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私の病気体験⑪ 仕事のこと、保険のこと
私が子宮頚がんの体験をして感じた、社会の保障の面での課題をご紹介します。
【仕事について】
病気をして思ったのはまず仕事を休まなければいけないこと。
内視鏡による手術であっても少なくとも退院後は1週間、できることなら10日間休めたら後が楽であるというのが私が感じたところでした。
私の場合、幸い議会のある時期ではなかったこともあって、2週間くらいは、相手のある約束は入れないようにしました。体調が良くて、自分がやるべき事務仕事、原稿書きなどをやる分にはいいですが、誰かとの約束だったら万一突然、体調が悪化したときに先方に迷惑をかけるからです。
私は治るプロセスで大出血もあったので、結局本当にいつもどおりに仕事ができるようになるには術後2週間かかりました。
ただ、会社に雇われている場合だと術後でも短時間勤務などあんまり柔軟性を持って仕事をできないかもしれないし、非正規であればあまり長く休みをとるなら辞めてくれといわれるかもしれませんね。
自営でお店などをやっていればお客さんのことを考えるとあまり休めないし休めば収入がなくなってしまうという、かなり厳しい状況に置かれるだろうということを改めて思いました。
正規職員で働いていれば病気の休業をとるなど、ある程度の期間休んでも一定の保障があると思います。私の父は正規職員で働いていて、5年ほど前、大腸がんで開腹の手術をしたので、内視鏡よりも元気になるまで時間がかかり、数か月仕事を休んでいましたが、復職できましたので。
比較的軽いと言われる内視鏡手術でもこれだけ不安を感じるのだから、元気になるまで数カ月かかると思われる開腹による手術ならば、たとえ転移等の心配はなくても、手術後の収入源、生活には不安を感じるだろうということを改めて思いました。
正規職員でないことは、単に普段の収入が少ないだけではなくて、こういう、いざというときの保障がないという問題を持ちます。病気になった時の保障という観点からも、不安定雇用の問題はとらえていかなければならないと思います。
【保険について】
また、健康保険、医療保険についても確認する必要があると思いました。
私が入っている国民健康保険は、入院をする場合、あらかじめ「限度額認定証」というものを発行してもらっておくと、自己負担分に一定以上の費用がかかったときに所得に応じて超過分は公費から出ます。詳細はこちらをご覧ください。
ただ、所得によって上限があるので、内視鏡手術のように比較的軽微で期間も短く済む場合は対象にならない場合があると思います。
ちなみに私の入院・手術の自己負担分は7万円ほどだったので、対象になりませんでした。
また、民間の医療保険も、保障される内容を確認しておいたほうが良いと思います。
私は2つ保険に入っていましたが、そのうちのひとつは簡易保険で、5日以上の入院でなければ対象にならないというものでした。
私は今回、3泊4日で退院できたので、この保険の対象にはなりません。盲腸の手術とか初期のがんなどは日帰りや短期間の入院が増えていると思いますが、保険によって対象にならないかもしれないということもよく確認して保険に入ったほうがいいと思います。
日帰りや数日の入院で済む軽微な手術の場合、公的保険の高額療養分の保障の対象にもならないし、民間の保険の給付の対象にもならないと、結果的に自己負担分が結構な額になることも多いと思います。
私は、もうひとつの保険のほうは今申請しているところですが、これも対象になるかどうか・・・もし給付の対象にならなければまるまる7万円の出費ということになります。
かといって、自分が病気を体験して実感して初めて医療保険の内容を見直して入りなおそうと思うと、病歴のある人は保険に入れないので新たな加入や更新はできないということもありますから、元気な時から時折保険の内容を見直し、あわせて自分の体調を見直すことをお勧めします。
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- 2012-05-02
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