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Tさんのこと

以前、区政報告会の報告を書いたときに、今後分科会をやりたいということをちらりと書きました。
バリアフリーの分科会のご提案を、参加者からいただいたということも書きました。

今回のブログで、その具体的な日程をお知らせしようと思っていました。
6月下旬に、私の事務所で開催しようと思っていました。

ご提案くださったTさんは、もともと理系の研究をされていた方。
今はアルツハイマーの奥様の在宅介護をしている。
2年前の、私の選挙の数日前に「投票するよ」とメールをくださったのが初めての出会いでした。

なぜ私に投票しようと思ったのか・・・聞いたことがあったかなぁ・・・
たしか選挙公報を見て、若いのに頑張ろうとしてるから、応援してみようと思った、とおっしゃっていたかな。

奥様は、お会いするたびに病気が進行されていました。
Tさんご自身も体調が悪い時もあるとおっしゃっていましたが、在宅介護を続けていた。

病気のせいでコミュニケーションがスムーズに行かなくなっても、本当に奥様を大事にされていた。

そんな中で、「車椅子の妻がもっとスムーズに移動のできる社会を作りたい」とご提案くださったのでした。

研究者であった経験を生かして、一生懸命に計画を練ってくださっていました。


明日、練馬区議会は午後から臨時議会があります。
その前の、午前中にTさんとお会いして、打ち合わせをする約束をしていました。


ところが、そのTさんがお亡くなりになったのだと、さっき娘さんから電話が来たのです。

もともと心臓の持病があった。ご病気の奥様はショートステイに出かけていて一人だった。
入浴中に倒れて、亡くなったらしいと。

そして、どうやらその直前まで、私の分科会のための準備をしてくれていたらしい。

そう、たしかに、日曜日の晩まで、メールのやり取りをしていたのです。この2,3日返事が来ないけど、きっと明日直接、約束の場所に来てくれるのだろうと思っていました。


人間って、「なんで?」を追究しながら成長してきた生き物ですね。

私も毎日、「なんで?なんで?」といろんな問題に目を向けながら生きていますが、「死」だけは理由が説明できないですね。
なぜこの人が今死ななくてはいけないのか。そんなこと、理由なんてないですね。

理由なんて考えても何も答えは出ないけど・・・。


Tさんが私を応援してくれていたから、ということではなくて、ただ、生きていてくれるだけでよかったです。なんにもしてくれなくても構わないから、この世に存在していてほしかった。

前々回のブログに写真を載せた、お花をくれたのもTさんでした。
いただいたお花を見ながら、「生きているものはいつか終わりがくるけれど、それを止められない自分の無力さを感じた」と、ブログに書きましたが・・・改めて同じことを感じます。


バリアフリーの分科会は、しばらく延期です。
でも、人生の終わりまで、Tさんが夢を描いていた勉強会を、何らかの形で引き継いでいければと思います。


・・・でも明日は、約束の時間に約束の場所で、Tさんが来るのを待っていたい気がします。
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桜子のツイッター

プロフィール

かとうぎ桜子

Author:かとうぎ桜子
1980年生まれ。

保育士、ヘルパー2級、社会福祉士の資格を使って福祉の仕事をしてきました。
制度だけでは一人ひとりが安心して生活するまちを作るには不十分だと考え、誰もが安心できるまちのしくみ作りをしていきたいと考えています。

2007年4月の統一地方選で練馬区議会議員に初当選。

2010年3月、「市民参加と公共性―保育園民営化を契機として」と題する修士論文を書き、立教大学大学院・21世紀社会デザイン研究科を修了。

2011年4月 無所属で2期目に当選。

2011年末に子宮頸がんが見つかり、2012年春に円錐切除の手術をしました。その後は今のところ再発もなく元気に仕事しています。
この経験を活かし、がん検診の啓発など健康に関する課題にも取り組んでいこうとしています。

2015年4月、3期目に当選。

会派は市民ふくしフォーラム。

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