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「派遣村」が練馬に
年末年始にずいぶん報道されていた「年越し派遣村」。
1月5日にこの「村」が終了しましたが、そこにいてまだ仕事や住居が見つかっていない人たちが、5日から都内の4ヶ所に分かれることになった、という報道が、5日の新聞でされていました。
大田区と練馬区にある都立施設と、中央区に。
そして、これが、1月12日までの1週間のみ。
練馬は、石神井学園という児童養護施設のとなりにある体育館を使う。場所としては、大泉学園駅の近くです。ここに来た人数は、136人。
ここは都立施設なので、「派遣村」の人たちのことも都が責任をもって支援をするという。
それで、6日に、行ってみてきました。
見たときに、どうも気持ちがモヤモヤする。
う~ん、なんだろう、このモヤモヤ・・・。
見学してから2,3時間、ずーっとその理由を考えていました。
ハローワークが相談に乗ったり、ネットカフェ難民対策をしている都の事業で相談に乗ったりして、住宅の確保や仕事の確保の機会はそこにある。
だけど、136人もの行き場が、たったの1週間で決められるのかしら・・・?
区に聞いても都に聞いても、「できるように頑張るんだ」って言うんだけど。
まあ、それは、頑張らなくちゃいけないとは思うんですが、でももし頑張りだけでは間に合わなかったらどうするんだろう・・・。
起きてほしくないことは考えない、というのは日本人の悪い癖ではないですか?(^^;
私も時々、「今日は雨降ってほしくないから、傘はもっていかない。傘を持って行ったら、雨が降ることを認めるようだから。」と思ってしまうことがあるけれど(^^;)、それに似た感じがします。
12日までに職・住が決まっていない人が出たら困るから、その想定はしないでおこう・・・みたいな
そして、万一、決まらない人が出てきてしまったとしても、日比谷の派遣村のように1ヶ所に集まっていれば、この年末年始のように報道されて注目されるだろうけれども、こうやってバラけさせられている分だけ、問題が社会の中から薄れてしまうような・・・
コップから水があふれても、砂の上にこぼせばまるで初めから存在しなかったように見えなくなってしまうように、13日が来てこのままスッとみなさんが路上に出されてしまえば、問題そのものが消えてしまったようになるんじゃないかと危惧します。
それが、モヤモヤの原因の1つ目。
それから、派遣村の報道を聞いていた時から引き続くモヤモヤ。
この数ヶ月、派遣切りの問題が大きく報じられて、随分注目されるようになったけれども、日本の貧困問題はもっと前から指摘する人もいたし、その支援活動をしている人は昔からいるんですよね。だからこそ、東京都は以前から路上生活者の支援事業をやっていて、その一環として大泉学園町に「練馬寮」ができたわけだし。
それが、派遣切りによってさらに数が増加して、より多くの人に身近な問題になり、またさらに深刻な問題になったのは間違いないのだけれども、でも前からあって、そしてずっと解決されずに放置されてきた問題だよなぁ、と思う。放置された結果、これだけ拡大されたのかもしれない。
だから、なんだか、これは、初めて見る光景ではないよなあ・・・この前、寿町でも見て来たと思う・・・と、石神井学園の体育館でしみじみ。
でもそんな、長く引き続く問題だからこそ、それを目の当たりにして立ち尽くす、というような気持ち。。
映画「あしがらさん」の中で、65歳のあしがらさんが路上からグループホームに移り、デイサービスに通って幸せになったあと、映画のラストシーンで監督が言う。「かつてあしがらさんがいた路上には、別の人が暮らしていた。路上は、何も変わっていない」。
ついつい、この映画を見ると、あしがらさんが幸せになれてよかったな、ということに目が向くけれども、私は実は、ひっそり言われるこの一言に一番心がひかれていました。
そうだ、ずーっと、路上は何も変わっていないんだ。どうしよう、どうしたらいいんだろう・・・って。
その時の気持ちにも通じるものが、2つ目のもやもやの理由。
寿町に行ったときのブログにも書いたけれども、人にとってまず必要なのは住む場所ですね。
そして、別な次元で必要なのは、その存在が忘れられないこと。居場所があること。
年末年始が終わって社会が日常に戻っても、問題は解決していないことを忘れずにいることですね。
1月12日、13日をどう迎えるのか。これは、私達ひとりひとりが向き合うべき問題であるように思います。
そして、練馬区はこの状況にどう向き合うのか。
今は直接には都がやっていることだとしても、その地元である自治体として、ただ黙って、手をこまねいて眺めているわけにはいかないでしょう。
都だとか区だとかいう枠組みを越えて、目の前にいる一人の人間のために何ができるのか、短い1週間のうちに、考えなくてはいけませんよね。
※かとうぎ桜子を育てる会のHPはこちら
1月5日にこの「村」が終了しましたが、そこにいてまだ仕事や住居が見つかっていない人たちが、5日から都内の4ヶ所に分かれることになった、という報道が、5日の新聞でされていました。
大田区と練馬区にある都立施設と、中央区に。
そして、これが、1月12日までの1週間のみ。
練馬は、石神井学園という児童養護施設のとなりにある体育館を使う。場所としては、大泉学園駅の近くです。ここに来た人数は、136人。
ここは都立施設なので、「派遣村」の人たちのことも都が責任をもって支援をするという。
それで、6日に、行ってみてきました。
見たときに、どうも気持ちがモヤモヤする。
う~ん、なんだろう、このモヤモヤ・・・。
見学してから2,3時間、ずーっとその理由を考えていました。
ハローワークが相談に乗ったり、ネットカフェ難民対策をしている都の事業で相談に乗ったりして、住宅の確保や仕事の確保の機会はそこにある。
だけど、136人もの行き場が、たったの1週間で決められるのかしら・・・?
区に聞いても都に聞いても、「できるように頑張るんだ」って言うんだけど。
まあ、それは、頑張らなくちゃいけないとは思うんですが、でももし頑張りだけでは間に合わなかったらどうするんだろう・・・。
起きてほしくないことは考えない、というのは日本人の悪い癖ではないですか?(^^;
私も時々、「今日は雨降ってほしくないから、傘はもっていかない。傘を持って行ったら、雨が降ることを認めるようだから。」と思ってしまうことがあるけれど(^^;)、それに似た感じがします。
12日までに職・住が決まっていない人が出たら困るから、その想定はしないでおこう・・・みたいな

そして、万一、決まらない人が出てきてしまったとしても、日比谷の派遣村のように1ヶ所に集まっていれば、この年末年始のように報道されて注目されるだろうけれども、こうやってバラけさせられている分だけ、問題が社会の中から薄れてしまうような・・・
コップから水があふれても、砂の上にこぼせばまるで初めから存在しなかったように見えなくなってしまうように、13日が来てこのままスッとみなさんが路上に出されてしまえば、問題そのものが消えてしまったようになるんじゃないかと危惧します。
それが、モヤモヤの原因の1つ目。
それから、派遣村の報道を聞いていた時から引き続くモヤモヤ。
この数ヶ月、派遣切りの問題が大きく報じられて、随分注目されるようになったけれども、日本の貧困問題はもっと前から指摘する人もいたし、その支援活動をしている人は昔からいるんですよね。だからこそ、東京都は以前から路上生活者の支援事業をやっていて、その一環として大泉学園町に「練馬寮」ができたわけだし。
それが、派遣切りによってさらに数が増加して、より多くの人に身近な問題になり、またさらに深刻な問題になったのは間違いないのだけれども、でも前からあって、そしてずっと解決されずに放置されてきた問題だよなぁ、と思う。放置された結果、これだけ拡大されたのかもしれない。
だから、なんだか、これは、初めて見る光景ではないよなあ・・・この前、寿町でも見て来たと思う・・・と、石神井学園の体育館でしみじみ。
でもそんな、長く引き続く問題だからこそ、それを目の当たりにして立ち尽くす、というような気持ち。。
映画「あしがらさん」の中で、65歳のあしがらさんが路上からグループホームに移り、デイサービスに通って幸せになったあと、映画のラストシーンで監督が言う。「かつてあしがらさんがいた路上には、別の人が暮らしていた。路上は、何も変わっていない」。
ついつい、この映画を見ると、あしがらさんが幸せになれてよかったな、ということに目が向くけれども、私は実は、ひっそり言われるこの一言に一番心がひかれていました。
そうだ、ずーっと、路上は何も変わっていないんだ。どうしよう、どうしたらいいんだろう・・・って。
その時の気持ちにも通じるものが、2つ目のもやもやの理由。
寿町に行ったときのブログにも書いたけれども、人にとってまず必要なのは住む場所ですね。
そして、別な次元で必要なのは、その存在が忘れられないこと。居場所があること。
年末年始が終わって社会が日常に戻っても、問題は解決していないことを忘れずにいることですね。
1月12日、13日をどう迎えるのか。これは、私達ひとりひとりが向き合うべき問題であるように思います。
そして、練馬区はこの状況にどう向き合うのか。
今は直接には都がやっていることだとしても、その地元である自治体として、ただ黙って、手をこまねいて眺めているわけにはいかないでしょう。
都だとか区だとかいう枠組みを越えて、目の前にいる一人の人間のために何ができるのか、短い1週間のうちに、考えなくてはいけませんよね。
※かとうぎ桜子を育てる会のHPはこちら
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