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小学生の頃の思い出

意外にあっという間に熱が下がりました。一体なんだったんだろう・・・。
というわけで、昨晩慌てて活動レポートを完成させて、今朝の大泉学園駅でのご挨拶から仕事を始めることができました。


そして、今日は区の主催の「賀詞交歓会」。
私は今回はじめての参加でしたが、毎年、年明けにとしまえんでやる会です。区内で色々な活動をされている方が参加していらっしゃる。
人がいっぱい。
さすがに病み上がりだと頭がクラッとしたり鼻がタラっと垂れたりしました。


人間の文化って面白いですね。つい1週間くらい前に「今年はお世話になりました」と頭を下げて、また今週になって「今年もよろしくお願いします」と頭を下げる。
若干ヨレヨレするので今日はほとんど車で移動していましたが、車内のラジオで「年始のあいさつ回りの渋滞が起きている」という声が流れてました。
「人間って挨拶が好きなのね。不思議だわ。」と独り言を言っておりました。


でも、人が集まると、ご無沙汰してしまった方に再会できたり、思いがけない出会いがあるから面白いですね。



さて、ようやく書けますが・・・昨年末の、基本構想の中間報告会について書きます。

何度か書いていますが、今、練馬区では基本構想の見直しの作業を始めていて、区民による懇談会を行っています。
福祉、教育、環境まちづくり、区民生活の4つの分科会に分かれて話し合いをしていて、その中間まとめの発表会が12月にあったのです。


その中で、ひとつ心に残ったこと。

教育の分科会からの発表で、「今、親になりきれない親が増えているので、親に対する教育や、道徳教育が重要だ」という意見がありました。

ふーむ、そうか・・・と思いまして。
同様の意見は、議員の中にもあります。だから、懇談会も議会も、社会の中の価値観の反映なんだなと思いました。


福祉の関係の人は、「親を教育しよう」とか「道徳教育だ」という考え方はしないので、こういう意見を聞くと、とても違和感を持つ人が多いと思います。

私も、今まで思ったこともない考えなので、正直とても違和感があるのですが、でも、そういう考えの人も世の中にはいるんだということは受け止めないといけないなと思っています。これは、福祉の世界だけで生きていたときには得られなかった体験です。

福祉の考えだと、高齢者であれ子どもであれ、保護者であれ、「問題行動」と言われるような行動であったり、反社会的なことをしてしまう人がいるとき、「なぜそうしてしまうのか」ということをまず考えると思います。何がその人の社会性を阻んでいるのか、に思いを馳せるのが第一だと考えるので、それを「道徳教育」ということで済ませていいのかしら、と思うわけです。


こんなことを考えていて、私自身の子ども時代の体験を思い出しました。

私は、10歳まで千葉の松戸で過ごしました。私が通っていた小学校は、どちらかというと周辺が新興住宅街で、新しくてキレイなマンションが林立していました。高学歴で転勤族の子どもが多く、みんな塾に行って競争しあっていて、「僕んちのお父さんは○○大学出なんだ」と言い合っている子が多かった。

女の子は誕生日になると、きれいに着飾って、お友達を呼んで、「お誕生日会」をする習慣があった。

学校の規模も大きかったから、1学年の全員を覚えることもなかなかできない。私はのろのろした子どもで、いつもぼんやりしていました。勉強の出来具合も中くらいだし、運動は苦手だし、何も目立つところもなく過ごしていた。

それが、10歳の時に、都内の、町工場の多い下町のような地域に引っ越しました。

1学年は50人弱しかいない。小さなアパートに住んでいる子もたくさんいた。松戸で勉強の出来具合が中くらいでしかなかった私が、「随分勉強ができるのね」と言われるようになった。
人数が少ないから、良くも悪くも一人ひとりが目立つ。

小さなアパートに住んで、共働きの家のAちゃんは、家に帰ると一人で過ごしていた。両親はとても忙しいのでしょう。食器の片付けもままならない様子。そんな家の状況に、その子は慣れて過ごしていた。

Bちゃんのお母さんはシングルマザーで、水商売をしながら3人の子どもを育てていた。お母さんが夜に出かけてしまうので、子どもも夜に出歩くのが当たり前になってしまっていた。

そんなBちゃんの家庭を見て、Aちゃんのお母さんはAちゃんに、「Bちゃんみたいな子と遊んではいけません。不良になるよ」と言っていた。
そんな言葉は、どんどん広まってしまう。良くも悪くも、一人ひとりが目立つ地域だから。

こんな親子が集まる地域を目の前にして、どうしましょう。Aちゃんの親に道徳教育をしたら、Bちゃんの悪口を言わなくなるんでしょうか。Bちゃんの親に道徳教育したら、Bちゃんは夜間に徘徊しなくなるでしょうか。

そんなに簡単なことではないと思います。


「貧困」は、お金の貧しさだけではない。
家事がきちんとできない家庭環境が当たり前だと子どもに思わせてしまうことも。子どもが夜遊びしても構うことができない状況も。「うちも苦しいけれども、あの家よりはましだわ」と、より弱い人をはけ口にしてしまう心も。それらを全部含めて、「貧困」だと思うのです。
それは、「道徳教育」だけでは解決できない。

競争社会で着飾った新興住宅街から、下町へ。同じ時代なのに、地域によってこんなに子どもの置かれる状況が違っていて良いんだろうか。
10歳の多感な時期に移動をしたことで、私の性格はナナメになったんだと思います(苦笑)

新興住宅街も下町も含めて、小学生時代の思い出が、私は一番嫌い。一番戻りたくない時期。
でも、思えば私が福祉に関心を持つ一番の源は、この体験だったに違いないと、今ブログを書いていて気づきました(^^;

でも、思春期に入り始めたことと、こんな社会に対する不信感でクチャクチャになりかけていた私を助け出してくれたのは学校の先生でした。

だから、教育が大事なのは間違いない。

だけど、私を救ってくれたのは道徳教育ではない。腐りかけていた私の中にある、かけら程度の良いところを見つけ出して、「加藤木さんは、頑張り屋さんね。本当に、頑張っていると思っているよ」とずーっと声をかけ続けてくれていた担任の先生の存在です。

10代はじめの私は、「ふん、先生なんかに何が分かるか」と思っていたけれども、その先生の言葉によって私は大きくは道を踏み外さずに来られたんだと思います。

腐りかけてしまっている人や、周りに思いやりを配れなくなっている人に、「でも、あなたが一生懸命に生きているっていうこと、分かっているよ」と声をかけてくれる人が一人でもいれば、人は変わっていくんだと思うのです。

ちなみに、私に声をかけてくれた先生とは、今でも交流がありまして。先生は、私が選挙に出ると聞いて、とても喜んでくれました(^^)


区民懇談会の中間報告を聞いて心に浮かんだのは、そんな、思い出話でした。

※かとうぎ桜子を育てる会のホームページは
こちら

2件のコメント

[C154] 今年も宜しくお願いします m(__)mペコリ

 お身体の具合は如何ですか? 何はともあれ、今年も宜しくお願い致します。 さて、最近モンスターペアレントの存在が問題になっておりますが、子どもが通う学校や担任の先生に、理不尽な要求をする保護者が増えているとのこと。 親になりきれていない親と、言ってしまえばそれまでですが、私が思うに、今の小学生の親たちは、最も学校が荒れていた時代に中高生だった世代で、学校に対する不信感を持ったまま、親になって、その鬱積を子どもが通う学校にぶつけているのではないかと思うのです。 昨日ですが、中国・雲南省の小学校の様子をテレビで観ましたが、恐ろしい位の競争社会がそこにありました。 勉強ができる子は、勉強ができる子としか遊ばず、勉強ができる子の親は、「朱に交われば赤くなる」と、勉強ができない子と遊ぶのを禁じているのです。 学校間の競争も凄まじく、先生も生徒も常に圧迫されているような感じでした。

 長くなりましたが、いい先生と出会えて本当によかったですね。^^昨年は議員1年生としていろいろ大変だったと思いますが、今年も頑張ってください。 応援してますよ。^^
  • 2008-01-07
  • 投稿者 : リバーマン@民主くん
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  • 編集

[C157] リバーマンさん

今年もよろしくお願いします。返事が遅くなってすみません。

中国の番組、私もチラッと見ました。
「あの子と遊んじゃ駄目」という言い方はとても嫌ですね。悪い仲間と付き合うと教育に悪い、悪い子になっちゃうという理屈みたいだけれど、朱に交わっても赤くならないような、信念を持った人間に育てることが教育なんじゃないのかなと私は思いますが。
たとえ悪くなったとしても、それを一緒にいる仲間のせいにしちゃいかんですよね。

子どもとのかかわりよりも親との関係がきつい、というのは、教師をやってる人の多くが言いますね・・・。親は大人であるだけに、関係としてなかなか辛いものがあるのでしょうね。「モンスター」という言葉で諦めてしまうのではなくて、何か方策があれば良いなと思いますが、それは教育現場での親との関係を体験したことのない者の勝手な思いなのかもしれないし・・・。難しいですね。
  • 2008-01-20
  • 投稿者 : かとうぎ桜子
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  • 編集

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プロフィール

かとうぎ桜子

Author:かとうぎ桜子
1980年生まれ。

保育士、ヘルパー2級、社会福祉士の資格を使って福祉の仕事をしてきました。
制度だけでは一人ひとりが安心して生活するまちを作るには不十分だと考え、誰もが安心できるまちのしくみ作りをしていきたいと考えています。

2007年4月の統一地方選で練馬区議会議員に初当選。

2010年3月、「市民参加と公共性―保育園民営化を契機として」と題する修士論文を書き、立教大学大学院・21世紀社会デザイン研究科を修了。

2011年4月 無所属で2期目に当選。

2011年末に子宮頸がんが見つかり、2012年春に円錐切除の手術をしました。その後は今のところ再発もなく元気に仕事しています。
この経験を活かし、がん検診の啓発など健康に関する課題にも取り組んでいこうとしています。

2015年4月、3期目に当選。

会派は市民ふくしフォーラム。

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