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健康福祉委員会

7月31日が健康福祉委員会でした。


この日は、出されている陳情に関連した質疑が行われました。


最初のものは、墓地について。区内に墓地を建てようという業者と、近隣住民との葛藤。区内に墓地を作る必然性が分からない、ということで住民から陳情が出ていました。


・・・人間に関わる、「障害者施設」等だと、かなり色々思うところがあるんですが、墓地だと、私としてはまだよく分からないです。墓地建設反対をしている区民も、建てようとしている業者も、それぞれの立場で一生懸命だということだけは、それぞれの主張を聞いて分かったんですが。だから私はどちらを応援する、というところまではまだ理解できていませんので、ここで軽率な発言をするのはやめておきます。


ただ、今言えるのは、「墓地まで健康福祉委員会なんだなあ」とちょっと驚いたということだけ。


 


その後、このブログでも散々書いた、ホームレスの施設についてに話が移りました。特段変わったことはなく、相変わらず区の考えと住民の考えは平行線です。


平行線だと諦めるというわけにはいかないので、質問をしようとひょいと手を挙げたのは、ちょうど正午のこと。


「はい、かとうぎ委員」と委員長。そこで時間が正午だと気づいた委員長。


私が話そうと口をぱっと開いた瞬間にさえぎって「正午になりましたので、質問は手早くお願いします」と委員長。


いざしゃべろうというときにさえぎられたので舌を噛みそうになる私・・・。


会議の集中力が続くのは2時間が限度だと思うし、長ければ良いってもんではないというのは分かる。でも議論の途中で正午だから止める理由はなんだ?委員も区の職員さんもお腹がすいて耐えられないのか?


健康福祉委員会は障害者も子どももホームレスも生活保護もメタボリック症候群も健康診断も、さらには野良猫対策も墓地までも、含まれるというやたらと広い分野。毎回少なくとも3時間に及ぶ会議。


月に1回程度、委員会を開くだけでは足りないんだったら、議論を途中で止めるんではなくて、会議の回数を増やすといった工夫が必要だと思いますね。ただでさえ、議論になんてなってないのが議会の現状なんだから(!?)、質疑応答さえも止めたら、区議会は行政のチェック機能も果たすことができず、ただの「区の事業の現状発表会」になると思います。(今もすでにそうだと思うけど・・・。)


委員長に止められて、そんな思いが一瞬で頭を駆け巡り、「ふんっ」と思いながら気を取り直して質問。


私「これから障害者も高齢者も地域での生活をしていかなくてはならないと言われているんだから、小規模施設やグループホームを地域に作らなくてはいけなくなります。それに対して反対運動が大体どの地域でも起きてしまうという難しさがある。一方で区民との協働も進めなくてはいけない。その兼ね合いが難しいと思いますが、どうですか?ホームレスの施設の場所選定についてプロセスが見えないから区民は怒ってるんだと思います。例えばいくつかの候補地が決まった時点で、複数の候補地を発表して、それぞれで話し合いを進めれば良かったんじゃないでしょうか。一方的に決定をした後で、運営の部分のみ協働と言われても、信頼関係が築きにくいと思いますが」


区の職員さん「おっしゃることは分かりますが、今もしプロセスの段階で複数候補地を出してしまったら、それぞれの地域が他の地域に押し付けあうような、ひどい形になってしまうのが現状だから、仕方ないのです。他区でも、同じように行政が決定して住民の皆様にご理解いただいているというのが現状です」


うーむ・・・私が練馬区の福祉職の仕事をしていたら同じように考えるのかもしれない。


今、もっと良いやり方をしている自治体がないかを探そうとしているのですが、なかなか見つけられないんです。区と区民の協働っていうのはよく言われていますが、大体、行政がお膳立てしたところに住民が乗っかる形が多いと思う。でも私はそれって、本当の意味での協働ではないと思います。


今回の場合ならば、大泉学園町に施設を作るというところまで区が一方的に決定したのに、「だから住民の皆さんも協力してね。それが協働だよ」と言われたって区民は納得できないはず。だったらもっと前から協働させてよ、と思うのが当たり前だと思います。


ところが意外と、そんな風に決定のプロセスから区民が関わってるっていう例はないのです。


行政の人は、そういうプロセスよりも結果を重視するところがあるから、住民と理解し合えないのでしょうね。


行政は「結果が出ていなければ皆さんに知らせられない」と考える。区民は「結果を出す前に知らせてよ」と思う。ここから食い違っているわけです。


このことを、9月の定例会の一般質問で取り上げたいんですが、なかなか先行事例が見つからないから難しい。困っています。


逆に、「先例がなければできないわけじゃない。もっと区民の感覚に近づいた先駆的な仕事をしてね」という形になるかなと、今のところは考えています。


 


かとうぎ桜子を育てる会


 

2件のコメント

[C82] voices

ホームレスの件、なかなか大変そうですね。
僕はあまりホームレス問題には詳しくありませんが、加藤木さんのブログを読んでいてこんなことを感じました。
まず、議論の中に当事者が入っていないし、当事者の声が反映されていないということです。ここでいうところの当事者とはホームレスの人たちのことです。ホームレスの人たちを「行政の義務」として保護しなくてはいけない行政側と、施設建設に反対する住民は登場してくるのですが、肝心の当事者であるホームレスの人たちの姿が加藤木さんのブログの中に出てこないことが気になっています。当事者の姿が見えないにせよ、当事者の人たちの声すらも聞こえてこないような気がします。
ホームレスの人たちは社会的に最も抑圧された人たちです。安定した生活がなく、所属するコミュニティもありません。したがって、まず彼ら(彼女ら)の声を反映できるように自身の組織化を支援する必要があります。組織することが困難であれば、少なくともホームレスの立場に立って代弁する民間団体などの存在が重要になってくると思います。そうして、彼らの声なき声を聞こえるものとして初めて、議論を持つことが可能になると思います。しかし、練馬区にホームレスの保護施設を建設すること自体が、そういった議論をすべて吹っ飛ばした東京都の政策として成り立っていると思うので、基本的にはそこに問題があります。
いずれにせよ、大切なことはホームレスの人たちはそれぞれ理由をもった人間であるということです。彼らにだって当然、どこの地域に住みたいかという意思が存在しますし、住民側に受け入れてもらえるようなところに住みたいという意識もあると思います。そういう彼らの人間的な部分が見えないからこそ、会議でも非人間的な議論が行われてしまうのではないでしょうか。
例えば、ホームレスの人権擁護を支援する団体が、ホームレスの人たちの統計調査を行うことや、ライフストーリーを紹介することでどういう人たちがやむを得なくホームレスという生き方を選んだのかを住民が理解することもプロセスの一つなのだろうなと思いました。
ひょっとしたら、ブログに記載されていないだけで、そういったプロセスは存在するのかもしれませんが、立地を決めるというプロセス以外にも重要なプロセスが存在すると思いましたので、コメントさせていただきました。
さらに一言加えると、社会的弱者の立場に立ち、必要な社会資源を提供し、当事者の立場に立ち人権を擁護し、政策提言を行い、社会改革を進める専門職こそがソーシャルワーカーであるべきですが、残念ながらこういう議論の中にソーシャルワーカーの存在が見えないのが日本の現状だと思います。まだまだやらなくてはいけないことが山ほどあるような気がします・・・。

[C83] shin1さん

コメントありがとうございます。

今回のことで難しいなあと思ったのは、ホームレスに対する意識の違いや施設コンフリクトの問題以前に、区の決定のプロセスがわけ分からん、というところで話が止まってしまっているところです。

「誰だって、自分の中の差別意識は認めたくないから他の理由を探そうとするだろうし、反対する理由なんていくらでも作れる」と言う人もいます。それはそうなのかもしれないけど、それで片付けてはいけないところもあるのではないかと私は思います。

ただ一方で、プロセスの問題ではなくて「近隣にある学校の子ども達に、ホームレスのようなお手本にならない大人を見せたくない」と差別意識を当たり前に口に出している人もいます。これは、プロセスの悪さということが、人々の差別意識の隠れ蓑にもなり得てしまっている気がします。

区の職員の方々は、(もしかしたら中にはただ単に事業を滞りなく進めたい人もいるかもしれないですが、)多くの方は「ホームレスの人たちを周りの差別意識から守りたい」という思いによって、ガードを固くして、壁を作って、結果的に区民にプロセスを見えにくくしているようにも思います。

都の担当者の方に話を聞いた時、その方が「民間だけでは限界があるホームレス支援をやっていくという使命が、行政にはあると思っている」という話をしてくださいました。自分の仕事の持つ役割に自信を持っている方を目の前にしましたので(説明だから口先で言っている感じではなくて、本当に使命だと思ってるんだなという感じがしたので)だから、行政のやり方が悪いとだけ糾弾するんではいけないとも思います。

そういう中で思い出したのですが。私がヘルパーの仕事を始めた頃、車椅子の利用者さんと外出すると、いつもビクビクしていました。この人が誰かから嫌なことを言われたり、怪我をさせられたりすることがあったらどうしよう、私が守らなくては、と。
そうすると、その人と一緒にいる時間、社会と関わりをもつその瞬間を楽しめないのですね。
そして、自分でも無意識のうちに、その人と自分だけの世界に入ってしまって、周りを寄せ付けなくなってしまう。
福祉関係者はともすると、利用者と自分との関係という二者関係を築いてしまい、社会との関わりに目を向けられないというところに陥りやすい点はあるんではないかと思います。

当事者と支援者という一対一の関係から、それを外の社会に向かって開いていくということは、行政でも民間でも、立場を超えて福祉従事者がもっともっとやらなくてはならないところですね。
  • 2007-08-20
  • 投稿者 : かとうぎ桜子
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プロフィール

かとうぎ桜子

Author:かとうぎ桜子
1980年生まれ。

保育士、ヘルパー2級、社会福祉士の資格を使って福祉の仕事をしてきました。
制度だけでは一人ひとりが安心して生活するまちを作るには不十分だと考え、誰もが安心できるまちのしくみ作りをしていきたいと考えています。

2007年4月の統一地方選で練馬区議会議員に初当選。

2010年3月、「市民参加と公共性―保育園民営化を契機として」と題する修士論文を書き、立教大学大学院・21世紀社会デザイン研究科を修了。

2011年4月 無所属で2期目に当選。

2011年末に子宮頸がんが見つかり、2012年春に円錐切除の手術をしました。その後は今のところ再発もなく元気に仕事しています。
この経験を活かし、がん検診の啓発など健康に関する課題にも取り組んでいこうとしています。

2015年4月、3期目に当選。

会派は市民ふくしフォーラム。

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