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名誉区民

9月17日から、練馬区議会の第3回定例会が始まります。

今まで、慣れない議会活動のために定例会ごとに胃腸を壊していましたが、議員になって早1年余、どうも今度の定例会は初めて私らしく楽しみながら議論できそうな予感がします(^^)
私の胃腸炎は私以外の誰かに移行されたかもしれませんが・・・(^^;


さて、定例会の1週間前には「議会運営委員会」というのが開かれて、次の定例会に出る「議案」が示されます。
そして、その後、各議員に議案集が配布され、議員はそれをもとに、行政がきちんと執行されているかをチェックしていくのです。

チェックするためには、最初に配布される資料だけでは不十分。正確で適切な審査をするために、資料請求をして情報を集め、判断していきます。資料を請求するのは、議員としての責任であり、権利であり、義務なのです。区民から、行政のチェックを任されてるのが議員なんですからね。

9月の定例会で時間が割かれるのは、決算のこと。
その他諸々、例えば条例改正や道路の認定などが出されます。

9月10日付でいただいた資料を見ていくと、たくさんある議案の中で今回特に目を引くのは「名誉区民選定の同意について」というもの。5件の議案が出されています。


名誉区民?
・・・そうそう、昨年、私が議員になりたての頃、練馬区独立60周年を記念して練馬区で初めての名誉区民が表彰されていました。

名誉区民とはそもそもなんでしょう。「練馬区名誉区民条例」というのを見てみると、
この条例は、社会の進展に卓絶した功績があった者に対し、その功績をたたえ、区民の敬愛の対象として顕彰することを目的とする。」とあります。
そして、「区長は、公共の福祉を増進し、または学術・技芸の進展に寄与した者であって、その功績が卓絶で、広く区民の尊敬を受けるものに対し、練馬区名誉区民の称号を贈ることができる。」と第2条にある。


卓絶・・・
普段あまり使いませんね

辞書を調べてみたら、「他に比較するもののないほどにすぐれていること。」とあります。(大辞林より)

すごい!
こりゃあ、なかなか使いようのない言葉ですね。なるほど、言葉そのものがなかなか使い道のないほど、素晴らしいことなんでしょう。練馬は70万人の人口があることだし、そのくらい素晴らしい人がいらっしゃるんでしょうね。

それから、「区民の敬愛の対象」。
敬愛とは「尊敬と親しみの気持ちをもつこと」だそうです。(これも、大辞林より)

ふむふむ。では、名誉区民とは、とても他と比較できないほど素晴らしい業績をお持ちの方で、かつ区民から尊敬されて親しまれる方に与えられるものなんですね。


さてさて、では今回、5件の議案にはどんなことが書かれているんでしょう。詳しい中身を見てみましょう・・・ということで議案集を開いてみると、5人のお名前が書いてありました。

1.牧野富太郎さん。・・・大泉学園の南口側にある「牧野庭園」の方ですね。すでに故人です。議案集には牧野さんについてたくさん、選定の理由が書いてありますが、冒頭には「さまざまな苦難の中で独学で植物学に取り組み、世界的権威と評された」とあります。

2.野村万作さん。・・・「世界的に著名な狂言師」とあります。

3.松本零士さん。・・・漫画家さんですね。小学生の頃から漫画家を志して努力を重ね、高校1年でデビューし、「宇宙戦艦ヤマト」「銀河鉄道999」などの作者、という趣旨のことが、議案集には記されている。


なるほど!卓絶してますね!
さて、あと2人はどんな人なんでしょう!

4.田畑健介さん。・・・昭和48年から区長になって、「他区に比べて立ち遅れている生活基盤の整備」をした人。

5.岩波三郎さん。・・・昭和62年から4期16年、区長をやっていた人。議案集の「選定の理由」によると、練馬で生まれ育って若い頃から区の職員になり、教育長をやって区長をやったので、「練馬区の歴史と岩波氏の足跡は相即不離の関係にあったものといえる」とのこと。そして議案集にはさらに、具体的に岩波氏の功績が書いてあります。「持ち前のアイディアを生かして数々の業績を残した」のだそうです。

ふむふむ。

確かに素晴らしいですね。
他区との生活格差を是正した人。さらにその後を引き継いで持ち前のアイディアを生かした人。
そんなに練馬区のことを思って奔走した「個人」がいるなら素晴らしい。
・・・でも、よく見たら、「個人」じゃなくて、「区長」じゃん・・・。

そりゃあなた、区長が区のために奔走するのは当たり前でしょ。
むしろ、奔走してなければ辞任してほしいですよね。だって、区からお給料をもらってるんだもの。

すべての区民が幸せになれるように頑張るのが、区長、行政、そして議員のお仕事。
一番良いと思って頑張ったことが報われる場合もあるし、時の流れや社会の変化で審判が下る場合もある。でも、お仕事なんだから、そのときの自分が「これが区民のためだ」と信じる道で精一杯頑張るのが行政と政治家のお仕事。
だって、税金でお給料をいただいているんですもの。

その、精一杯やったお仕事を、「卓絶した功績」「区民の敬愛の対象」というのが、果たして適したことなのかしら。

どうですか?区民の皆さん。ぜひ、ご意見をいただきたいです。メールをください。
sakurako_happy_society@yahoo.co.jp

名誉区民条例には「名誉区民は、区長が区議会の同意を得て選定する」とあります。
私は区議会議員ですから、条例に従って、「区民の敬愛の対象」か否かを判断するためには、皆さんの意見を反映させる責任があります。


ちなみに、今のところの私の判断としては、公職についていた人を「名誉区民」として現区長と議会が承認するというのは、議会と行政のなれあいの象徴でしかないように思っています。

この議案は、9月17日の定例会初日に賛否を表明する案件とされています。

あと約1週間、会派の中で真剣な会議によって判断をしなければなりません。

また、名誉区民は、議案になる前に選考委員会というものが開かれて議論がされているんだそうです。そこで選ばれた人が議案になるというきまりなんだそうです。

「だそうです」という書き方をしているのは、条例の下の要綱には「選考委員会」の記載があるものの、まだこの5議案に関わる選考委員会資料が出てきていないからです。

冒頭に書いたように、議員が議案を審査するためには、その資料請求をする当然の権利があります。
私は、出てきた議案を見たときに、「公職についていた人が選ばれる理由」に疑念を持ちました。これを晴らすことができれば、議案に賛成することができるかもしれないし、いくら追及しても「なんでなの?」の理由が解明されなければ反対しなくてはいけないでしょう。
そのためには、審査に必要な資料がまだ足りないのです。今回の議案に関して言えば、それは選考委員会の資料です。

議案そのものの賛否もさることながら、それ以前の問題として資料を出す責任は当然果たして貰わないと、議会と行政のあり方というところから問い直さないといけなくなりますものね。

担当課長さんには、今日、資料請求しましたから、お待ちしています。

課長さんじゃなくても、部長さんでも区長さんでも、いいですよ(^^)

資料が来ないと、議案の審査ができませんものね。


この問題は、区民と区政のあり方、行政と議会のあり方に関わる重要な問題だと私は考えていますので、またご報告させていただきます♪

※かとうぎ桜子を育てる会のHPはこちら

3件のコメント

[C184]

私も加藤木さんの意見に同感です。区長が区民のために働くことは責務だと思っています。その働きぶりが、たとえ他に類をみないほど卓絶されたものであっても、それが名誉区民に値するとはとても思えません。それに、区民の中から名誉区民を選ぶのに、区民の声が反映されないのはおかしなこと。明らかにされない玉虫色の選考委員10名で、こそこそ決めて、議員さんあとはよろしく!なんて決め方は断固反対です。多くの区民の声が聞かれ、区民が自信を持って推薦し、誰もが納得できる選考理由を公にしたうえで、広く区民から尊敬される方に、たくさんの拍手と一緒に称号を差し上げるべきだと思います。17日の本会議で本当に決まってしまうのですか?傍聴席から「異議あり!岩波氏田端氏は認めない!!」と大きな声で物申してもいいですかね…(^_^)v。本当はこんな気分です<(`^´)>
  • 2008-09-16
  • 投稿者 : 隠れ加藤木ファン
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[C185] コメントありがとうございます

「隠れ加藤木ファン」さん(←このお名前、私が書くのは恥ずかしいですね・・・e-263

コメントありがとうございます。

保育園の民間委託など、ほかの問題のときにも感じていましたが、区民の皆さんが「おかしい!」と感じても、議会の中で発言することはできなくて、傍聴するしかない状況、とても腹が立つこともあるだろうと思います。

議会で態度表明する機会を与えられた私は、その分、きちんと意見を言い、態度を示す責務があると思っています。

ぜひ、傍聴にいらしてください。
  • 2008-09-16
  • 投稿者 : かとうぎ桜子
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  • 編集

[C186]

加藤木さん、ありがとうございます。しっかりあなたを見に行きます。会派の中の加藤木さんの前に、区民の痛みを感じてくれた一人の貴重な議員として、議会での態度表明をぜひしてきてください。加藤木さんの後ろからしっかり支えているつもりです。非力ですが…(^^ゞ 肩の力を抜いて…頑張ってください。
  • 2008-09-16
  • 投稿者 : 隠れ加藤木ファン
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プロフィール

かとうぎ桜子

Author:かとうぎ桜子
1980年生まれ。

保育士、ヘルパー2級、社会福祉士の資格を使って福祉の仕事をしてきました。
制度だけでは一人ひとりが安心して生活するまちを作るには不十分だと考え、誰もが安心できるまちのしくみ作りをしていきたいと考えています。

2007年4月の統一地方選で練馬区議会議員に初当選。

2010年3月、「市民参加と公共性―保育園民営化を契機として」と題する修士論文を書き、立教大学大学院・21世紀社会デザイン研究科を修了。

2011年4月 無所属で2期目に当選。

2011年末に子宮頸がんが見つかり、2012年春に円錐切除の手術をしました。その後は今のところ再発もなく元気に仕事しています。
この経験を活かし、がん検診の啓発など健康に関する課題にも取り組んでいこうとしています。

2015年4月、3期目に当選。

会派は市民ふくしフォーラム。

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