Entries

定例会2,3週目

定例会2週目は、常任委員会、特別委員会の会議が中心でした。

そして来週からは決算の審議が始まります。

今週の私は、委員会で意見を言うための準備をしたり、来週からの決算のための準備をしたりで、なかなかブログが更新できませんでした。

特に環境まちづくり委員会で先日あったことをぜひとも書きたいと思っているんですが、ちょっと、決算の準備が済みましたらまた改めて・・・(><)


なんだか毎日、家に帰るとグッタリしてるんですが(^^;
いやー、どうしたんだろう・・・とずーっと考えてたんですが、ハタと気づきました。
そうだそうだ、私、人前でしゃべるのが苦手なんだ、と(笑)

しゃべるのは苦手だけど意見がないわけではないからしゃべらないわけにいかないでしょう(苦笑)
しかも議会では大抵、その場で資料が出てきてそれを見ながら意見を言うんだから、「今、問題に気づかないままやりすごしてしまったら大変なことだ」というプレッシャーを感じながらものすごく緊張しながら一つひとつの会議に出ているわけですね。

というわけで、家に帰ると干物のようになっていて、ブログの更新ができないわけです・・・という言い訳でした


今、朝の駅頭では名誉区民に関するレポートを配布していますが、先日「受け取りました」という方から、電話をいただきました。

「政治の中でどんな決断をするか、それが正しかったかどうかは時が流れて判断されることなのかもしれないけれど、でも、自分は今、加藤木さんの判断は正しかったんじゃないかと思っています」と。

まあ、わざわざお電話を・・・。
とても嬉しかったです。

※かとうぎ桜子を育てる会のHPはこちら
スポンサーサイト



久々にのんびりブログ

月2回、ヘルパーの仕事をしているので、今日は午前中ヘルパーをやって事務所に戻り、そして今度の月曜から朝の駅で配る新しいチラシを作っていました。

来週から配るチラシは、もちろん、名誉区民についての報告・・・

内容はブログとほぼ同じの予定ですが、何か工夫しなくちゃと思っているところ。


チラシをじーっと作っていたら、だんだん疲れてきて睡魔に襲われボケーッとしていたところ、関西の友達から電話が来ました。
「加茂川のそばで本を読んでいたら空がきれいだったから加藤木さんに電話してみた」という、さわやかな現代小説のような言葉が電話から聞こえてきました。
・・・どう反応していいやら(笑)

「あ、そうなの?」とわけの分からない返事をしていたら、「最近はどうしてますか?」とのこと。

うーん・・・最近の私か。。

この1週間くらいのブログに書いたような活動内容を要約して言おうかなと思って、

「えーと、議会の中で反乱を起こして、そして皆から怒られているところです」
と返事(^^;

・・・要約しすぎ。これじゃ意味分かりませんね(笑)


でも電話の向こうの友人はゲラゲラ笑っていました。

笑い事じゃないですよねー。ははん。

※かとうぎ桜子を育てる会のHPはこちら


名誉区民のこと


更新が遅くなってすみません。

9月17日から第3回定例会が始まりました。
何度かにわたってご報告していた、「名誉区民」の議案についてもこの日結論が出ました。

結局のところ、元区長に関する2つの議案については、民主の会派では私だけが反対せざるを得ませんでした。

名誉区民に関しては、選考委員会が7月8日に開かれていました。「選考委員会があったから、9月の定例会では議案になるだろう」という話がその頃から出ていて、私はその頃から「元区長だとか、練馬区のために働くのが当然の公職にある人が名誉区民に選ばれるようなことがあるとしたら、それには賛成できない」と会派の中で言って、皆さんと議論していました。

議案として出てきたのは9月10日で、ブログで皆さんにお知らせしたのも議案が出た後でしたが、私は会派の中では2ヶ月前の選考委員会の頃から反対の意思は表明していたのでした。

理由は、過去2回のブログ(こちらこちら)で書いたとおりです。


議案が出てからいきなり反対と言ったわけでもなく、ましてや当日になって急にごねたわけでもなく、2ヶ月も前から言っていたのに会派の中では理解を得られなかったのはとても残念なことです。

色々と思うところはあるのですが、軽々に思ったことを書くと火に油を注ぎそうなので(^^;)、まずはご報告のみ。

ただし、私は私なりにプロセスは踏んだ上で反対したつもりだし、その行動に対する責任はきちんと果たしていくつもりでいます。

それは、時間をかけて少しずつ、いろんな形でご報告ができるかと思います。

・・・面白味のないブログですが(^^;

※かとうぎ桜子を育てる会のHPはこちら

「AKY」

3連休に大学院のゼミ合宿があったので、私は日曜月曜だけ行ってきました。

もうすぐ大学院の夏休みも終わり。
・・・正直、学生だったことを忘れそうな状態でした
論文の準備をまるでしていなかったので、慌てて本を読んで、なんとか少しは前に進めて合宿に行ったのですが・・・。

とりあえず、

「民間に委託する」というのと「住民主体」というのを混ぜこぜに語るのはおかしいんじゃないか・・・むしろ、相反する場合があるんではないか・・・

という、私が前から持っている疑問について論じている文献を見つけたので、良かった良かった、と思っているところです。
これについてはまだ整理途中だし、話せば長くなりますのでまた改めて。。


私の通っている大学院は社会人がほとんどなので、年齢層もさまざま。
合宿ではそこに、数人の大学生も混ざっていました。

若い大学生が可愛らしいから、社会人院生は若者をつついて面白がってましたが(^^;

私は途中参加だからなんだか話の流れは見えないんだけれど、私が到着したときには、大学生の男の子が、「僕はKYじゃないんです!」と一生懸命言ってました(笑)

「僕はKYじゃなくて、AKYなんです!」と叫んでいるから、隣にいた同級生に、「AKYって何ですか?」と聞きました。

「[あえて空気を読まない]ということらしいですよ」と同級生。

なるほど。
[空気が読めない]んじゃなくて、[あえて空気を読まない]なんですね。

"can't"ではなくて"don't"なわけだ。

ふむふむ。良い言葉を聞いた。


機会があれば私も使おう


まあ、そんなわけで(←?)、明日から第3回定例会が始まります。

※かとうぎ桜子を育てる会のHPはこちら

名誉区民 その2

昨日のブログに名誉区民のことを書きましたが、早速今日、選考委員会の資料が届きました。まあ!早い!ありがたいことです。

実は、選考委員会の資料請求をするにあたっては、担当の職員さんから「資料は出せないかもしれません」と言われていました。

名誉区民のことを書いている「名誉区民条例実施要綱」を見ていくと、「練馬区名誉区民の選定を公正に行うため、名誉区民選考委員会を置く」とあります。

そして、「(選考委員会の会議の)公開は、(中略)議会の同意を得るための議案を提出した後において行うことができるものとする」ともあります。

で、議案を出しますってことは10日に言ったけど、正式に出されるのは9月17日、議会の初日だから、要綱に従えば事前に資料は出せないんです、って、担当の方が言いました。

でも一方で、この議案の結論を出すのも9月17日。

「ふ~ん、じゃあ、議員は資料無しに賛否を決めろ、ということですか?」なんてやりとりを、実はしていたんです。

そんな紆余曲折を経て、昨日ブログに報告させて貰って、今日役所に行って他の用事を済ませて席に戻ってみたら、先輩議員からホイっと資料を渡されました。

おや、出た。

「要綱云々・・・だから資料は出せない」という理屈はどうなったんでしょう。
どうして今日になって、資料を出せることに変わったんだろうねえ。

なんだかわけが分からない。そして資料はただ渡されるだけで何ひとつ説明も受けてないんけど・・・とにかく、まるで夏のお化けのように突如としてヌッと資料が出てきました

どーも、透明性が、ないなあ・・・。


で、出てきた資料は、「選考委員会への諮問」というのと、「選考委員会からの答申」。

「答申の理由」は、昨日紹介した議案と同内容です。

新しい情報としてあるのは、「答申に至る経過」。

そこには、「なお、審査の過程で、一部委員から、元練馬区長2名の選定については、政治家であることおよび退任後の時間の経過等を勘案すると、今年度顕彰することについては、多少の疑問が残るとの意見があった。」とあります。


なるほど。



さてと。



こうなると、やはり、「公職についていた人を名誉区民にするのは納得いかない」という、前回のブログに書いた私の疑念を晴らすものは何もないですね。
むしろ、不可思議さは深まるばかり。

メールのほうにもいくつかご意見をいただいています。


これらを総合的に判断して、私の賛否を決めなくてはなりません。

会派の中での議論、というのもまだ残っています。

でも、やはり組織の中での立場よりも何よりも、区民の皆さんからいただいた意見を尊重すること、そして私自身の議員としての良心、信条に従った結論を出さざるを得ないと思っています。

※かとうぎ桜子を育てる会のHPはこちら

名誉区民

9月17日から、練馬区議会の第3回定例会が始まります。

今まで、慣れない議会活動のために定例会ごとに胃腸を壊していましたが、議員になって早1年余、どうも今度の定例会は初めて私らしく楽しみながら議論できそうな予感がします(^^)
私の胃腸炎は私以外の誰かに移行されたかもしれませんが・・・(^^;


さて、定例会の1週間前には「議会運営委員会」というのが開かれて、次の定例会に出る「議案」が示されます。
そして、その後、各議員に議案集が配布され、議員はそれをもとに、行政がきちんと執行されているかをチェックしていくのです。

チェックするためには、最初に配布される資料だけでは不十分。正確で適切な審査をするために、資料請求をして情報を集め、判断していきます。資料を請求するのは、議員としての責任であり、権利であり、義務なのです。区民から、行政のチェックを任されてるのが議員なんですからね。

9月の定例会で時間が割かれるのは、決算のこと。
その他諸々、例えば条例改正や道路の認定などが出されます。

9月10日付でいただいた資料を見ていくと、たくさんある議案の中で今回特に目を引くのは「名誉区民選定の同意について」というもの。5件の議案が出されています。


名誉区民?
・・・そうそう、昨年、私が議員になりたての頃、練馬区独立60周年を記念して練馬区で初めての名誉区民が表彰されていました。

名誉区民とはそもそもなんでしょう。「練馬区名誉区民条例」というのを見てみると、
この条例は、社会の進展に卓絶した功績があった者に対し、その功績をたたえ、区民の敬愛の対象として顕彰することを目的とする。」とあります。
そして、「区長は、公共の福祉を増進し、または学術・技芸の進展に寄与した者であって、その功績が卓絶で、広く区民の尊敬を受けるものに対し、練馬区名誉区民の称号を贈ることができる。」と第2条にある。


卓絶・・・
普段あまり使いませんね

辞書を調べてみたら、「他に比較するもののないほどにすぐれていること。」とあります。(大辞林より)

すごい!
こりゃあ、なかなか使いようのない言葉ですね。なるほど、言葉そのものがなかなか使い道のないほど、素晴らしいことなんでしょう。練馬は70万人の人口があることだし、そのくらい素晴らしい人がいらっしゃるんでしょうね。

それから、「区民の敬愛の対象」。
敬愛とは「尊敬と親しみの気持ちをもつこと」だそうです。(これも、大辞林より)

ふむふむ。では、名誉区民とは、とても他と比較できないほど素晴らしい業績をお持ちの方で、かつ区民から尊敬されて親しまれる方に与えられるものなんですね。


さてさて、では今回、5件の議案にはどんなことが書かれているんでしょう。詳しい中身を見てみましょう・・・ということで議案集を開いてみると、5人のお名前が書いてありました。

1.牧野富太郎さん。・・・大泉学園の南口側にある「牧野庭園」の方ですね。すでに故人です。議案集には牧野さんについてたくさん、選定の理由が書いてありますが、冒頭には「さまざまな苦難の中で独学で植物学に取り組み、世界的権威と評された」とあります。

2.野村万作さん。・・・「世界的に著名な狂言師」とあります。

3.松本零士さん。・・・漫画家さんですね。小学生の頃から漫画家を志して努力を重ね、高校1年でデビューし、「宇宙戦艦ヤマト」「銀河鉄道999」などの作者、という趣旨のことが、議案集には記されている。


なるほど!卓絶してますね!
さて、あと2人はどんな人なんでしょう!

4.田畑健介さん。・・・昭和48年から区長になって、「他区に比べて立ち遅れている生活基盤の整備」をした人。

5.岩波三郎さん。・・・昭和62年から4期16年、区長をやっていた人。議案集の「選定の理由」によると、練馬で生まれ育って若い頃から区の職員になり、教育長をやって区長をやったので、「練馬区の歴史と岩波氏の足跡は相即不離の関係にあったものといえる」とのこと。そして議案集にはさらに、具体的に岩波氏の功績が書いてあります。「持ち前のアイディアを生かして数々の業績を残した」のだそうです。

ふむふむ。

確かに素晴らしいですね。
他区との生活格差を是正した人。さらにその後を引き継いで持ち前のアイディアを生かした人。
そんなに練馬区のことを思って奔走した「個人」がいるなら素晴らしい。
・・・でも、よく見たら、「個人」じゃなくて、「区長」じゃん・・・。

そりゃあなた、区長が区のために奔走するのは当たり前でしょ。
むしろ、奔走してなければ辞任してほしいですよね。だって、区からお給料をもらってるんだもの。

すべての区民が幸せになれるように頑張るのが、区長、行政、そして議員のお仕事。
一番良いと思って頑張ったことが報われる場合もあるし、時の流れや社会の変化で審判が下る場合もある。でも、お仕事なんだから、そのときの自分が「これが区民のためだ」と信じる道で精一杯頑張るのが行政と政治家のお仕事。
だって、税金でお給料をいただいているんですもの。

その、精一杯やったお仕事を、「卓絶した功績」「区民の敬愛の対象」というのが、果たして適したことなのかしら。

どうですか?区民の皆さん。ぜひ、ご意見をいただきたいです。メールをください。
sakurako_happy_society@yahoo.co.jp

名誉区民条例には「名誉区民は、区長が区議会の同意を得て選定する」とあります。
私は区議会議員ですから、条例に従って、「区民の敬愛の対象」か否かを判断するためには、皆さんの意見を反映させる責任があります。


ちなみに、今のところの私の判断としては、公職についていた人を「名誉区民」として現区長と議会が承認するというのは、議会と行政のなれあいの象徴でしかないように思っています。

この議案は、9月17日の定例会初日に賛否を表明する案件とされています。

あと約1週間、会派の中で真剣な会議によって判断をしなければなりません。

また、名誉区民は、議案になる前に選考委員会というものが開かれて議論がされているんだそうです。そこで選ばれた人が議案になるというきまりなんだそうです。

「だそうです」という書き方をしているのは、条例の下の要綱には「選考委員会」の記載があるものの、まだこの5議案に関わる選考委員会資料が出てきていないからです。

冒頭に書いたように、議員が議案を審査するためには、その資料請求をする当然の権利があります。
私は、出てきた議案を見たときに、「公職についていた人が選ばれる理由」に疑念を持ちました。これを晴らすことができれば、議案に賛成することができるかもしれないし、いくら追及しても「なんでなの?」の理由が解明されなければ反対しなくてはいけないでしょう。
そのためには、審査に必要な資料がまだ足りないのです。今回の議案に関して言えば、それは選考委員会の資料です。

議案そのものの賛否もさることながら、それ以前の問題として資料を出す責任は当然果たして貰わないと、議会と行政のあり方というところから問い直さないといけなくなりますものね。

担当課長さんには、今日、資料請求しましたから、お待ちしています。

課長さんじゃなくても、部長さんでも区長さんでも、いいですよ(^^)

資料が来ないと、議案の審査ができませんものね。


この問題は、区民と区政のあり方、行政と議会のあり方に関わる重要な問題だと私は考えていますので、またご報告させていただきます♪

※かとうぎ桜子を育てる会のHPはこちら

「恋はイリュージョン」

9月6日(土)は、日本ソーシャルワーカー協会の勉強会に行きました。
ここで講師をされることになっていた、東海大学の北島英治先生には、私は専門学校で教えていただいたことがあったので、北島先生にどうしても再会したくて、出かけたのでした。

私が福祉の学校で勉強した中で、北島先生が一番好きでした。
・・・何がどう好きなのかは、正直あんまり正確には覚えてなくてですね(苦笑)
福祉関係の友人と議論をしてたときに、

友人「ふーん、北島先生って、どういう人だったの?何を教えてもらったの?」
私「なんだっけ・・・」
友人「・・・

みたいな会話をしたこともありましたが(^^;

ノートをひっくり返して見てみたら、人間の心理に関わる部分を中心に教えてもらったみたいです。
私のブログを読んでる人も、大体、何らかの形で人と関わりのある仕事をしている人が多いと思いますが。
人と関わっていると、「なんでこの人はこんな言い方をするんだろう」「なんでこんな捉え方をするんだろう」って、腹が立ったり悩んだりすることがあるでしょう。
それについて、説明してくれる授業だったんです。

たとえば、「被害妄想」について。
ほんとは自分の心にあるだけの考えが、たとえば「誰かを憎んでいる」というような、否定的なものだった場合に、「本当はこんなひどいことを考えちゃいけないはずなのに考えてしまう」という状況になりますね。その否定的感情を自分自身で処理しきれなくなった時に、「これは自分が思ってるんじゃなくて、自分以外の誰かが言っているんだ」と信じ込むことで無意識に自分の心を守ろうとすることがある。
例えば、ほんとは自分自身が相手を嫌いなのに、「相手が私を嫌っている」と思い込んでしまう、とか。

そんな風に、人の心の動きについて、具体例を挙げながら説明してくださいました。人の心の動きのメカニズムを理解することで、福祉の現場での面接や利用者さんとのやり取りで悩んだときに、抜け道を探すことができるから。


先生が挙げた具体的な心理状態の事例で、一番印象に残ったのが、恋愛について。

小さいときから積み重ねてきた経験(例えばお父さんやお母さんとのかかわり)の中で、「自分にとっての理想の異性像」というのができあがっていて、それにたまたまぴったり当てはめることのできそうな人を見つけると、勝手に「運命の人だわ」と思いこんでしまうんだと。

その「理想の異性像」が偶然たまたま相手も合致したりすると、お互いが「運命の人だわ」と勝手に思いあうので、「大恋愛」となるのだと。

「つまりは、恋はイリュージョンなのです。」と北島先生は結論しました。。


ははあ、なるほどと納得して、その後ボーイフレンドとデートをしたときに、「あのね、恋というのはイリュージョンなんだってよ!」と言ったら、とても嫌そうな顔をされたものです・・・(苦笑)


そんなわけで、北島先生が何を話してくれたのか、といわれると、「恋はイリュージョン」というセリフが強烈に印象に残っているのですが(^^;


でも、うまく言葉に言い表せないんだけれど、そんな強烈な印象だけではなくて、北島先生から教わった様々なことが、私の社会福祉士としてのあり方にとても影響を与えているという感じがしていて、それをもう一度確かめてみたいと、前からずーっと思っていました。

それがうまい具合に公開勉強会の講師をやるっていうじゃないですか。
しめしめ、と思って出かけたのです。

今回の講義のテーマは、「ソーシャルワークの価値と倫理」。

私は昨年9月、初めてやった一般質問の冒頭で、「若輩者ではありますが、社会福祉士という資格を持った専門職として揺るがぬ信念を持ち、人権の尊重と社会正義の実現を行動の基準に置いて議会活動に取り組んでまいりたいと考えております。」という一言を言いました。
読み直すと、「うっへー!」という感じですが(^^;)、なんでこんな、「カッコイイ」ことを言ったかというと、これは私の言葉ではなくて、社会福祉士の倫理だからなんです。あえて言うことで、自分自身を取り締まろうと思ったんです。

北島先生は、「日本語に訳すと真意が伝わりにくいから」ということで、資料に原文を出しました。そこで私も原文を書いてみます。

The social work profession promotes social change, problem solving in human relationships and the empowerment and liberation of people to enhance well-being.

Principles of human rights and social justice are fundamental to social work.

「ソーシャルワーカーが目指すのは、国の中で定められている法律の範囲内での人権ではなく、もっと普遍的な人権なのだ」と先生はおっしゃいました。
それから、ソーシャルワークが見ていくべきものは、「その人が何を持つか(having;所得保障)」ではなくて、「その人の存在そのもの(being)」であるということも。

人間の存在そのものをより良い状態にするために(well-being)活動するのがソーシャルワーカーの専門性ということですね。

普遍的な人権と社会正義がソーシャルワークの基本になるにもかかわらず、日本国内で「社会福祉」というと、どうしても「社会福祉法」「児童福祉法」「身体障害者・知的障害者福祉法」「生活保護法」「老人福祉法」「介護保険法」といった制度の枠で見てしまう。すると、福祉の専門教育も、制度の枠でなされてしまって、「私は児童関係の専門家です」という言い方が出てきてしまう。
本当は、ソーシャルワーカーの専門性は特定分野の専門になることではなくて、専門職としての「価値観」をもち、それに忠実に行動することが重要なのではないか、ということを、先生はおっしゃっていました。

例えば児童虐待問題に対する対応。
関わる職種としてはソーシャルワーカーだけではなくて、心理専門家、医師、保健師などなど、色々な立場があるでしょう。
その中で発揮すべきソーシャルワーカーの専門性とは何なのか・・・。
虐待をしてしまうお母さん自身が問題意識を感じて相談しに来るならば、心理的なケアをして行くのが一番でしょうから、心理士が関わればいいでしょう。

ではソーシャルワーカーは何なのか。
「それは、虐待をしていることにすら、気づくことができていない人に対応して行くことなのではないか」と。

なぜあえて、「自分自身が問題に気づいていない人」に関わっていかなくてはならないのか。それは、「子どもの命を守らなくてはいけない」という価値観によるものでしょう。

だから、例えば対応のまずさで子どもが命を落としてしまったり、ワーカー自身が命を落としてしまったら、それは「専門家としての失敗」と言えるのではないか、ということでした。

一つの出来事に出会ったときに、それをどの視点から解決すべきなのか、そのためにどんな技術を使うべきなのか、何を見落としてはいけないのか― それを判断していく価値観が、それぞれの職種が持つべき「専門性」なのでしょうね。


それから、ソーシャルワーカーが価値観として持つべき「正義」とか「誠実さ」とか、「service」について。

「これは、個人個人に対するものではなくて、社会全体のあり方に対するものだ」とも、先生はおっしゃっていました。

「service」は、一般的に思いつく「customer service」のことではなくて、「尊厳や社会正義のために自分のエネルギーを割くこと」なのだと。
「一時期、病院で患者さんを“患者様”と呼ぶのが流行ったことがあるけれど、そういう意味の“サービス”ではないのだ」と。

「誠実さ」は個人に対するマナーではなくて、「いつも変わらぬ態度で倫理綱領に向き合うこと」なのだと。
つまりは、ソーシャルワークがもつ責任は、個別個別に対する態度というよりも、社会全体に対する責任なのですね。


「福祉をやってる人は優しくあるべき」みたいな風潮に、私はなんとなくずっと違和感を持っていました。「優しさ」って、誰のための優しさ?一方に対して良くても他方に対してはよくないかもしれない。
でも、個人に対しての優しさと考えるとものすごくぶれるけれど、社会全体と捉えると、とてもすっきりするような気がします。

「サービス」にしても同様です。「福祉サービス」とか「公共サービス」という言葉が使われる中で、住民や利用者を「顧客として扱う」というような言い方がされることがありますが、それがより良い社会作りに役立つというのはどうも違和感がありました。(これについては、私の大学院での論文のテーマとも重なってくるので、また別の機会に書きたいと思いますが・・・。)


私は議員活動も、ソーシャルワーカーの価値観を基本にしてやっているつもりです。たくさんの人に会う中で、意見の対立もあるし、どうすることが最善なのか、迷うこともあります。
だけどそんな悩む状況におかれても、個人個人に対する優しさという観点ではなくて、倫理綱領にある「すべての人間をかけがえのない存在として尊重する」という視点から見ていくことによって、解決していけることなのではないかと思ってもいます。

ソーシャルワーカーが一番大事にすべきは、技術ではなくて価値観であろう・・・そんな、北島先生の講義に、心にずっしりとした潤いをもらってきました。

※かとうぎ桜子を育てる会のHPはこちら

施設介護サポーター

今度の10月から、東京都が「施設介護サポーターモデル事業」というのを始めるそうです。都内の5自治体でのモデル事業。練馬もそれに手を挙げて、社会福祉事業団に委託をして実施するという。
モデル事業を行なう理由として、8月29日の医療・高齢者等特別委員会に出た資料には、

事業の背景・目的
○介護保険施設等では、人材確保・定着が厳しい状況となっている。
○介護施設では介護職員でなければ行えないサービスの他にも多様な業務がある。
○そこで、地域人材を積極的に活用することにより、社会参加の促進を図るとともに、介護施設の活性化に資する。

と書いてあります。

介護の人材不足・・・どう対応できるのか、検討されています。私も2月の定例会では人材不足について意見を言いましたが、まずは、国で決めている介護報酬の見直しをするよう、国に意見を言うことが考えられるでしょう。あと、主体的に区のできることと考えると、研修システムを充実させることがひとつあって、これについては練馬区でも考えていきたいというような答弁もありました。
事業所側からは、人材募集の広報についての支援をしてほしい、という声もあがっていますが・・・これはちょっと、当面の広報費用の削減にはつながっても根本的な解決ではないような気が、私はしますが

あと、私が大学院のほうでこのことについて議論している中で出てきたのは、昔、バブルの時代にやはり同様の福祉人材不足が起きて、そのときに人材確保指針やら、人材センターやらを作ったにもかかわらず、それ以上の「福祉の仕事をずっと続けたい」と思える基盤整備がされてこなかったという問題があるのではないかということです。
この1,2年、新卒の学生が一般企業で働きやすくなったようで、そしたら福祉に従事する人も減る、という傾向もあるようです。それは、お給料はもちろんのこと、専門性が社会的に認められてこなかったという、この15年くらいの、福祉の世界のあり方の問題もあるのではないかと。

そんなこんな、いろんな意見が出る中で、まずは来年度の、自治体ごとの「介護保険事業計画」見直しに向けて、具体的に方向性をつめていかなくてはいけないところ。


そんな中で、ひとつだけ、どうしても、どう考えても承服しがたいのが、人材不足の対応の一方策として「地域のボランティアの活用」というのをあげることが多いこと。

稲城市では、65歳以上の人が介護施設でボランティアをするとポイントをつけて、介護保険料を割引するってしくみを始めましたね。

これって、一言で言えば、「給料の低い介護職員の人材が集まらないから、それならいっそタダ(もしくはポイントをつけるだけ)で働いてくれるボランティアを使っちゃえ」って言ってるような気がしちゃうんですよね。



ボランティアの実例について、前回のブログで書きました。

山谷では、そこで普段から日雇いの人や路上生活者への支援活動をしている団体が、「年に1度はお祭りをやって、食べたり飲んだり、そしてイベントで楽しんで欲しい」という思いでやったお祭りの手伝いに行ったのでした。
私は、そのお祭りの趣旨に賛同したのと、「山谷という地域を見てみたいな」という気持ちと、そして誘ってくださった大学院の先生のことが好きだったから出かけたのです。
別に、ごぼうをささがきにすることが趣味なわけでもないんだけれども、上記の目的を持って参加しているから楽しかった。
ところがこれがもし、「ああ、ほんとは調理の職員を雇ってやらなきゃいけない事業だったんだけど、財源もないし、求人の手間もかかるから困ってたんで、タダでやってくれてラッキー」と言われたら、怒りますよ(--;)

戸山団地のHさんは、自分のご近所さんが孤独死してしまう現状をどうにか止めたくて、必死で活動していらっしゃる。
そんなHさんのことが好きだから、私も8月31日に出かけていった。Hさんの思いに共感しているからです。
それをもし、たとえば行政なんかから、「団地の独居高齢者対策は考えないといけないところだったけど、地域でやってくれるんだったらラッキー」みたいな捉え方をされたら、これまた腹が立ちますね。

でも、「介護の人材不足の解消のために、地域のボランティアを活用する」っていうのは、そういうことだと思うんですよ。

こういう言い方は、専門性を持って介護をしている従事者に対しても、「地域をなんとか良くしたい」と思っているボランティアに対しても、どちらの思いも踏みにじる、失礼な言い方でしょう。

まったく、失礼しちゃうわ、と思うわけですが、ただ一方で、「危機的状況」を救うには「地域の力」が必要だし、そして「危機的状況」によって「地域の力」が育つ契機になることもあるとは思うのです。
例えば阪神・淡路大震災をきっかけにして、ボランティアが注目されてきたという経過はあるのですから、介護が危機的状況にあるならば、地域で支えるしくみをどう作れるかは考えていくべきだろうし、そのきっかけに、このモデル事業がうまく使えればいいじゃないですか。都の事業の意図がどこにあるにしろ、練馬区として、地域で支えあうシステム作りにうまく活用できれば良いわけで。例えば、施設職員は介護の業務で手一杯なんだから、地域の協力者に対して「介護って何だろう」っていうことを紹介していったり、ボランティアに参加しやすいようなしかけをしていくコーディネーターは必要でしょう。それに力を入れていくべきではないかと、私は思うのです。

・・・ってなことを、8月29日の委員会で言いたかったんですけどね。
でも前段の、「介護従事者にもボランティアにも失礼ですね」というところに、皆さん反応してくださっちゃいましてね(^^;
「人材不足への対応には、これだけじゃなくてもっと色々考えてます!」みたいな答弁をしてくださっちゃいまして。

人材不足は人材不足で当然考えていかなくちゃいけない問題なんですけれど、今回の場合私が言いたかったのはむしろ、困った時の安い労働力として「地域」を使わないで欲しい、ということでした。むしろ困った時には地域とともに問題解決をしていくという、発想の転換が必要でしょう。

※かとうぎ桜子を育てる会のHPはこちら

新宿でのボランティア

8月29日の医療・高齢者等特別委員会で、介護のボランティアを養成する事業をするという報告がありました。
最近よく言われる介護ボランティアというものに対して、私は思うところがあって、委員会でも意見を言いましたが(なんかいつにも増して質問と答弁がかみ合わなかったのですが ^^;)、それについて、ブログでも書きたいと思っています。

でも、それを言うために、時間軸が逆になりますが、今日はまずは8月31日に私がやったボランティアのことを書きます。

私が新宿で介護の仕事をしていたころに知り合った人で、戸山団地の孤独死問題に取り組んでいるHさんという人がいます。何度かこのブログでも紹介しました。(例えば、こちらのブログの③の項目にHさんのエピソードを書いています)

団地の一室という小さなスペースで、すぐ隣り合っていながら、毎年何人か、孤独死をしていく。
それに気づき、立ち会い、手続きをしなくてはならない団地の自治会の人たち。
なぜ、死ぬ前に気づくことができなかったのかという後悔。腐ってしまった遺体を目にすること、匂いを嗅ぐこと―その経験が、Hさんを、孤独死防止のための活動に駆り立てているのだと思います。

Hさんは今、孤独死防止のNPOを立ち上げて活動している。

そんなHさんからある日、FAXが来ました。

「6月に、戸山団地の一角に特別養護老人ホームができた。
団地には一人暮らし高齢者がほとんどだし、ぜひとも特養と協力関係を作りたい。
そこで、今度特養とNPOが連携して、栄養に関する勉強会と、食事会をやることになった。
加藤木さんも時間があったらぜひ来て、政治に反映させてくれたら、とても嬉しい」
と。

それで8月31日、戸山団地に出かけたのです。

私は今も月2回だけ、新宿の戸山地区でヘルパーをやっているので、新宿に行くのはそんなに新鮮でもないのですが(^^;)、でもHさんに会うのはかれこれ2年ぶり。


特養での食事会では、私は受付担当をしたり、バイキング形式の食事会で接客(?)をしたりしてました。

「ごめんね、電話では『見学に来て』って言ってたのに、急遽ボランティアがたくさん必要になっちゃったから、手伝ってもらっちゃった」とHさん(笑)
「そうですよねえ、たしか『見にきてくれるだけでも嬉しい』と言われたような気がしたんだけど、気のせいだったかなあと思いながら手伝ってました」と私は答える(^^;

NPOのスタッフさんが「Hさんはいつも加藤木さんのことを言ってたから、来てくれて、嬉しいんですよ」と言ってくださる。
「え!?そうですか?えへえへ」と私。
「いやあ、そんな、別に・・・」とつぶやきながら去って行くHさん・・・(^^;

人のつながりは、あったかいですね。

新宿で働いていたのは2年くらいなんだけれど、今でもいくつか、あの頃の温かいつながりが残っているのは、嬉しいです。
練馬でも、たくさん、あったかい関わりを作っていきたいと思いながら活動してますが(^^)

そして、山谷で8月中旬にやったボランティアもそうだったけれど、仕事とは別にひたすら動く楽しさを、しみじみ感じてきました。

・・・という「ボランティア活動の意味」については、次回のブログへつづく。



ちなみに余談ですが、私が新宿で働いていた頃、新宿区社会福祉協議会は花園神社の隣にありました。
廃校になった小学校跡地を使った場所。区役所の分庁舎として、生活保護の部署と、社協と、会議室として旧教室を使っていたのです。

大久保にあった私の職場から、区役所や社協に行くには、歌舞伎町を一人トコトコと歩いていたものです。「社会見学、社会見学・・・」と呟きながらキョロキョロしつつ(^^;

その社協が最近、高田馬場に移転したんだと、今回の食事会のボランティアをしている時に聞きました。
「あらまあ、じゃあ、花園神社の隣のあの場所はどうなったんですか?」と聞いたら、「吉本興業が使っています」との返事・・・。

そういえば、新宿の小学校跡地を使って吉本興業が事務所を作ったって報道がされてましたね。

それがあの場所だったのか・・・。

私が、新宿区の基本構想についてHさんをはじめとするたくさんの人たちと話をしたり、行政とNPOの協働について会議をしたあの場所が、今は吉本興業・・・

まあ、今は私は練馬区議だから、よその自治体についてとやかく言うべきじゃないとは思いますが、でもなんだか複雑な気分ですね。。
どんな契約がされたのか、どんな議論が議会であったのか、調べてないけど、公共性って一体何なんだろう、としみじみ。
ちょっと衝撃的で、3日くらい、時おり、「吉本興業かあ・・・」とつぶやいていました(^^;

※かとうぎさくらこを育てる会のHPはこちら

「消えた面積」問題―大泉子ども家庭支援センター・障害者地域生活支援センター

昨年11月8日と26日、当時私が所属していた健康福祉委員会で、「大泉子ども家庭支援センター・障害者地域生活支援センター」というのを作る予定、という報告がありました。
東大泉5丁目の民有地を買い取って、新しく作るのだと。
練馬区議会の11月8日の健康福祉委員会議事録を見ると、「面積が1,154.49㎡、用途地域は東側と西側で分かれてございまして、大体半分程度でございます。第一種低層住居専用地域、それと第一種中高層住居専用地域でございます。」と書いてあります。

そして、この報告の後、12月4日の環境まちづくり委員会では、この施設を作るためにまちづくり交付金を申請するという報告がされています。一つの場所に、子ども家庭支援センターと、障害者地域生活支援センターと、桜並木の保全のための事業をやるんだと。

もともと、この民有地に桜があって、それを区として守りたいというのが出発点だったらしい。

その場所を区有地にするにあたって、有効活用するために、福祉施設を作ることになったんだという話を、後で聞きました。

議会の後、1月に近隣の区民向けの説明会がありました。
その後、次に説明会が催されたのが7月の初め。

そのときになって初めて、「桜のある部分は道路になります。」という説明がありました。
あら、なんでだろう。議会ではそんな説明はまったくされてないのに。

もともと、民有地として周りのおうちとバランスの取れた形で存在していた場所を一部だけ切り取って道路にするんだから、とてもいびつな形の「道路」が出現するわけです。

桜の下を歩道にするということなんですが、隣には家があるので、寸詰まりな歩道です。道路にしたほうが桜を一体的に管理できるから、って言うんだけれど、なんだか納得しがたいですね。道路ってそもそも、樹木を管理するための場所という定義があるわけじゃないですもんね。別に、施設内で管理したって問題ない気がするけど。

そもそもそんな寸詰まりの歩道があるなんて、素朴な感覚として、かえって迷惑な気がするんですよね。
7月のはじめにその話を聞いて以来、なんだかずーーーっと違和感があって、色々考えてたんですけど。
歩道だと思って信じていたら、ある場所でいきなり歩道が途切れるってこと、山道なんかを歩いているとたまにありますね。
「なんだよ、ここで歩道が終わりなのか。一体、何のための歩道だったんだ・・・」と、やり場のない怒りを、転がっている小石を蹴るといった方法で収めつつ、車道に出るわけですが、中途半端に歩道がある分、かえって車道に出る危険を感じるわけです。

そんな「中途半端な歩道」の危険を、ここにある施設に通う、ちいちゃいお子さん連れのお母さんや、障害者に感じさせることになるんじゃないんですかね。

それならば、もともとあった敷地をきちんと全体的に一体として管理して、かつ桜を地域の人と共有できる方法を探るのが、「地域に開かれた施設」というものじゃないでしょうか。

そもそも、昨年末の議会でまったく説明されていないことが、いつどうして変更になって、議会に報告のないまま進んでいるんでしょう。
議会の役割って、何なんでしょうね。フシギフシギ。

まったく理解できん。
と思いながら、7月以来、課長さんと個別に議論をしたり、資料をいただいたりしてきたりしていました。

で、ようやく、先週の健康福祉委員会で、11月以来初めて、この話の報告がありました。私は今はこの委員ではないので、あとで資料を見て、録音を聞きましたが、資料には、施設の敷地面積が「905.28㎡」と書いてあって、11月の説明と異なっている。道路にするんだという但し書きもない。
そして、11月の委員会資料の訂正の説明はまったくない。
「消えた年金」ならぬ、「消えた面積」ですね。。

この1年半、新人議員として議会を見てきましたが、議会ではかなり細部に至るまで、訂正すべきことは訂正しているように思います。これは、議事録や資料として残っていくということに対する責任なんだと理解していました。
その中でも今回の面積の違いはかなり大きな変更であり、前回の報告と変わるのであれば当然訂正すべきものだと思うのですが、なぜ説明されてないんでしょうか。こりゃ、説明責任はないんでしょうか?だって、2007年11月8日と2008年8月28日で、何の説明もないまま面積が変わってるんですよ。なんとまあ、ずさんなんでしょうね。
4月に子育て支援の担当課長が異動になったから気づきませんでした、とでも言いますかね?

健康福祉委員会と同日に環境まちづくり委員会がありましたが、こちらでは特に、まちづくり交付金に関する新たな説明がありませんでしたので、委員会の最後に私は手を挙げて質問をしました。
「桜並木の保全の事業をするという説明しか聞いていないけれど、いつの間に道路にすることになったのか」と。
「元々道路と面している土地を歩道にするので、新たな道路を作るわけではないから議会に報告しなくてはいけない内容ではない。」「まちづくり交付金では〈道路の整備〉ではなく、〈桜並木の保全〉としての申請のままですすめるので特に報告は必要としない」というような答弁が返ってきました。

ふーん。まちづくり交付金については国レベルの民主党でも追及してたけれど、ほんとにいい加減なものですね。「交付金」というものがどこからともなく湧いてくるわけじゃなくて、すべて国民の税金なんだから、も少し明朗会計にすべきでしょう。

それに、報告義務があるものではないからといって議論せずに進めてしまうのは住民自治と言っていいんでしょうかね?

なぜ道路にすると管理しやすくなるんだか、それも説明されてないからさっぱり分かりませんが、百歩譲ってほんとに管理しやすくなるんだとしても、それは行政の都合でしかないでしょう。別の立場から見てどんな意見が出るのか、意見を聞きながら慎重に進めなくてはいけない内容だと思います。

道路にする理由の一つとして、「道路にすると財源が得られるから」というのも挙げられてましたけど、まさかそれが最大の理由でもありますまい。
そんな、「本来の理念を失って金策ばかりに走る変なNPO」みたいなことを、「地方公共団体」がやるはずないですものね。

新人議員の私には今のところまったく理解ができませんので、これからも確認をしていきたいと思いますし、それはひとつ、9月の定例会の大きなテーマになるのかなと思っています。

※かとうぎ桜子を育てる会のHPはこちら

Appendix

桜子のツイッター

プロフィール

かとうぎ桜子

Author:かとうぎ桜子
1980年生まれ。

保育士、ヘルパー2級、社会福祉士の資格を使って福祉の仕事をしてきました。
制度だけでは一人ひとりが安心して生活するまちを作るには不十分だと考え、誰もが安心できるまちのしくみ作りをしていきたいと考えています。

2007年4月の統一地方選で練馬区議会議員に初当選。

2010年3月、「市民参加と公共性―保育園民営化を契機として」と題する修士論文を書き、立教大学大学院・21世紀社会デザイン研究科を修了。

2011年4月 無所属で2期目に当選。

2011年末に子宮頸がんが見つかり、2012年春に円錐切除の手術をしました。その後は今のところ再発もなく元気に仕事しています。
この経験を活かし、がん検診の啓発など健康に関する課題にも取り組んでいこうとしています。

2015年4月、3期目に当選。

会派は市民ふくしフォーラム。

カレンダー

08 | 2008/09 | 10
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 - - - -

過去ログ