Entries

婦人科のお医者さんをお呼びした勉強会の報告

ご報告が遅くなってしまいましたが、9月29日に石神井公園区民交流センターの会議室を使って、「自分で守ろう、自分のカラダ!~ライフサイクルの中での女性の健康づくり~」と題した勉強会を行いました。

新江古田駅前で婦人科の診療所をやっていらっしゃる、吉野一枝先生を講師としてお呼びしました。診療所のHPはこちら

吉野先生は、身体のことを知る機会をもっと作らなければいけないと、啓発活動に力を入れていらっしゃって、私が親しく交流している福祉施設でも利用者の方への講演を時折されているというご縁から知り合い、講師としてお招きしました。

講演をしていただくための打ち合わせでお話を伺った結果、私も(子宮頸がんの手術の影響だと思いますが)不正出血があったりもするので、最近は吉野先生に診察もしていただいています。
不正出血や生理痛が、また何かしらの新たな病気の兆候でないか診てもらうために膣から入れる超音波検査などもしてもらいましたが、今まで検診を受けたどの病院よりも負担感がなかったです。できるだけ患者さんが負担を感じないように、小さい器具を選ぶなどの工夫をされているのだそうです。


さて、講演の内容です。先生のお話を抜粋して紹介します。


IMG_1209.jpg


まず、「子宮は卵くらいの大きさなんだよ」とか、「卵巣は左右にあるけれど、毎月交互に排卵しているわけではなく、状態の良いほうからランダムに排卵しているんだよ」とか、意外と知らない基本的な知識をお話してくださいました。

小学校高学年になると、女子は月経についての基本的な知識を学ぶ機会があるけれど、中にはまだ初潮が来ていない子もいるし、習ったことが実際の生活であまり役立っていないことが多い。(たとえば月経痛とどうつきあっていくかとか、健康か異常かの違いをどう見分けるかなど)

また、女子が月経教育を受けている間、男子は別の場所で違うことをさせられて一緒に学べないことが多い。男子も女子とだいたい同じ時期から大人の身体へと変化していくのに、女子以上に自分の身体の変化がなぜ起こるのかを学ぶことができない場合が多く、身体の変化のことを誰にも相談できずに人知れず悩んでいる場合も多い。

女性の初潮の時期は幅があるけれど、18歳になっても来ない場合は、ホルモンの異常などが影響している場合もあるので、婦人科を受診してほしい。
また、月経が始まれば、月経痛とか月経不順など、誰しも何らかの不調を持つことがあり、場合によってはそれが病気のサインであることもあるので、10代のうちから気軽に婦人科に相談する習慣を持ってほしい。子宮頸がんワクチンはただ打つだけではなくて、ワクチン接種が婦人科に相談・検診に行く習慣の第一歩になってほしい。

生涯を通じての身体の変化は、男性は高齢になるまで緩やかだが、女性は35歳頃から女性ホルモンの低下が始まる。男性はホルモンの急降下はないので、生理学的な更年期症状は起こらないが、最近、「男性の更年期」ということもいわれる。これは、責任の重い立場にあるなど、置かれた環境のストレスによる不調が大きいと考えられる。

女性の更年期は女性ホルモンの低下によるが、やはりあわせて親の介護やこどもの独立など、環境の変化によるストレスの影響も大きい。こどもが独立することについても、「ようやく子育てが終わって自分の好きなことをする時間ができた」と思うか「こどもが離れて生き甲斐がなくなってしまった」と思うかで、体調に与える影響はまったく違う。ストレスのケアについてもあわせて考え、また家族が更年期の状態を理解してサポートしていく必要がある。


昔は女性は5人、10人とたくさんのこどもを産んだが、今はそうではない。出産・授乳の間は月経が止まっていて、そのうちまたすぐに次の子を妊娠するというライフスタイルだった時代と比べて、今は女性が生涯に経験する排卵・月経の回数が格段に増えている。
卵巣から卵が出れば卵巣は傷ついて修復するということを繰り返すことになる。また妊娠に備えて作られていた子宮内膜が排出される月経は子宮に負担をかける。
昔に比べて、排卵・月経の回数が増えていることにより卵巣や子宮が傷む条件にあるために、子宮内膜症や子宮体がん、卵巣がんなどが増える傾向にあると考えられる。

妊娠を望まない間は低用量ピルを活用すれば、排卵がお休みするので卵巣にかかる負担が減るし、子宮内膜も薄くなるので子宮の負担も軽減できる。ピルは女性が主体的に避妊をすることだけではなく、子宮や卵巣の病気を防ぐことができるが、日本ではまだピルなどのホルモン治療があまり一般的になっていない。
ピルは、喫煙とあわせると血栓のリスクが高まるけれど、一般的な健康管理をしながらであれば効用のほうが大きい。たとえば、ピルを服用することで乳がんなどのリスクが高まるのではと心配する人がいるけれど、それはすでに乳がんの経験をした人がホルモン剤は使えないということから、間違って「ピルを使ったら乳がんになる」という誤解が生じている可能性がある。
ピルについて、正しい知識を持って活用してほしい。

また、抗精神薬の中には女性ホルモンに影響を与えるものがあるが、月経のある年代の女性にもこうした抗精神薬が使われる場合がある。ただ、女性ホルモンのバランスが崩れると精神的にも不安定になるので、月経のある年齢の女性が精神的に不調になったときには婦人科に相談してまずはホルモンバランスを整えることで体調を整えるという方法も考えてもらえると良い。

ウィルスを原因とする子宮頸がんは特に若い年代に増えている。不正出血など症状が出たときには進行した状態と言える。がんの初期の段階では自覚症状がないので、早期発見のために定期的に検診を受けてほしい。
HPV(ヒトパペローマウィルス)には100種類くらいあるが、子宮頸がんの原因となるウィルスはこのうち15種類程度といわれている。
ウィルスは性交経験のある人の8割が感染しているといわれているけれど、感染した人全員ががんになるわけではない。

ウィルスに着目してワクチンが開発されており、今、ガーダシルとサーバリックスという2種類がある。これは、発がん性ウィルスのうち16型と18型に効く。また、ガーダシルはその他に尖型コンジローマという性感染症の原因となるウィルスを防ぐことができる。尖型コンジローマは外性器にいぼのようなものができる病気だが、進行すれば治療も大変になるし、この病気である女性が出産した場合に赤ちゃんの呼吸器に疾患が起こる場合があるので、それを防ぐためにも尖型コンジローマも予防することが大切である。

若い年代ほど16型と18型のウィルスでがんになることが多く、年齢が上がるほど他の型の割合が増えてくるということもあり、ワクチンは10代で性交経験のない時に接種するのが一番効果的だが、45歳くらいまでは有効であろうといわれている。

10代の子では、針をさすと失神するという迷走神経反射というものが起きることがあり、子宮頸がんワクチンの副作用ではないかと心配する声もあるが、これは子宮頸がんワクチンだから起こるわけではない。迷走神経反射は慣れないところで緊張すると起こりやすくもなるので、行き慣れた病院でリラックスして受けたり、横になって接種することで倒れてけがをすることを防ぐという形をとると良い。

他の国では男性にワクチン接種されている国もあり、産婦人科学会は厚労省に要望を出しているけれど、現状ではまずは女性に接種させて病気を予防していこうというのが日本の状況である。

ちなみにコンドームは性感染症を予防するために有効だが、避妊は失敗する率が高い。またウィルス感染までは防ぐことができない。


IMG_1216.jpg


・・・以上、先生の話の中で、特に印象に残った点をご紹介しました。

まずは健康なときから自分の身体のことをよく知り、相談できる場を持つことが大切だと思います。以下は私のつぶやき。

ワクチンやピルを使うかどうかは賛否両論あると思いますが、両方の意見を聞いて自分で判断していくことが大切だと思います。ちなみに私は吉野先生のおっしゃる、リスクより効用が大きいという意見に納得しています。

また、(これはツイッター、Facebookにはすでに書きましたが)子宮がん・乳がん検診は今、2年に1度は行政の助成で安く受けることができますが、身体のことを考えると、1年に1度は受けた方が良いと思います。これは吉野先生に限らず、私が行ったどの婦人科のお医者さんもおっしゃっていたことです。

そうは言っても婦人科検診というのは心身の負担が大きく、嫌なものですから、私も昨年までは2,3年に1回しか受けていませんでした。
子宮頸がんはがんになる前の「異形成」という状態で発見することができ、がんになる前に治療できる病気だと言われています。
異形成には、軽度・中等度・高度という段階がありますが、私が2009年に検診を受けたときには「軽度異形成」だったのです。それが2011年末に受けてみたらすでにがんになっていました。

それは私が腺がんという、子宮頸がんには珍しいタイプのがんだったせいかな、と思っていたのですが、最近、手術前後の検査結果の書類を入手したところ、一般的なタイプの扁平上皮がんも併発していたらしいのです。ということは、私に限らず一般的に2年という短い期間でも軽い異常からがん化する可能性があるということなのだと思います。

ウィルス感染しても大半の人はがんにならないということは、やはり他のがんと同様にストレス・免疫力などが影響しているんじゃないかという気もしますが、2009年と言えば私は民主党から離脱してせいせいとした良い気分だった時期なのになぜその時期に急速にがん化したのかは謎です(笑)。
まあでもそんな私の経験もありますので、是非皆さんも、健康なときから自分の体調を振り返るという気持ちで年に1度の検診受診をおすすめします。

スポンサーサイト



Appendix

桜子のツイッター

プロフィール

かとうぎ桜子

Author:かとうぎ桜子
1980年生まれ。

保育士、ヘルパー2級、社会福祉士の資格を使って福祉の仕事をしてきました。
制度だけでは一人ひとりが安心して生活するまちを作るには不十分だと考え、誰もが安心できるまちのしくみ作りをしていきたいと考えています。

2007年4月の統一地方選で練馬区議会議員に初当選。

2010年3月、「市民参加と公共性―保育園民営化を契機として」と題する修士論文を書き、立教大学大学院・21世紀社会デザイン研究科を修了。

2011年4月 無所属で2期目に当選。

2011年末に子宮頸がんが見つかり、2012年春に円錐切除の手術をしました。その後は今のところ再発もなく元気に仕事しています。
この経験を活かし、がん検診の啓発など健康に関する課題にも取り組んでいこうとしています。

2015年4月、3期目に当選。

会派は市民ふくしフォーラム。

カレンダー

09 | 2012/10 | 11
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -

過去ログ