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介護保険
今日の朝日新聞に、「コムスンから在宅系サービスを譲渡された15法人のうち6法人の計21ヵ所の事業所が今年4月末までに廃止、または休止していた」と書いてありました。
人材不足が主な理由だとか。
コムスンが廃止されたときから、こういうことが起こるんじゃないかという気がしていたのですが・・・。
コムスンには悪いところもいっぱいあったものの、24時間の在宅介護にとってコムスンが果たしてきた役割が大きかったのも事実だと思っていました。
ほかの事業所に引き継いでも継続していかないというのは、一事業所の責任の問題ではなく、介護保険制度そのものの問題だといえるでしょう。
24時間の在宅サービスを使うということは、夜中でも介護がないと生活ができないということです。
私の利用者さんはALSという病気の患者さんでしたが、そのほかにも、24時間のヘルパー制度がなければ在宅生活が続けられない、家族の生活もヘルパーが使えるから成り立っているという人がたくさんいるわけです。一方で、施設入所はとても難しい状況もあるわけですから。
そもそも、一人の人間が、どんな状況になっても安心して自分らしく生きていくための保障を、一事業所のあり方の問題に矮小化することに対する違和感も感じます。
だから、「介護保険は福祉だろうか・・・??」と思うわけです。
今、私はストレスで(?)、胃腸がおかしくなっていますが(←ちなみに、少しずつ少しずつ、治ってきました・・・)、同じようなことが、2,3年前にもあったなあと思い出していました。
あの頃、私は社会福祉士の資格を取って、NPOがやっている介護保険事業所に就職しました。
NPOは、本当ならば「こんな社会を実現したい」とか「こんな活動をしていきたい」といった使命を持って活動する団体です。
私があえて小さなNPOに就職したのは、そこならば地域のニーズにじっくり耳を傾けて、介護保険だけにとらわれない活動ができるのではないかと期待したからでした。
でも、現実にはそうではなかった。
―今月の介護報酬はいくらなのか、人件費はいくら出ていくのか。利用者数を増やすにはどうしたらいいか。利用者は、介護度が重くないと報酬が安いから、できるだけ重い人に来てほしい。―
体が衰えてだんだん外出できなくなっていく人、一人暮らしで介護保険につながっていない人、認知症なのに周りから気づいてもらえていない人・・・たくさんいるはずなのに、そんなところには目が向けられていなくて、「使命」とは程遠いやり取りが毎日繰り広げられていて、そんな中にいた当時、私はストレスで体調を崩していたなあと思い出したのです。
じゃあ今の私は何がストレスなのか、というのはまぁ置いておくとして(^^;)、今日のブログで何が言いたいかというと、介護保険がうまくいかなくなっているのはコムスンが株式会社だったからではなく、介護保険という制度そのものが、NPOですらも使命を果たせないような制度だったのではないか、ということです。
本来、介護保険は、高齢者の福祉の実現のための一手段であるべきなのに、それがすべてになってしまっている分、穴も多くなってしまっているともいえます。
働いている人が、自分自身の生活が安心できてこそ、利用者の生活全般に目を向けることができる、ということでもあると思います。
さてさて、介護保険制度ができた2000年当時、言われた言葉をいくつか思い出してみると・・・・
・負担と給付が明確になる (→これは、後期高齢者医療制度でもいわれてますよね)
・事業者を選択できるようになる
・ケアマネジメントの導入
・利用者と事業者の契約によってサービスを提供する。市場機能と民間活力の活用。 (→これは今、民間委託をするときにいわれてますよね)
介護保険はいったいどうなっていくのか・・・ということと同時に、子育て支援施策や障害者施策でも、介護保険と同じ道をたどっていきかねない状況にあると思います。
身近な区市町村でどうすべきなのか、考えていかないといけないと思います。
※かとうぎ桜子を育てる会のホームページはこちら
人材不足が主な理由だとか。
コムスンが廃止されたときから、こういうことが起こるんじゃないかという気がしていたのですが・・・。
コムスンには悪いところもいっぱいあったものの、24時間の在宅介護にとってコムスンが果たしてきた役割が大きかったのも事実だと思っていました。
ほかの事業所に引き継いでも継続していかないというのは、一事業所の責任の問題ではなく、介護保険制度そのものの問題だといえるでしょう。
24時間の在宅サービスを使うということは、夜中でも介護がないと生活ができないということです。
私の利用者さんはALSという病気の患者さんでしたが、そのほかにも、24時間のヘルパー制度がなければ在宅生活が続けられない、家族の生活もヘルパーが使えるから成り立っているという人がたくさんいるわけです。一方で、施設入所はとても難しい状況もあるわけですから。
そもそも、一人の人間が、どんな状況になっても安心して自分らしく生きていくための保障を、一事業所のあり方の問題に矮小化することに対する違和感も感じます。
だから、「介護保険は福祉だろうか・・・??」と思うわけです。
今、私はストレスで(?)、胃腸がおかしくなっていますが(←ちなみに、少しずつ少しずつ、治ってきました・・・)、同じようなことが、2,3年前にもあったなあと思い出していました。
あの頃、私は社会福祉士の資格を取って、NPOがやっている介護保険事業所に就職しました。
NPOは、本当ならば「こんな社会を実現したい」とか「こんな活動をしていきたい」といった使命を持って活動する団体です。
私があえて小さなNPOに就職したのは、そこならば地域のニーズにじっくり耳を傾けて、介護保険だけにとらわれない活動ができるのではないかと期待したからでした。
でも、現実にはそうではなかった。
―今月の介護報酬はいくらなのか、人件費はいくら出ていくのか。利用者数を増やすにはどうしたらいいか。利用者は、介護度が重くないと報酬が安いから、できるだけ重い人に来てほしい。―
体が衰えてだんだん外出できなくなっていく人、一人暮らしで介護保険につながっていない人、認知症なのに周りから気づいてもらえていない人・・・たくさんいるはずなのに、そんなところには目が向けられていなくて、「使命」とは程遠いやり取りが毎日繰り広げられていて、そんな中にいた当時、私はストレスで体調を崩していたなあと思い出したのです。
じゃあ今の私は何がストレスなのか、というのはまぁ置いておくとして(^^;)、今日のブログで何が言いたいかというと、介護保険がうまくいかなくなっているのはコムスンが株式会社だったからではなく、介護保険という制度そのものが、NPOですらも使命を果たせないような制度だったのではないか、ということです。
本来、介護保険は、高齢者の福祉の実現のための一手段であるべきなのに、それがすべてになってしまっている分、穴も多くなってしまっているともいえます。
働いている人が、自分自身の生活が安心できてこそ、利用者の生活全般に目を向けることができる、ということでもあると思います。
さてさて、介護保険制度ができた2000年当時、言われた言葉をいくつか思い出してみると・・・・
・負担と給付が明確になる (→これは、後期高齢者医療制度でもいわれてますよね)
・事業者を選択できるようになる
・ケアマネジメントの導入
・利用者と事業者の契約によってサービスを提供する。市場機能と民間活力の活用。 (→これは今、民間委託をするときにいわれてますよね)
介護保険はいったいどうなっていくのか・・・ということと同時に、子育て支援施策や障害者施策でも、介護保険と同じ道をたどっていきかねない状況にあると思います。
身近な区市町村でどうすべきなのか、考えていかないといけないと思います。
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