塩を塗りこんでくれた・・・としばらくショックでボーっとしていましたが、大泉に着く頃にはなんとか立ち直り。

もうこれ以上追及されるのは嫌だから、コートはバスに置いていこう、と決めました。


大泉学園高校跡地は、工事が終わり、今は引っ越し作業中。
板橋のホームレスの施設を受託していた社会福祉法人が引き続き受託するということで、以前お会いした施設長が出迎えてくださった。

学校の跡地だけに広いし、板橋の時は2階建てだったけれども今回は1階だから障害のある人も安心です、というような説明を受けました。

そして一通り見学。
きれいだねー、なんて言いながら見て歩きましたが、新しく作ったんだからきれいなのは当たり前ですよね(^^;

引っ越し作業中で、肉体作業も多いのでしょう、多分、全館に暖房をつける必要はなかったんだと思います。私達が着いて、暖房はつけてくれたみたいですが、なにせだだっ広いから、風がすーすー抜けていく。

・・・むむ。コートを持って来ればよかった。。

「寒い・・・」とつぶやく私に、菅田さんが、「なんでコートを置いてきちゃったの?」と聞く。
むむ。

「だって、暖かいって言われたんですもの。」と私。
不思議そうな顔をする菅田さん。「誰に言われたの?なんでバスの中に置いてきちゃったの?持って来ればいいのに」と菅田さん。

むむ・・・。


まあでも半分くらい見学した頃には、だいぶ暖まってきました。



で、またバスに乗って役所に戻ってきました。

戻ってきたら、いろんな人に「どうだった?」と聞かれました。
「うーんと、広くて、きれいで、引っ越ししてました。」と答える。そして、暑かったり寒かったりしました、と心の中で付け加える。

でも、なんというか、一言で言い表せる感想が思い浮かばないなあと思っていました。

帰り道にばったり会った池尻成二さんからも「どうだった?」と聞かれたので、「広くて、引っ越してました」と答えたら、「そうか、まだハコだけだったんだね」という返事が返ってきて、私の心に感想が浮かばなかった理由がハッと分かりました。

そうだ、ハコだけを見て来たからだ。


秋に行った、九州への視察の時にも漠然と感じていたけれど、なぜか皆で行く視察というものに違和感を感じたのは、大勢で行くとハコを見るしかなくなるからなんだと気づいた。

そりゃあ、利用者にはプライバシーというものがあるんだから、20人くらいでゾロゾロ行って、生活を見るわけにはいかない。そうなると必然的にハコを見るしかなくなるわけで。

でも、福祉は本当はハコではないんだよね。。

本当は、ホームレスの人だけではなくて、近隣の住民に生じているであろう心の葛藤も、福祉なんだと思う。

きれいな部分、制度化された部分、助け合いの部分だけが福祉なのではなくて、生きるうえで生じる心のドロドロと、それに対する対応も含めてすべてが福祉なんだと思う。

プライバシーのことを考えるとなかなか難しいところではあるけれど、何か工夫をすることで、そういった人の心の内面を見ることができるような視察ができれば、も少し、建物ではなくて「人を育てる」ということに力を入れる施策ができるんではないかなあと、ふと思ったのでした。

※かとうぎ桜子を育てる会のホームページは
こちら

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プロフィール

かとうぎ桜子

Author:かとうぎ桜子
1980年生まれ。

保育士、ヘルパー2級、社会福祉士の資格を使って福祉の仕事をしてきました。
制度だけでは一人ひとりが安心して生活するまちを作るには不十分だと考え、誰もが安心できるまちのしくみ作りをしていきたいと考えています。

2007年4月の統一地方選で練馬区議会議員に初当選。

2010年3月、「市民参加と公共性―保育園民営化を契機として」と題する修士論文を書き、立教大学大学院・21世紀社会デザイン研究科を修了。

2011年4月 無所属で2期目に当選。

2011年末に子宮頸がんが見つかり、2012年春に円錐切除の手術をしました。その後は今のところ再発もなく元気に仕事しています。
この経験を活かし、がん検診の啓発など健康に関する課題にも取り組んでいこうとしています。

2015年4月、3期目に当選。

会派は市民ふくしフォーラム。

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