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身近な女性問題

私の知り合いが、ご自身の書いた雑誌記事を送ってくださいました。
お礼を書かなくてはと思って読んでいたら、かなり私の琴線に触れたので、今日はこの話を書きます。

この知人は、私が以前、大学でゲストスピーカーをした時に呼んでくださった先生でした。

男性なのに、ジェンダー(社会的な性)の問題にすごく関心をお持ちの方だったので、案外珍しいと思うので、なんでなのかなあと思っていました。比較的理解のある男性でも、わざわざそれを話題にあげるほど関心をお持ちの男性は少ないと思うので。

一方で、私は女性であるわりに、女性であるがゆえの壁を感じたことがあまりなかったために、今まであんまりジェンダーの問題を考えたことがなかったので(^^;

でも、今回送ってくださった記事を読んで、すごく良く分かりました。
それとともに、私の中で、抑圧されていた問題意識がぐっと表れてきました。


その知人の先生は、離婚をして父子家庭で子どもを育てながら仕事をしてきたそうなのです。そうすると、「早く再婚をして男性として一人前の仕事をしろ」とか、さらには「独り身で寂しくないのか」という、表現としてはもっと露骨な性的からかいを受けてきたそうなのです。つまりは「女が欲しくないのか」みたいな言い方ですよね。

でも彼としては、子どもを安心できる環境で育てたいという気持ちで精一杯だから、中途半端な気持ちで再婚したら子どもにとってかえって良くないのではないかという思いでいるからこそ一人で頑張っているというのに、そんな気持ちも知らずに周りが軽く言う言葉にとっても傷つけられてきたと。

そして、「独身で女が欲しくならないのか」という言い方をする人は、逆に言えば、自分の妻を人間として見ているのではなく、自分の性的欲求を満たすために結婚生活を続けているということもいえるわけですよね。

そんな辛い気持ちで改めて社会を見回すと、軽い気持ちの性的な意識がどれだけ多くの人権を侵害しているかが分かる、という趣旨の文章でした。


私は、自宅近くにある婦人保護施設の職員さんから少しお話を聞いて、施設に保護される女性がどれだけ社会の中でひどい環境で過ごしてきたかという話をこの数年、教えてもらっていました。

だから、以下の話は、女性の保護に関わる専門職と上記の知人の先生の両方から聞いた話ですが、性風俗の世界があまりにも人権侵害の世界になっているということを、心痛みながら感じるのです。

10月3日に「ポルノ被害と女性・子どもの人権」というシンポジウムに参加したのですが、そこでも言われたこととして、例えばアダルトビデオに関して言えば、複数人数でレイプをするとか、性器に異物を無理矢理入れるとか、痛い目にあわせるとか、文字にさえもしたくないような行為(でも、具体的に書かなくては分かって貰えないと思って、頑張って書きましたが)をやって、それを録画して、売るということが平気で行なわれているようなのです。

こんな、書くだけでも嫌な行為をビデオに撮って見て何が面白いのか、さっぱり分かりませんが、でも、こういったことを好きな人が実はたくさんいるのかもしれません。需要がなくては売れないし、売れなければ製造されるはずがないのだから。
誰も表で言葉にしない問題が、じわっと広がり、女性に対する蔑視の根源になっているのだろうと思います。


私は今まであんまり、女性問題を考えてきたことがありませんでした。

それはたぶん、中学高校が女子校で、性別には関係なくのびのびと生きていたからです。
大学に入っても、前回のブログに書いたダンスサークルは女子のサークルだったので、気分的には女子校の延長でした。
大学以降に出会った男性の友達や恋人もたまたま良い人ばかりで、私は女性だからといって圧力をかけられることもなく、のびのびーと生きていました。

はっきりいって、ああ、女性って大変なんだと気づいたのは、議員になろうと決めてからです。本当に不愉快な思いをいっぱいしました。女なんだから酒を注げとか、気が利かないとか、いっぱい言われましたし、それを受けて「ああ、酒くらいはついでやらなくちゃいけないか」とかは最近は考えるようになってしまいました。そんな自分自身のあり方さえ本当は不愉快ですよ。女性のくせに気が利かないとは、いったい、どういうこっちゃ。

それに、議員の仕事をしていると、性的な嫌がらせをする人がなんとも多いこと!普通の仕事をしていても、そうなんですかね?みんな我慢して、会社員の仕事をしているの?
だけど、「社会に出ていればどこでもそうなんだから我慢しろよ」ではダメだと思うんですよ。

例えば、懇親会を企画して飲めば、ここに文章に書きがたいようないやらしい言葉を投げつけてくる人も多いし。
私のような20代くらいの女性ならば、力でねじ伏せられると思うのか、気に食わなければ怒鳴りつけてくる人も多いし。

昨年の秋に、私は多数会派から脱出して一人会派になりましたが、そのきっかけは、「元区長を名誉区民にする」という議案でした。
そのときに、どうしても元区長を名誉区民にするという議案には賛成することだけはできませんといったら、当時同じ会派だった男性議員が突然、机を叩いて「ふざけるな」と、私に向かって怒鳴ったのでした。
ドカンと机を叩くのは、力を使った脅しでしょう?

もし、私が男だったら、そんな力づくの脅しをしましたかね?その議員さんご本人は忘れているかもしれませんが、私はそういう行為は絶対許しません。
私が脅されてびっくりしたという個人的体験のせいではなく、違う意見の人を力でねじふせようとした人とは再び同じ会派は組めませんよね。
この私の考えは、間違っていますか?
内部事情は書かないようにしたほうが良いと思いましたが、でもこの態度にはやはり男女の差別問題が深く関わっているように思って、書かずにはいられませんでした。気に食わなかったら机を叩けば良いのですか?それが民主主義かいな。

今までは、セクハラをされても怒鳴られても脅されても、私だけが我慢して知らん顔して済むなら、私自身はそのくらいのことでは別に落ち込んだり驚いたりもしませんから(心の中で「力で脅して済むと思うなんて、馬っ鹿じゃないの」と思っているだけです)、ずっと我慢していたんです。
でも、世の中にはもっと弱い立場に立たされながら同じようなことで迫害されて、しかも私みたいに「馬鹿じゃないの」とさえ思うこともできずに我慢して、つらい思いをしている人がいっぱいいっぱいいるんじゃないかということにふと気づいたのです。そうしたら、急に腹が立ってきました。

これは私だけが我慢すれば良い問題ではないと気づいたからには、議員としては黙っているわけにはいかないでしょう。

ちなみに私は自宅の住所を公表しないで、事務所の住所だけ公表していますが、実はそれも同様の理由・・・私が女性で一人暮らしだからなんですよ。

議員という税金を貰っている仕事をしているくせに自宅の住所も公表しないで無責任だと言われることもありますが(それを言うのはやはり男性ですが)、それならば女性が安心して住所を公表することができる社会を作ることが先決ではありませんかね。
男性は、女性のありようを非難するばかりで、ともに改善しようとはしてこなかったじゃぁありませんかい。

私が20代の女性であることで嫌がらせを受けることを我慢するというのは、私個人の問題で済むのであれば別に我慢しても構いませんが、私が議員である以上は、黙っていてはいけないように思ったのです。

多くの男性は、「女性を馬鹿にするくらいの男が強くて良い」と思っているように思いますけれども、(自分はそんなことは思っていないという男性は、ためしにその根拠を挙げてください)、その風潮は絶対に変えなくてはいけません。

今までは私は我慢していましたが、女性の地位向上のためには黙っていてはいけないなと思いましたので、これからは指摘させていただくことにします。
まず、酒の席で性的な話をしないでください。今日以降、私に性的な話をした人は、ブログで公表させていただきましょう。

そうでもしなければ、たぶん、皆さん、気づかないでしょうからね。ふん。
女性だからといって、一見、私がおとなしそうにしているからといって、それに議員で票が欲しいから黙っているんじゃないかと思う人もいるようですが、まず、人間として馬鹿にしないで欲しいものです。

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Appendix

桜子のツイッター

プロフィール

かとうぎ桜子

Author:かとうぎ桜子
1980年生まれ。

保育士、ヘルパー2級、社会福祉士の資格を使って福祉の仕事をしてきました。
制度だけでは一人ひとりが安心して生活するまちを作るには不十分だと考え、誰もが安心できるまちのしくみ作りをしていきたいと考えています。

2007年4月の統一地方選で練馬区議会議員に初当選。

2010年3月、「市民参加と公共性―保育園民営化を契機として」と題する修士論文を書き、立教大学大学院・21世紀社会デザイン研究科を修了。

2011年4月 無所属で2期目に当選。

2011年末に子宮頸がんが見つかり、2012年春に円錐切除の手術をしました。その後は今のところ再発もなく元気に仕事しています。
この経験を活かし、がん検診の啓発など健康に関する課題にも取り組んでいこうとしています。

2015年4月、3期目に当選。

会派は市民ふくしフォーラム。

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