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保育園の面積基準の緩和の問題(一般質問)

一般質問の続きです。

今回は、保育園の問題について書きます。

(かとうぎ桜子の質問)

保育園の待機児解消についての区の考え方をお聞きします。

8月の新聞報道で、保育園待機児の解消のための方策として厚生労働省が保育園の面積基準の緩和を認める方針を出したことが書かれており、ここで練馬区もその対象地域として名前があがっていました。

これは、地域主権改革の中で、厚生労働省令で定める基準を緩和することのできる特例措置の対象地域を定めるというものです。具体的には、待機児が100人以上いることや地価水準を限定して、35の市と区について認めるということです。8月に厚生労働省はこれについてのパブリックコメントを行い、9月2日に告示が出ました。また、東京都児童福祉審議会の専門部会でも、基準緩和による待機児解消は肯定的に受け止められており、子どもの置かれる環境の悪化が心配です。

待機児解消は重要な課題ですが、それを理由にして子どもたちが長時間生活する保育園の環境を悪くすることは避けなければなりません。待機児解消を理由に面積基準の緩和をするという流れに危惧を抱きます。そこで、この問題について区の見解を伺います。

まず、厚生労働省と東京都の動きについて、23区はどのような対応を協議しているか、現在の状況をお示しください。

次に、新聞報道によれば、他区ではすでに「緩和の予定はない」と明言している自治体もあるようですが、練馬区としてはこうした動きをどのようにとらえ、対応していくお考えなのかをお示しください。

子ども・子育て新システムのことも含め、保育について国や東京都がどのように動いていくかはまだ流動的でありますが、練馬区としてどう対応するかは練馬区が決めることです。待機児解消を理由に、保育の質を下げることがないよう、認可保育園の面積基準は今までのものから切り下げることがないよう強く求めます。

また、待機児解消については、区立保育園の改築時の定員拡大や民間保育園の新設などで対応を図っていますが、今後さらにどのような方針を持っているか、認証保育所も含む民間保育園の質を高める支援策とあわせてお聞かせください。

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(児童青少年部長の答弁)

保育園の待機児解消についてであります。

まず、認可保育所の面積基準の緩和についてであります。
地域主権改革に伴う児童福祉法の改正により、待機児童が多い首都圏、大阪府、京都府などにおいて、保育所の面積基準の緩和を都道府県条例に委任することとなり、東京都では0歳と1歳の面積基準を2.5㎡に緩和する方向で検討していると聞いております。

こうした国・都の動きに対し、23区では、特別区福祉主管部長会において情報を収集し、各区の状況について意見を交換しているところであります。また、区としましては、現在、面積基準のあり方について調査・研究しているところであります。

次に、待機児解消につきましては、現在長期計画において平成26年度までに1923人の保育所定員の拡大を計画化しておりますが、平成22年度から平成24年度までを保育所集中整備期間として位置付け、区有地を活用した民節民営の認可保育所の整備促進のための補助金制度の拡充や、認証保育所の誘致などにより、来年4月までには合計で1660人を超える定員拡大を図る予定であります。今後におきましても、待機児童数の推移を見守りながら適切に対応してまいります。

また、認証保育所をはじめとする民間保育園に対しては、巡回指導に加え、第三者評価の受審の奨励や区主催による乳児保育研修、障害児保育研修等の各種研修への受講の働きかけ、さらには自主的な保育関連研修の開催に伴う補助金交付により、保育の質的向上を引き続き図ってまいります。
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私の質問に出てくる「子ども・子育て新システム」というのは、国が今議論しているものですので、また近いうちにブログに書きたいと思いますが、子どもにとって本当に良い環境づくりになるかというととても疑問のあるものです。(子育て支援を介護保険と似たしくみにするというものです。介護保険にもたくさん課題があるのですから、それと似たしくみをとりいれたら問題が起きるだろうということはご想像いただけるかと・・・詳細はまた近日中に。)

子どものおかれる環境の悪化がとても心配される様々なしくみの変更が検討されてきている中で、待機児解消を名目にした面積基準の切り下げが行われようとしています。

これは地域主権改革の一環で、「国で最低基準を定めてきたものを、自治体ごとの条例で定めていこう」という議論から進められたものです。
しかし、最低基準は最低限の基準なんだから、自治体がそれぞれ主体的により基準の高いものを作っていこうというのは今まででも自由なわけで、地域主権を理由に最低限の基準をなくすというのはおかしいと私は思います。むしろ、国が定める最低基準程度しかできていない現状を、より基準の高いものに引き上げる努力はどうすればできるようになるかを考えるべきではないかと。

しかし、最低基準の切り下げは、国が決めても自治体はやらないことができる(従うか従わないかを決めるのは自治体であるというのが地域主権だから)わけです。

東京都は、当面の待機児解消のために一時的に面積基準を緩和するのはやむを得ないというスタンスに立っているようですが、都内の市や区の中にはすでに、「うちの自治体は待機児解消を理由にして基準を切り下げるつもりはない」と明言している自治体もあるので、私は練馬区にもぜひ明言してほしかったんですが。

主体性なく周りをきょろきょろ見ているような答弁で残念です。


この面積基準緩和については、厚労省は来年4月からOKということで告示しています。練馬区がこれに乗ってしまわないように、これからも状況を確認し、近いうちにきっと「やらない」と明言してもらいたいと思います。
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日大の後継医療機関の決定

9月16日の議会・医療高齢者等特別委員会で、日大光が丘病院を引き継ぐ後継医療機関の決定について資料が出て議論がされました。

私は別な委員会(災害対策等特別委員会)に所属をしているので、それが終わってから傍聴をし、医療の委員会に所属をしている同じ会派の議員さんにあとで資料を見せてもらいました。

後継医療機関の名前は地域医療振興協会。公益社団法人で、東京北社会保険病院(北区)や台東区立台東病院などを運営しており、全国的に活動している団体だそうです。

提案として、小児科や産科は日大と同程度の医師を確保するということなのですが、ただ16日の委員会に出た資料は数が少なく、今までの経緯や選定の際の選定評価表が出ているだけです。地域医療振興協会が具体的にどんな提案をしたのかが分かりません。

選定理由の中には「運営開始後に損失が出た場合の補てんを区に求めていない」ということも書かれています。

一般質問でも言ったように、今まで赤字問題が繰り返されてきたことに対して今後区としてどう向き合っていくかが重要だと思います。上のように書かれているけれど、実際に赤字が続いた場合、どう対処していくのかはずっと考えていかなければならない問題だし、また医師の確保など本当に提案通りにできるのかも見ていかなければなりません。

それから、一般質問の答弁で「後継法人決定後は、区民の皆様のご意見を伺いながら、より良い病院づくりをめざしてまいります。」とありますから、区民の皆さんとともにこれらの課題を考える機会を作らないといけないと思います。


ひとまず、ご報告でした。

Appendix

桜子のツイッター

プロフィール

かとうぎ桜子

Author:かとうぎ桜子
1980年生まれ。

保育士、ヘルパー2級、社会福祉士の資格を使って福祉の仕事をしてきました。
制度だけでは一人ひとりが安心して生活するまちを作るには不十分だと考え、誰もが安心できるまちのしくみ作りをしていきたいと考えています。

2007年4月の統一地方選で練馬区議会議員に初当選。

2010年3月、「市民参加と公共性―保育園民営化を契機として」と題する修士論文を書き、立教大学大学院・21世紀社会デザイン研究科を修了。

2011年4月 無所属で2期目に当選。

2011年末に子宮頸がんが見つかり、2012年春に円錐切除の手術をしました。その後は今のところ再発もなく元気に仕事しています。
この経験を活かし、がん検診の啓発など健康に関する課題にも取り組んでいこうとしています。

2015年4月、3期目に当選。

会派は市民ふくしフォーラム。

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