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予算の審議が半分終了・・・1日目:都区財調・財政計画

予算審議の1週間をなんとかかんとか乗り切りました・・・。

予算特別委員会は全員が参加しているのですが、質疑は会派ごとに、人数によって時間が割り当てられて、順番にします。

一人会派は7分間。
会派の人数がいれば、手分けして順番にやるけど、一人会派はなにせ一人だから手分けはしませんね(^^;

私は今回、一人になって初めての予算です。


昨年の秋ごろから急速に進む経済状況の悪化の影響で、税金として集まるお金が減るので、区としての収入も減るだろうという予測ができます。

収入が減ったからって、そんじゃあ節約節約・・・となんでもかんでも区民サービスを切り捨てるわけにはいかないから、少しずつでも節約する方法と、工夫して収入を増やす方法を考えないといけないですよね。

そこまでは、どこの会派もみんな同じ考えです。

しかし、そこから先は、結構意見が違う。

私は、なぜこんなに急速に経済が不安定になったかというと、どんどん規制緩和をして、市民の生活を市場に任せた分だけコントロールもできなくなって、不安定雇用が増えたために、ちょっとでも歯車が狂うとすべてが手のつけようがなくなってきたということがあるのではないかと思います。

私が議員になって一番最初に気になったのは保育園の民間委託のことだったけれど、すべての分野に関して、小さな政府を目指して市場に任せたために市民の普段の生活実感が施策に生かされないし、雇用の問題も即効薬が見つからないのではないかと。

区としてまずできるのは、区の事業でありながら不安定雇用を生み出している部分があるのではないかということを点検しなおすこと、区民のためのセーフティネットを再構築することだと思ったのです。


さすがにこんな不安な社会になったら、誰もがそう思うのではないかと思っていたのですが、ところがどっこい、「歳入が減って区民サービスが落とせないんだからさらに委託化・民営化をして効率化すべきだ」という意見の方もいた。
おお!そうきたか!
目からウロコでした・・・(^^;

ははー。50人も議員がいると、本当に様々な意見がありますね。

友達としゃべっているだけだと、基本的に自分と似た価値観の人としゃべるから気づかないけど、あー、世の中には私とは真逆の考え方をする人もいるんだなあと知ることができるから、ある意味面白いですね・・・。

そんなことを思いながらの、予算審議一日目のテーマは、「都区財調・財政計画」。

東京都の特別区は、他の市町村とは違うお金の動きになっています。

人口は少ないけれども大きな会社がいっぱいある区もあれば、人口は大きけれども住宅街で法人税収入は少ない区もある。区民の所得も地域によって違ったり、住んでいる場所と働いている場所が違ったり。
それから、他の市町村だとそれぞれが独自でやっている、上下水道の管理や消防も、特別区は代わりに東京都がやってくれている。
そういう中で、どの区に住んでも一定以上のサービスが受けられるように、23区の間と東京都とでお金を「分けっこ」するしくみになっているんですね。これが、「都区財政調整(都区財調)」。

そこまではまあ分かりやすいんだけど、じゃあ具体的にどうやって「分けっこ」しているのかがややこしい・・・(><)

不況によって区の収入が減っていくという中では、区としていろんな努力をする必要もあるけれども、同時に一方で、区民の皆さんが「練馬区の収入はどこから来ているんだろうか。どこに工夫の余地があるんだろうか」と考え、知恵を出し合う必要があると思います。
なんだか分からないうちにサービスが受けられてしまったり、逆になんだか分からないうちにサービスが削られたりしたら、なんだか自分が主体でない感じがして嫌でしょう?それでは住民自治といえないですものね。


そんな思いで、以下のような質問をしました。

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(正式な議事録ではありませんので、きちんとしたものは区議会のHPでご確認ください。)

桜子
今のこの経済状況の中で、歳入歳出の工夫ということや、緊急経済対策の話というのが、各会派から出ていたかと思います。この経済状況の悪化というのは、世界的な問題だとはいえ、やっぱり急速にこれだけ雇用や生活の不安定な状況というのが生まれたのは、不安定雇用の問題があるのではないかと私は思っています。

行政がやるべき仕事をきちんと精査する中で歳出を見直していくということは、もちろん必要なことだとは思うのですけれども、やっぱりその中で行政がやっていく事業に関わる人は、最低限生活できるだけのお給料をもらえて、食べていける状況を作っていかなくてはいけないと思います。

そういう中で、今回緊急の雇用対策としては、(区として)緊急なものはやったとは思いますけれども、それと同時にやっぱり新たな雇用を生み出すということだけではなくて、今まで委託をしていく中で働いてきた方の雇用環境はどうだったのかというような視点からも、見直しをしていかなくてはいけないのではないかと思いますが、「区民生活防衛対策本部」というのを作って、雇用の問題を見ていくということだったのですけれども、このあたりについてはいかがでしょうか。

(※注 練馬区では、緊急経済対策で、非常勤・臨時職員として約290人を雇用するということを発表しています。)

課長
基本的にこれまでの委託で、いろんな事業を民間の方にお願いしているわけでございますけれども、基本的にその雇用条件等々については、様々なものがあろうかと思っております。そういったことで言うと、原則的には事業主の方とそこで働いている方の関係になろうかなというふうに思っています。
もちろん私どもとしては、私どもの業務の一端を担っている方々が、それなりに安定した生活というのを営んでもらうことが望むところでございますけれども、私ども、委託という関係の中でどこまでそういったことに踏みこめるかということになりますと、今後の研究かなという風に思っているところでございます。

桜子
雇用の問題というのは、直接には国とか都道府県の問題であるというようなご答弁も、先ほどの(他の会派のやり取りの)中ではあったと思うのですが、少なくとも区の事業に関わる方がどうやって働いていくかというところからはまず近い問題として見直していけると思いますので、検討していただければと思います。

この不安定雇用の問題であるとか、貧困の問題であるとかいう話が出るときに、必ずやっぱり「自己責任」ではないかという問題が出てしまうということがあると思います。
これだけ不安定な状況になっていてもまだ「自己責任」ということが出てしまうのは、私はすごく残念なことだと思います。個人の問題で終わらせるのではなくて、それが社会の中でどういう問題なのかという位置づけをしていかないと、やっぱり先に進まないのではないかと思います。

他の会派の方から、派遣村の話も出ていましたけれども、派遣村の村長さんがいろいろインタビューに答えている、それを見ていたら、村長さんが言っておられた言葉をそのまま読みますと、「自己責任で転落した人なら死んでも良いのですか。それは動物の社会でしょう」というようなことをおっしゃっていました。
一義的には国とか都道府県が雇用の問題をやっていかなくてはいけないということはあると思いますけれども、区としてセーフティネットの役割をどう果たしていけるのかという視点で、区民生活防衛対策本部というのも取り組んでいっていただければと思います。

それと、区としてどうあるべきなのかという議論と同時に、やっぱり区民にとって歳入歳出がどうあるべきなのかということも、もっと分かりやすくやっていく必要があると思いますが、財政白書をお作りになるということでしたけれども、この財政白書、今度お作りになるものの目的と、前回の違いというところを、改めて教えていただきたいと思います。

課長
今、財政白書につきましては、先ほど(他の会派の質疑で)申し上げましたように、ほぼ8割ぐらいできているという状況の中で、今回は前回から4年以上経過する中で、その総括、これが1点ございます。
それともう1つ、新たな課題設定、先ほどから財政状況が厳しいというお話もあるわけでございますけれども、例えば区に一定の工場を建設した場合の、その経済効果・・・今東京都がオリンピックでの経済効果がいくらというような・・・そういった試算もしてございます。経済効果につきましては、先ほどから議論もいただいているところでございまして、そういったものも課題としてちょっと取り組んでみたいという風に思っているところでございます。
いずれにしても、そういったものにプラス、先ほどからご指摘いただいています区民の方に分かりやすい、特にできれば中学生・高校生くらいに分かりやすい簡単な区の歳入歳出の状況、こういったものが読み物的に読めるような、そういったものも今、すでに作業を進めているところでございますので、しばらくお時間をいただきながら、様々な検討作業を進めて行きたいというふうに思っているところでございます。

桜子
財政白書、今既にあるものなんかを見ていると、基本的な用語なんかは、なかなか日常的には分かりにくいものが、分かったりだとか、そういうのはあると思うのですけれども。これ、今度新しく作った場合に、これを具体的にはどんな形で活用していくということを考えていますか。

課長
当然白書としての一定の問題提起なり、今の区の財政の現状をお示しするわけでございますので、当然本体につきましては一定程度の印刷をして、各所にご配布申し上げたい。
できれば、これはまったく私どもの試案でございますけれども、特に教育現場等で子ども達に理解できるような冊子としてもまとめていければというような思いを持っているところでございます。

桜子
今、予算についてはホームページに載っていると思うのですが、その予算だけを見て、財政白書のどの部分に当たるのかというのがなかなか分かりにくいということもあると思いますし、財政白書や予算書を使ってどうやって区民が参加して行くのかというところが、まだ課題があるかと思うのですが、その辺に何か考えがありましたら教えてください。

課長
その辺も、今のホームページの作り方が、ある意味データ集的な形になってございます。できる限り分かりやすいようなリンクの仕方とか、今度作る財政白書の中で分かりやすい工夫・・・特に先ほども申し上げましたけれども、中学生・高校生に親しんで貰えるような、そういった体裁も含めた作りを、今後十分検討していきたいという風に思っているところでございます。

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★委託先の事業者で、不安定雇用が生まれているかもしれないという認識は、区にもあるようですね。それならば、少なくともその課題の解決方法が見つかるまでは、委託化は止めるべきだと私は思います。

★派遣村の話をした時には、「自己責任」の考えを持っている人から、「死んでも良いとまでは言ってないじゃないか!」と野次が飛んでいました。

確かにそこまでは言ってないかもしれない。
でも、路上生活の人を公園から追い出したり、「派遣村に来ている人は気の毒な人ばかりではない」と見放していくことは、間接的には死ねと言っているのと同じだと私は思います。
気の毒な人は助けてあげるけど、そうじゃなきゃどうなったって知らないもんね、ってことでしょう?
自分の目の前から消えたその人が、その先どこへ行きつくのか・・・他の場所でも同様にみんなから追い出されたら、その人はこの世に居場所がなくなるじゃないですか。

それに、誰もが人生の中で一度や二度は失敗するんじゃないですかね。
そのときたまたま助けてくれる仲間がそばにいたかどうか、という違いがあるだけだと思います。

それだけの自覚もなく、「自己責任」という言葉を簡単に口にしてしまう、弱い人に対する共感性のなさが私には恐ろしいのです。

※かとうぎ桜子を育てる会のHPはこちら
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桜子のツイッター

プロフィール

かとうぎ桜子

Author:かとうぎ桜子
1980年生まれ。

保育士、ヘルパー2級、社会福祉士の資格を使って福祉の仕事をしてきました。
制度だけでは一人ひとりが安心して生活するまちを作るには不十分だと考え、誰もが安心できるまちのしくみ作りをしていきたいと考えています。

2007年4月の統一地方選で練馬区議会議員に初当選。

2010年3月、「市民参加と公共性―保育園民営化を契機として」と題する修士論文を書き、立教大学大学院・21世紀社会デザイン研究科を修了。

2011年4月 無所属で2期目に当選。

2011年末に子宮頸がんが見つかり、2012年春に円錐切除の手術をしました。その後は今のところ再発もなく元気に仕事しています。
この経験を活かし、がん検診の啓発など健康に関する課題にも取り組んでいこうとしています。

2015年4月、3期目に当選。

会派は市民ふくしフォーラム。

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