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派遣村との関わり
1月12日、石神井学園の体育館で生活をしていた派遣村の皆さんが、千駄ヶ谷のほうにある日本青年館に移動しました。そこで集会があるためです。
1月5日から12日まで、短い時間ですが、私もかかわりを持たせてもらって、充実した1週間でした。とても1週間とは思えなかった・・・。
一緒にボランティアをしていた方から、「年明けから大変だったね」と声をかけていただいて、あれ!?まだ年明けだったっけ!?と思うほど、1日1日が濃い時間でした。。
私たちに何ができるだろうか・・・そう考えて、池尻成二さんと一緒に、区や都の担当者からお話を聴いたり、現場を見に行く中で、私が感じたことは、「まずは現場で当事者の声をじっくり聞くことができていない状況にあるのではないか」ということでした。
生活保護の相談、就職の相談、住まいの相談、という具合に、具体的な相談をすることのできる窓口はある。
でも、「自分は生活保護を受給して本当にいいのかなあ。できれば自立していたいのに・・・」という悩みを持っていた方も多かったようで、そうした心の揺れを総合的に受け止められる態勢がなかった。
日比谷から各施設に移った段階で、管理は東京都が行い、日比谷公園時代から続く実行委員会は側面から支えざるを得ないという状況の中で、運営の体制作りが難しい部分も多々あったんだと思います。
でも、日本青年館に移ったとき、派遣村の村長さんもおっしゃっていましたが、この問題はこれで終わりではないはずなのです。
日比谷から行政の管理する施設内に移れてよかった、ということで世間の目から見えにくくなってしまうことは避けなくてはいけないということを感じました。
そのためには、一人ひとりの個別支援をしっかりと行うことによって、今目の前にいる派遣村の「村民」だけではなくて、今後さらに増えるといわれる失業者や、格差社会の波の中で苦しい生活を強いられる人たちへの支援のあり方へと、社会の問題意識を広げていかなくてはいけないと思います。
そんなわけで、石神井学園では、社会福祉士や、練馬の地域で活動をしている方々に呼びかけて、当事者へのヒアリングに入りました。
年齢も非常に幅があるし、その分、持っているニーズも様々でありました。
そういった集約は、今後実行委員会のほうでやっていくんではないかとも思っていますが、とにかく、各地に「村民」の皆さんがばらばらになって仕事や住まいを見つけた後も、その後の活動につながるようなしくみが必要だと思います。
住まいや仕事を失ったとき、活用できる唯一の制度は生活保護です。
けれども、生活保護はとても使いにくい。
受ける側の抵抗感がある場合も多いようです。
改めて、社会のセーフティーネットのあり方に課題を感じました。
それから、こういう問題に直面したときに、個別支援からニーズを把握し、それを社会の変革へつなげていくソーシャルアクションという点で、福祉関係の組織的な動きがもっとあるべきではないかとも思いました。
日本の中の貧困問題は、語られ始めて日が浅いこともあって、たとえば介護に比べればまだまだ議論が成熟していないように思います。
だけど、そんな、社会の変化に合わせて何ができるかを柔軟に先駆的に考えていくことが、「福祉の専門性」なのではないかと私は思いますが、どうなんでしょうね。すでにある制度に当てはめることばかりが専門性と思われがちな状況を感じたりもしました。
心の揺れを支える場の必要性も感じました。
派遣村では、物理的には雑魚寝で辛かったと思いますが、でもこの問題は自分ひとりに起きていることではないこと、決して自分が悪いんじゃなくてしくみがおかしかったんだと気づけること、そして困ったときには相談できる仲間がいること、という意味ではいい場所だったんだと思います。
本来ならば、家にいても、そうやって思いを共有できる場がなければいけないと思います。
これは、経済的なセーフティーネットと同程度に必要なものだと思います。
それから、こうした緊急で前例のない事態に直面した時、どんな態度をとるかということは、立場を超えて私達一人ひとりに突きつけられた課題であるようにも思いました。
行政は行政の立場、議員は議員の立場、福祉関係の人はその立場、近くに住んでいる人は地域の人としての立場、それぞれが率直なところ、何を感じてどう行動に移すか・・・雇用の問題は生き方の問題であるだけに、それにどう向き合うかは、私達一人ひとりがどう生きるかということに直結する問題であったように思いました。
様々な課題を感じつつ、石神井学園から皆さんを送り出したわけです。
今回の体験は私自身にとっても、とても大きな意味を持つものだったと思います。
この体験を受けて、私自身は議員として何をしていくべきか・・・2月は予算の定例会ですから、思いを生かして社会を変える提言をしていきたいと思っています。
※かとうぎ桜子を育てる会のHPはこちら
1月5日から12日まで、短い時間ですが、私もかかわりを持たせてもらって、充実した1週間でした。とても1週間とは思えなかった・・・。
一緒にボランティアをしていた方から、「年明けから大変だったね」と声をかけていただいて、あれ!?まだ年明けだったっけ!?と思うほど、1日1日が濃い時間でした。。
私たちに何ができるだろうか・・・そう考えて、池尻成二さんと一緒に、区や都の担当者からお話を聴いたり、現場を見に行く中で、私が感じたことは、「まずは現場で当事者の声をじっくり聞くことができていない状況にあるのではないか」ということでした。
生活保護の相談、就職の相談、住まいの相談、という具合に、具体的な相談をすることのできる窓口はある。
でも、「自分は生活保護を受給して本当にいいのかなあ。できれば自立していたいのに・・・」という悩みを持っていた方も多かったようで、そうした心の揺れを総合的に受け止められる態勢がなかった。
日比谷から各施設に移った段階で、管理は東京都が行い、日比谷公園時代から続く実行委員会は側面から支えざるを得ないという状況の中で、運営の体制作りが難しい部分も多々あったんだと思います。
でも、日本青年館に移ったとき、派遣村の村長さんもおっしゃっていましたが、この問題はこれで終わりではないはずなのです。
日比谷から行政の管理する施設内に移れてよかった、ということで世間の目から見えにくくなってしまうことは避けなくてはいけないということを感じました。
そのためには、一人ひとりの個別支援をしっかりと行うことによって、今目の前にいる派遣村の「村民」だけではなくて、今後さらに増えるといわれる失業者や、格差社会の波の中で苦しい生活を強いられる人たちへの支援のあり方へと、社会の問題意識を広げていかなくてはいけないと思います。
そんなわけで、石神井学園では、社会福祉士や、練馬の地域で活動をしている方々に呼びかけて、当事者へのヒアリングに入りました。
年齢も非常に幅があるし、その分、持っているニーズも様々でありました。
そういった集約は、今後実行委員会のほうでやっていくんではないかとも思っていますが、とにかく、各地に「村民」の皆さんがばらばらになって仕事や住まいを見つけた後も、その後の活動につながるようなしくみが必要だと思います。
住まいや仕事を失ったとき、活用できる唯一の制度は生活保護です。
けれども、生活保護はとても使いにくい。
受ける側の抵抗感がある場合も多いようです。
改めて、社会のセーフティーネットのあり方に課題を感じました。
それから、こういう問題に直面したときに、個別支援からニーズを把握し、それを社会の変革へつなげていくソーシャルアクションという点で、福祉関係の組織的な動きがもっとあるべきではないかとも思いました。
日本の中の貧困問題は、語られ始めて日が浅いこともあって、たとえば介護に比べればまだまだ議論が成熟していないように思います。
だけど、そんな、社会の変化に合わせて何ができるかを柔軟に先駆的に考えていくことが、「福祉の専門性」なのではないかと私は思いますが、どうなんでしょうね。すでにある制度に当てはめることばかりが専門性と思われがちな状況を感じたりもしました。
心の揺れを支える場の必要性も感じました。
派遣村では、物理的には雑魚寝で辛かったと思いますが、でもこの問題は自分ひとりに起きていることではないこと、決して自分が悪いんじゃなくてしくみがおかしかったんだと気づけること、そして困ったときには相談できる仲間がいること、という意味ではいい場所だったんだと思います。
本来ならば、家にいても、そうやって思いを共有できる場がなければいけないと思います。
これは、経済的なセーフティーネットと同程度に必要なものだと思います。
それから、こうした緊急で前例のない事態に直面した時、どんな態度をとるかということは、立場を超えて私達一人ひとりに突きつけられた課題であるようにも思いました。
行政は行政の立場、議員は議員の立場、福祉関係の人はその立場、近くに住んでいる人は地域の人としての立場、それぞれが率直なところ、何を感じてどう行動に移すか・・・雇用の問題は生き方の問題であるだけに、それにどう向き合うかは、私達一人ひとりがどう生きるかということに直結する問題であったように思いました。
様々な課題を感じつつ、石神井学園から皆さんを送り出したわけです。
今回の体験は私自身にとっても、とても大きな意味を持つものだったと思います。
この体験を受けて、私自身は議員として何をしていくべきか・・・2月は予算の定例会ですから、思いを生かして社会を変える提言をしていきたいと思っています。
※かとうぎ桜子を育てる会のHPはこちら
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