Entries

産科医療補償制度

★なんだか最近、やたらと頻繁に、「加藤木さんって、どういうきっかけで議員になったの?」と聞かれます。
一日一回はこの質問をされているような気がするほど・・・(^^;

なんでだろう・・・最近新しく知り合う人が増えているのかなあ・・・

あんまりしょっちゅう聞かれるから、非常に流暢に答えることができるようになりましたが(笑)

「福祉の仕事をしていて、たとえば高齢者の孤独死の問題だとか、世の中おかしいなと思うことがあるのに変えることができないから、変えられる仕事をしたかったんです。で、何の仕事に就いたらそれを実現できるかなと悩んでたんです。
大学時代にハンセン病の支援をしていた頃、ハンセン病の当事者の方が民主党から選挙に出たことがあった。そのお手伝いをした時に、練馬の民主党の国会議員の秘書と知り合っていたんだけれど、ある時その人と話をしていて『どうしたら地域に関わる仕事ができるだろうか』と言ったら、『議員の仕事をしてみたら?』と言われたのがきっかけです。」

というような内容です。。

そうすると、「ふ~む、ずいぶんスムーズに行ったもんだねえ。良かったねえ」と言われることが多い。流暢に説明できるようになったために簡単に聞こえちゃうのかしら
でも、要約すれば上記のように簡単な話になってしまいますけど(^^;)、当選するためには私なりに努力も苦労もしたつもりではあるんです。

ただ、こうやって毎日いろんな人に説明していて、しみじみ思うことがあります。

努力しなけりゃ当選はしなかっただろうけど、でも努力すれば必ず当選するというわけではないですよね~。世の中には、自分の努力だけではどうしようもないことがある。

こうやって考えてみると、選挙は人生に似ているなあと思いませんか?

ちょうど、ここのところ改めて「あしがらさん」上映会のふりかえりをしていたんですが、路上生活者の人生も似たものがありますよね。

人間、どんなに努力をしても、さまざまな問題の巡りあわせで路上生活になってしまうこともある。。

人生の中で、社会の中で、「正しさ」が必ず通るわけでもないし、「努力」が必ず報われるわけでもない。

ああ、人生って不条理だわ、と妙にしみじみ思う今日この頃です。


★12月の議会の議案に、国民健康保険条例の改正というのがありました。
これは、赤ちゃんを産んだとき支給されている出産育児一時金が3万円増額になるというものでした。

1月から「産科医療補償制度」というのが始まります。

今、産婦人科が足りないことが社会問題になっていますね。
産科が不足する理由のひとつとして、出産の際に赤ちゃんに障害が起きたり、母子が亡くなってしまうような事故が起きたときに、訴訟になるリスクがあるからといわれています。

そこで、お医者さんの負担を軽減するために、医者が事故の補償をしないとならないときのための保険を始めるというものです。

医療機関が3万円の保険料を支払って加入し、赤ちゃんに障害があったときには3000万円の補償。

それは良いとして、ただこの制度にいくつかの課題があります。
・赤ちゃんの障害が一定の条件の脳性まひに限られているから、ほかの障害を持ったり、脳性まひでも条件に合わない場合には補償がされない。

・医療機関が保険に加入するという形をとるにもかかわらず、その費用がそのまま分娩費用に上乗せされると想定されるために、今回のように出産育児一時金を引き上げるという措置をとらざるを得なかったということ。
それなら、もっと単純に医療機関に国が補助をする形をなぜとらなかったのか、素朴な疑問として、理解できないなあ・・・。

・そもそも3万円という保険料が妥当なのかが良くわからない。すべての障害に適用されるわけでもないし、実際に対象になる赤ちゃんの数を年間500~800人と想定しているそうなのですが、その数字が本当に妥当なものなのか、集めたお金は余るんじゃないか・・・?ともいわれている。

・それで、どんな運用がされるのかをチェックしたいと思っても、保険は民間の損害保険会社がやるので、情報があまり出てこないおそれがある。

・今までよりも値上げになっている分娩費用を支払わなければならないとなったときに、妊婦さんにわかりやすい説明がされるのかも心配。

・国民健康保険からの支出を増やすんだから、これは妊婦と赤ちゃんだけではなくて国全体で議論すべき内容なのに、国民全体への周知が不十分である。

・そしてこれが、法律に基づく公的な制度ではなく、民間の保険という位置づけになっていること。公的制度にしようとすると、審議に時間がかかるから、急いで産科医を助けるために民間の保険にしたんだということだけれども、公的な支出があるにもかかわらず国会できちんと審議されないまま、任意保険とはいえ事実上はほとんどの医療機関が入る保険になっている。


調べるほどに「??」となってくるしくみなんですね。

それで、この議案の賛否が、今回の定例会で一番悩みました。

議案そのものは産科医療補償制度のことではなくて、それに伴う3万円の引き上げでしょう。
それに、練馬区内の産科はすべてこの保険に加入するというから、現実的に妊婦を守るためには、出産育児一時金を上げるしかないとも思う。

ただ、国会の審議を経ないでできてきたという経緯を考えると、この制度をチェックできる最後の手段が区議会ではないかとも思ったんです。

この議案の審議は、私が所属している委員会ではないので、録音を借りて聞いていました。
委員会の中でも上記と同様の意見が複数の会派から出ていました。

それで、「議案そのものには賛成するけれど、制度に課題があることは、委員会の委員長報告に載せてほしい」という意見が出ていました。

でも結局、賛成した議案に意見をつけることは慣例にない、というようなことで、委員長報告には触れられなかったんですね。

あ~、そうなるといよいよ、賛否で態度を示すしかないのかなあ・・・ということで結局、私は、反対をすることにしました。

う~ん、でも、どういう態度表明がもっとも適していたのか、いまだにう~んと考え込んでしまう、悩ましい議案でした。

※かとうぎ桜子を育てる会のHPはこちら
スポンサーサイト



Appendix

桜子のツイッター

プロフィール

かとうぎ桜子

Author:かとうぎ桜子
1980年生まれ。

保育士、ヘルパー2級、社会福祉士の資格を使って福祉の仕事をしてきました。
制度だけでは一人ひとりが安心して生活するまちを作るには不十分だと考え、誰もが安心できるまちのしくみ作りをしていきたいと考えています。

2007年4月の統一地方選で練馬区議会議員に初当選。

2010年3月、「市民参加と公共性―保育園民営化を契機として」と題する修士論文を書き、立教大学大学院・21世紀社会デザイン研究科を修了。

2011年4月 無所属で2期目に当選。

2011年末に子宮頸がんが見つかり、2012年春に円錐切除の手術をしました。その後は今のところ再発もなく元気に仕事しています。
この経験を活かし、がん検診の啓発など健康に関する課題にも取り組んでいこうとしています。

2015年4月、3期目に当選。

会派は市民ふくしフォーラム。

カレンダー

11 | 2008/12 | 01
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -

過去ログ