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若年層の健康②(心の健康)
前回のブログの続き。決算特別委員会の「全款補充質疑」の日の質問です。
(以下は未定稿の議事録のうち、一部を要約してまとめたものです。)
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(桜子)
健康診査費・30歳代健診に関連して、若年層の健康について伺います。
若い世代の人の生活が色々な面ですごく厳しい状況にあるだろうと感じています。
まず仕事が見つからない。不安定雇用である。ようやく正規の仕事が見つかってもとても忙しい。生活ができるだけの収入が得られない状況にあるか、あるいは人間らしい生活を保つ時間的余裕を持てないか。いずれにしても、健康を保つのには厳しい状況にあるのではないかと思っています。
「ねりまの保健衛生」という冊子の中に、区民の方がお亡くなりになった数とその原因が書いてあります。20代・30代で亡くなる方というのは、ほかの年代から比べると数は少ないわけですけれども、2009年の状況を見ると20歳代で44人、30歳代の方が71人亡くなっています。
その中で、自殺でお亡くなりになっている方が、20歳代では26人―これは20代で亡くなった方のうちの59%です。30歳代の方は24人で、同じく割合でいえば41%になります。
自殺について、数だけ見ると40代から60代のほうが多いわけですけれども、割合でみると若年層が非常に高いと思います。
自殺に至るまでの理由というのは、様々な理由があるとは思いますけれども、20代・30代の健康を考える場合には、生活習慣病の予防というのももちろん大事だけれども、それだけではなくて、心の健康、生きる不安に寄り添う支援ということが非常に緊急で重要だと考えます。
今おこなわれている30歳代健診の中で、心の健康を守るという観点から取り組まれているものがあるか。あるいは問題意識として感じていることがあるか。区としてのお考えをまずお聞かせください。
(課長)
30歳代健診は、一般的な健康診査ということで実施しています。
平成20年度から特定健康診査制度というものが新たに始まりました。主に生活習慣病を防止していくための健診ということで、40歳以上を対象にしています。そこから外れてしまう30歳代は生活習慣病予備軍ということで、一般的な健診をしています。
心の健康については特に対応はしていません。
問題意識としては、先ほどご紹介いただいた自殺が大変大きい社会的なテーマになっています。何らかの対応をしていかなければならない。ただし、健診というやり方が良いのかどうかは、なかなか難しい問題を抱えていると認識しています。
(桜子)
40歳未満の健康診査が他区ではどのように行われているのかという資料をいただきました。
その中で、今年度から板橋区が35歳健診のときにストレスチェックを始めたということを知りました。メンタルの健康の不安を感じても、保健相談所等に相談にいくという最初の一歩はとてもハードルが高いだろうと思います。だから最初の一歩として健診がある。そこから専門的・継続的な相談につながるということはとても重要なことなのではないかと感じました。
板橋区の取り組みだと8項目のチェックリストを作っていて、一定程度該当した場合に保健師の相談につながるということでした。健診そのものでその場でなにか専門的な支援をするというよりも、相談につながる第一歩としてこういう活用の仕方はあるのではないかと思いますけれども、何かお考えがあればお聞かせください。
(課長)
板橋区の例は、23区の中で初めて行われるということで、私どもも注目しているところです。板橋区に確認しましたけれども、予想外に区民の皆様から反響があると伺っています。板橋区の例は今後私どもも注目していきたいと思っています。
今お話がありましたように、心の健康診査と銘打って、おいでくださいといっても、なかなかおいでいただける状況にはないと思います。板橋区の場合は、一般の健康診査の中で心の健康も一緒に取り組んでいるというところが特色だと思います。
板橋区の例を注目し、練馬区についても今後研究していきたいと思っています。
(桜子)
ぜひ状況を見ていただいて、また、ふだんメンタルに関する相談を受けている職員の方々とも意見交換をしながら、検討していっていただければと思います。
それから今、20歳代の健康についてはまったく、健診も行われていないわけですけれども、やはり同様に基本的な健康のチェック、また心の健康の問題というのは何らかの支援をしていくことが必要なのではないかと思いますけれども、何かお考えがありますでしょうか。
(課長)
現在行われている健康診査は、どうしても生活習慣病予防ということで実施しています。そういう観点からしますと、40歳以上というのが国で定めているガイドラインということになります。その予備軍ということで、練馬区は30歳代健診をやっています。20歳代は、生活習慣病予備軍という意味からすれば若干離れていくと思います。
ただし、人によっては20歳代から生活習慣病の予兆もあります。早期発見は大切です。ただこの部分については税金を使ってどこまでやっていくのかという問題があります。
基本的には30歳代健診に力を入れ、20歳代については心の健康といった面も含めて検討していく問題かと思っています。
(桜子)
生活習慣病のことだけではなくて、様々な観点から検討していただきたいと思います。
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あわせて自殺予防の取り組みも重要ですので、このあと、自殺予防に関する質問をしました。その詳細は次回のブログで。
※かとうぎ桜子のHPはこちら
※加藤木桜子のツイッターはこちら
(以下は未定稿の議事録のうち、一部を要約してまとめたものです。)
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(桜子)
健康診査費・30歳代健診に関連して、若年層の健康について伺います。
若い世代の人の生活が色々な面ですごく厳しい状況にあるだろうと感じています。
まず仕事が見つからない。不安定雇用である。ようやく正規の仕事が見つかってもとても忙しい。生活ができるだけの収入が得られない状況にあるか、あるいは人間らしい生活を保つ時間的余裕を持てないか。いずれにしても、健康を保つのには厳しい状況にあるのではないかと思っています。
「ねりまの保健衛生」という冊子の中に、区民の方がお亡くなりになった数とその原因が書いてあります。20代・30代で亡くなる方というのは、ほかの年代から比べると数は少ないわけですけれども、2009年の状況を見ると20歳代で44人、30歳代の方が71人亡くなっています。
その中で、自殺でお亡くなりになっている方が、20歳代では26人―これは20代で亡くなった方のうちの59%です。30歳代の方は24人で、同じく割合でいえば41%になります。
自殺について、数だけ見ると40代から60代のほうが多いわけですけれども、割合でみると若年層が非常に高いと思います。
自殺に至るまでの理由というのは、様々な理由があるとは思いますけれども、20代・30代の健康を考える場合には、生活習慣病の予防というのももちろん大事だけれども、それだけではなくて、心の健康、生きる不安に寄り添う支援ということが非常に緊急で重要だと考えます。
今おこなわれている30歳代健診の中で、心の健康を守るという観点から取り組まれているものがあるか。あるいは問題意識として感じていることがあるか。区としてのお考えをまずお聞かせください。
(課長)
30歳代健診は、一般的な健康診査ということで実施しています。
平成20年度から特定健康診査制度というものが新たに始まりました。主に生活習慣病を防止していくための健診ということで、40歳以上を対象にしています。そこから外れてしまう30歳代は生活習慣病予備軍ということで、一般的な健診をしています。
心の健康については特に対応はしていません。
問題意識としては、先ほどご紹介いただいた自殺が大変大きい社会的なテーマになっています。何らかの対応をしていかなければならない。ただし、健診というやり方が良いのかどうかは、なかなか難しい問題を抱えていると認識しています。
(桜子)
40歳未満の健康診査が他区ではどのように行われているのかという資料をいただきました。
その中で、今年度から板橋区が35歳健診のときにストレスチェックを始めたということを知りました。メンタルの健康の不安を感じても、保健相談所等に相談にいくという最初の一歩はとてもハードルが高いだろうと思います。だから最初の一歩として健診がある。そこから専門的・継続的な相談につながるということはとても重要なことなのではないかと感じました。
板橋区の取り組みだと8項目のチェックリストを作っていて、一定程度該当した場合に保健師の相談につながるということでした。健診そのものでその場でなにか専門的な支援をするというよりも、相談につながる第一歩としてこういう活用の仕方はあるのではないかと思いますけれども、何かお考えがあればお聞かせください。
(課長)
板橋区の例は、23区の中で初めて行われるということで、私どもも注目しているところです。板橋区に確認しましたけれども、予想外に区民の皆様から反響があると伺っています。板橋区の例は今後私どもも注目していきたいと思っています。
今お話がありましたように、心の健康診査と銘打って、おいでくださいといっても、なかなかおいでいただける状況にはないと思います。板橋区の場合は、一般の健康診査の中で心の健康も一緒に取り組んでいるというところが特色だと思います。
板橋区の例を注目し、練馬区についても今後研究していきたいと思っています。
(桜子)
ぜひ状況を見ていただいて、また、ふだんメンタルに関する相談を受けている職員の方々とも意見交換をしながら、検討していっていただければと思います。
それから今、20歳代の健康についてはまったく、健診も行われていないわけですけれども、やはり同様に基本的な健康のチェック、また心の健康の問題というのは何らかの支援をしていくことが必要なのではないかと思いますけれども、何かお考えがありますでしょうか。
(課長)
現在行われている健康診査は、どうしても生活習慣病予防ということで実施しています。そういう観点からしますと、40歳以上というのが国で定めているガイドラインということになります。その予備軍ということで、練馬区は30歳代健診をやっています。20歳代は、生活習慣病予備軍という意味からすれば若干離れていくと思います。
ただし、人によっては20歳代から生活習慣病の予兆もあります。早期発見は大切です。ただこの部分については税金を使ってどこまでやっていくのかという問題があります。
基本的には30歳代健診に力を入れ、20歳代については心の健康といった面も含めて検討していく問題かと思っています。
(桜子)
生活習慣病のことだけではなくて、様々な観点から検討していただきたいと思います。
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あわせて自殺予防の取り組みも重要ですので、このあと、自殺予防に関する質問をしました。その詳細は次回のブログで。
※かとうぎ桜子のHPはこちら
※加藤木桜子のツイッターはこちら
3件のコメント
[C346] これは
- 2010-10-15
- 編集
[C348] Re: これは
chikaさん
コメントありがとうございました。お返事が遅くなってすみません(><)
> 20代でも親になる方もいると思いますし、仕事のストレスや育児のストレスにも分かってあげられるのでは?
そうですね。お仕事をしている人だけではなく、親になった人のストレスの問題という意味でも大切かもしれないですね。
あわせて、メンタル面での健康チェックが、単なるレッテル貼りにならないように、その後の支援をしていかなくてはならないし、社会全体の啓発をさらに進めないといけないだろうとも思います。
いろんな意味で、板橋の取り組みには注目ですね。
コメントありがとうございました。お返事が遅くなってすみません(><)
> 20代でも親になる方もいると思いますし、仕事のストレスや育児のストレスにも分かってあげられるのでは?
そうですね。お仕事をしている人だけではなく、親になった人のストレスの問題という意味でも大切かもしれないですね。
あわせて、メンタル面での健康チェックが、単なるレッテル貼りにならないように、その後の支援をしていかなくてはならないし、社会全体の啓発をさらに進めないといけないだろうとも思います。
いろんな意味で、板橋の取り組みには注目ですね。
- 2010-10-24
- 編集
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それは素晴らしいと思います。
確かに「心の相談」とバーンと表に出されると、
世代関係なく、行きにく&受けにくいと感じる方が多いと個人的には思います。
20代でも親になる方もいると思いますし、仕事のストレスや育児のストレスにも分かってあげられるのでは?
色んな意味で早期発見と言うのは良い事だと思います。