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精神障害者の地域の居場所

一般質問のうち、精神障害者の地域での居場所のことを書きます。
答弁で、「地域生活支援センターを作ってとりくんできた」という趣旨のことが言われていますが、それだけでは支えきれないニーズがあると私は聞いています。
今後、議会の中でももっと議論を深めて、地域の居場所づくりの施策を具体化させていく必要があると感じます。

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[かとうぎ桜子の質問]

障害のある方の生活の中でも、特に精神障害を持つ方の地域での生活について伺います。

私たちが生きている間には、ときに体調を崩して、ひとりで努力するだけではどうにもできないことが起きます。調子が悪い時には、周りからの支えが必要になります。それは体の健康も、心の健康も同じです。

人生の中で体調を崩したり障害を持っても、自分が自分らしく生きることが保障されなければなりません。自分自身の人生を他人にコントロールされることなく、自分自身で決めていくことが「人権」です。
障害を理由に仕事をやめさせられないこと・仲間外れにされないこと。障害を持っても、好きな時に外に出て、会いたかった友達に会う。新しい友達をつくる。熱中できる「なにか」を見つける。
人が生きるのは、呼吸し食事し睡眠をとるだけでは十分ではないのです。さまざまな形で社会とのつながりを持つことは誰もがもつ権利であり、それを保障していくのが公共の役割です。

障害者自立支援法には、主に就労支援がうたわれています。
仕事は生計を立てることだけが目的ではなく、社会と関わりをもつ権利のひとつでもありますが、長年、障害を理由に「仕事をする」権利を奪われてきた人は多いのです。障害を持つ人が働く権利を奪われてはならないし、「今の障害の状態」にあった支えを得て、仕事をする機会、そのためのスキルを身につける機会は保障されなければなりません。しかし、自立支援法では、他の社会参加の手段に比べて就労ばかりが強調されるあまりに、体調や障害によって働くことが困難な人への配慮が欠けています。

今、精神障害を持つ方の退院促進が行われていますが、病院から出て地域での生活を始めてすぐに就労を目指すのはハードルがあまりに高いのです。
心の健康も体の健康と同じで、退院したならばまずは家での生活のリズムを取り戻し、少しずつ社会生活へのステップを踏んでいくべきでしょう。そのためには、居住の場から出かけて、定期的に通うことのできる場所が地域の中に必要です。そこでまずは体を慣らしながらスタッフから見守られるという環境の中で、生活のリズムをつける必要があるのです。

しかし、こうした最初のステップを踏める場がほとんどないのが現状です。今区内には就労継続支援B型と呼ばれるものがありますが、まだ体調の安定しない方にとっては通所を続けることが厳しいとも聞きます。就労を目指す場に通うことがつらい人は、どこにも行き場がなくなってしまっているのです。これではせっかく退院しても、地域に参加できず、孤立してしまいかねません。

そのため、現場からは地域生活支援事業の「地域活動支援センターⅢ型」のしくみを活用し、就労支援だけでは支えきれない障害者の居場所を作る必要があるという声があがっています。

就労だけではない活動の場、地域の居場所をどう保障していくのか。まずは身近な自治体である練馬区として、当事者の声や現場の声に耳を傾け、制度のはざまを埋める努力もしなくてはなりません。障害のある人の参加の場を地域の中で保障し、その必要性を国に伝えていくことも自治体としての重要な役割であると考えます。区としてのお考えをお聞かせください。

[答弁]

現行の障害者計画では、障害のある方一人ひとりの人権尊重、地域の中で自分らしい自立した生活ができる社会の構築を計画目標として掲げております。
これに基づき、障害に対する理解の促進に努めるとともに、精神障害者を対象とする就労移行支援事業所、就労継続支援B型事業所、精神障害者協働作業所等の通所施設において、個々の状況をふまえ、作業やレクリエーションなど、自立を目指した様々な取り組みを行っております。

また、本年5月には、大泉障害者地域生活支援センター「さくら」が開所し、障害者地域生活支援センターの区内4か所での運営体制が整備されました。障害者地域生活支援センターでは、精神保健福祉士の資格を有する職員を配置し、相談や仲間づくり、社会交流など、精神障害者へのきめ細かな支援を実施しております。

区ではこうした施策を通して、障害者の地域での日中活動の場を着実に整備してまいりました。今後、次期障害者計画の策定において、障害者地域生活支援センターの事業内容を検討するなど、日中活動の場の整備に努めてまいります。

なお、国等に対する要望は、適宜適切に行っておりますが、今後も必要に応じて行ってまいります。
今後、障害者地域生活支援センター、保健相談所、医療機関等様々な関係機関が綿密な連携を図り、より一層障害者が地域の中で自分らしい自立した生活ができるよう努めてまいります。


※かとうぎ桜子のHPはこちら
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児童虐待についての答弁

前回、児童虐待対応についての私の質問の内容を書きましたが、今回はその答弁です。

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はじめに、来年度以降の虐待対応体制についてであります。
児童虐待対応の体制整備にあたっては、専門性の向上とともに機動性を確保することが大変重要であると考えております。
そこで来年度につきましては、長期計画に基づき、児童虐待対応を練馬子ども家庭支援センターに一元的に統括し、情報や専門性の共有化とともに指示命令や対応の統一化を図ってまいります。その一方で、虐待通報があった場合に、素早く現場に出向けるよう、虐待の対応拠点については区内2か所に設置していまいります。

その際、関子ども家庭支援センターにつきましては、「区立施設委託化・民営化実施計画」に基づき効果的かつ効率的な運営を確保するとともに、光が丘子ども家庭支援センター等での運営実績を踏まえて、委託化を図ってまいります。これにともなって現在関子ども家庭支援センターが担っている区西部地区の児童虐待対応につきましては、新たな組織を設けるとともに、一層機動性を高められる位置に事務所を配置する予定であります。こうした取り組みを通じて、児童虐待対応のさらなる充実を図ってまいりたいと考えております。

つぎに運営を委託した子ども家庭支援センターと虐待対応担当との連携についてであります。
現在3か所の子ども家庭支援センターを委託により運営しておりますが、このうち光が丘子ども家庭支援センターについては、平成21年4月から1年8カ月の運営実績を積んできております。この間の運営の中で、児童虐待に関する事例については、受信後すみやかに区の児童虐待担当につなげており、その後の見守りなどの対応を含め、緊密に連携しながら的確な対応が図られております。

また直営と委託の子ども家庭支援センターとの情報交換・意見交換についても、定期的なものに加え、必要に応じてそのつど具体的な事例に即して行っております。その際、虐待事例に限らず、各子ども家庭支援センターや子育てのひろばなどから寄せられる子育て支援の課題についてもお互いに共有しながら統一した対応を行っており、円滑な運営が図られております。
今後とも子どもと子育て家庭を取り巻く環境の変化に応じて、適切な支援ができるよう、さらに緊密な連携を図ってまいります。

つぎに児童虐待の対応体制のあり方についてであります。
児童虐待件数は年々増加してきており、これに応じて区ではこれまでも職員体制の強化を図ってきたところであります。その結果、現在では通報を受けてから48時間以内の安全確認が可能な態勢となっております。

虐待対応の拠点を増やすことについては、その前提として専門性を有する相当数の職員の存在が不可欠であります。加えて、複数拠点における統一的な対応が可能な、児童虐待対応の蓄積も必要であります。したがいまして、現段階においては総合福祉事務所単位の拠点を設置することは難しいものと考えております。

また、近年、児童虐待は件数の増加だけではなく、1件1件の内容が複雑化・困難化してきております。そこで区といたしましては、組織内でこうした事例検討を積み重ねるとともに研修体制を充実させ、職員の資質向上に努めることで、まずは質量ともに様々な事例に対応できる組織体制を構築してまいりたいと考えております。あわせて、庁内および外部を含めた多様な人材の活用などを行うことによって、一層の体制強化を図ってまいりたいと考えております。

さらに、現在、都と区における児童相談所の区移管の協議が継続しておりますが、こうした動向も視野に入れながら、今後の体制のあり方につきまして、引き続き検討してまいります。

つぎに、児童虐待に携わる区の非常勤職員についてであります。
児童虐待対応は、対応する職員の資質によるところが極めて大きいことから、現在、有資格者や実務経験者を即戦力として雇用できる非常勤職員を有効に活用しているところであります。一方、非常勤職員については、常勤職員と比べて勤務条件に一定の制約があるため、時間外の対応については常勤職員が対応するなど役割分担をしなあら対応しているところであります。
児童虐待件数が増加している中で、非常勤職員の果たす役割が大きくなっていることから、職員が継続して勤務することが可能な条件については、ほかの自治体の例も参考にしながら、必要に応じて改善を図ってまいりたいと考えております。

つぎに、東京ルールで求める体制の確保についてであります。
東京ルールは、平成17年の児童福祉法の改正に基づき、都と区の役割を明確にするために平成19年に定められ、その後、平成21年にそれまでのとりくみを踏まえて改正されたものであります。
現在の児童虐待対応については、この東京ルールに基づき、都と協力・連携をしながら行っているところでありますが、都内の区市町村においては現段階では東京ルールで定める内容を完全に実施できる体制がとれていないことから、今後どのようにその体制を整備していくかが共通の課題となっております。
東京ルールに基づく対応を図るためにも、また児童虐待の件数増加や内容の複雑化に対応していくためにも、都はもちろんのこと、国に対しても、財源措置や研修体制の構築等について機会をとらえて強く要望してまいります。

Appendix

桜子のツイッター

プロフィール

かとうぎ桜子

Author:かとうぎ桜子
1980年生まれ。

保育士、ヘルパー2級、社会福祉士の資格を使って福祉の仕事をしてきました。
制度だけでは一人ひとりが安心して生活するまちを作るには不十分だと考え、誰もが安心できるまちのしくみ作りをしていきたいと考えています。

2007年4月の統一地方選で練馬区議会議員に初当選。

2010年3月、「市民参加と公共性―保育園民営化を契機として」と題する修士論文を書き、立教大学大学院・21世紀社会デザイン研究科を修了。

2011年4月 無所属で2期目に当選。

2011年末に子宮頸がんが見つかり、2012年春に円錐切除の手術をしました。その後は今のところ再発もなく元気に仕事しています。
この経験を活かし、がん検診の啓発など健康に関する課題にも取り組んでいこうとしています。

2015年4月、3期目に当選。

会派は市民ふくしフォーラム。

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