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障害のある子の教育について(一般質問⑤)

【かとうぎ桜子の質問】

特別支援教育について伺います。

障害者権利条約の批准のため、国は障害者施策についてさまざまな検討をしています。文部科学省には「特別支援教育の在り方に関する特別委員会」が設置され、今年の2月には「合理的配慮等環境整備検討ワーキンググループ」が報告をまとめています。

昨年改正された障害者基本法では、第16条第1項に、「国及び地方公共団体は、(中略)可能な限り障害者である児童及び生徒が障害者でない児童及び生徒とともに教育を受けられるよう配慮しつつ、教育の内容及び方法の改善及び充実を図る等必要な施策を講じなければならない」と書かれており、練馬区としても積極的に障害のある子への教育の支援の充実を図らなければなりません。そこで以下、質問します。

★まず、国の特別支援教育の在り方に関する特別委員会での議論の内容を区としてはどうとらえているのかをお聞かせください。

★2011年度、中村橋福祉ケアセンターを利用していた50名のうち、26名のお子さんが普通学級に進学されたとうかがいました。また、就学相談を受けて特別支援学級等への進学が適していると判定されても普通学級への進学を選択される方も少なからずいらっしゃるとうかがいました。
普通学級に進学をした後に、その子が地域の学校で友人を作り、充実した学校生活を送るための支援が必要と考えますが、現在、区として、普通学級に通いたい障害のあるお子さんへの支援をどのように行っているかをお聞かせください。

★「合理的配慮等環境整備検討ワーキンググループ」の報告の中には、合理的配慮について学校側と本人・保護者の意向が一致しない場合には、第三者機関による解決が望ましいと書かれています。
また、普通学級に進学する際の支援のほかにも、放課後の生活、将来の生活など、何を選択するのがその子にとってもっとも望ましいか、本人・保護者に寄り添って情報提供し相談を受ける体制が必要と考えます。

国の「特別支援教育の在り方に関する特別委員会」では、第三者機関の役割を都道府県や市区町村の教育委員会に持たせられないかという観点から議論をしているようですが、教育委員会では第三者の役割は果たしづらいだろうという異論が出ているようです。
区としても、より第三者的立場から支援できる方法を検討すべきですが、ひとつには、今年度中に開設する予定のこども発達支援センターで、様々な相談支援が可能になるのでしょうか。また普通学級での生活における合理的配慮を進めるためにスクールソーシャルワーカーを置くことが有効と考えますが、お考えをお聞かせください。

★子ども分野が教育委員会に移ることに関連して、教育委員会の中の子どもの福祉的な支援にかかわることは保健福祉サービス苦情調整委員への申し立ての対象になるということですが、普通学級における日常生活の中で実際に合理的配慮が行われない場合の調整として、苦情調整委員が対応していくことができるのか、考えをお聞かせください。


【教育長の答弁】

特別支援教育についてであります。

平成22年7月に設置された特別支援教育の在り方に関する特別委員会では、障害のある子もない子も共に学ぶインクルーシブ教育システム構築のための特別支援教育の推進について、多方面から検討が進められ、現在、取りまとめの作業が行われている段階であります。
特別支援教育において、インクルーシブ教育システムをどのように進めていくかは、就学相談のあり方、教育環境の整備および教職員の専門性の向上等、多くの課題があると認識しており、今後、策定される国の方針等を注視してまいります。

教育委員会といたしましては、これまでと同様、可能な限り保護者の意向を尊重しつつ、子供の可能性を最大限に伸ばし、生活や学習上の困難を改善または克服するために、きめ細かい教育を行ってまいります。

次に、通常学級に通いたい障害のある児童生徒への支援についてであります。
教育委員会におきましては、就学相談の際に児童生徒の状況を的確に把握した上で、保護者の意思を尊重し就学先を決定しています。就学後は、配慮を要する児童生徒の学習や生活への支援を目的として、平成21年度から非常勤職員として学校生活支援員を設置しております。配置人数を毎年徐々に増やしており、今後も児童生徒の状況に応じて適切に配置してまいります。

また、学校では個々の児童生徒の実態に即して、個別指導計画や保護者とともに個別の教育支援計画を作成しております。これらの計画に基づき、障害の状況や指導の仕方について全教員が共通理解し、同じ考え方で成長を支えるよう努力しています。

教育委員会といたしましては、このような取組を継続・充実するよう引き続き学校に働きかけてまいります。

なお、スクールソーシャルワーカーの設置につきましては、通常学級における障害のある児童生徒一人一人の障害の状態や必要とされる教育的ニーズなどを総合的に把握し、適切な支援を行う上で有効であると認識しております。今後、学校教育支援センターを整備する中で、課題を整理しながら検討してまいりたいと考えております。


【福祉部長の答弁】

(仮称)こども発達支援センターについてであります。

(仮称)こども発達支援センターでは、これまで心身障害者福祉センターで行ってきた事業を移管・拡充し、地域の障害児の中核的支援施設として、相談・療育事業、家族・地域支援事業、障害児支援ネットワーク事業等について、こどもの成長段階に応じた支援を実施する予定であります。学校側と本人・保護者の意向が一致しない場合の第三者機関的な役割を担うことは想定しておりませんが、進学する際の支援や、放課後の生活、将来の生活などに関わる相談については、適時、必用性等を判断しながら実施してまいります。

次に、保健福祉サービス苦情調整委員会についてであります。
保健福祉サービス苦情調整委員会は、これまでと同様に、福祉的な支援に関わる案件については申し立ての対象であり、具体的な事例ごとの判断により対応しております。


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【コメント】

障害のある人にどう接したらいいのかは、身近に障害のある人がいなければなかなか分からないものです。
でも、障害のない人が学校に通っている限りにおいて日常的な生活の中で障害のある友達が身近にいる体験ができないというのが、現状かと思います。

車椅子を利用している人、視覚障害のある人など、私たちが見てすぐに障害があると分かる人であっても、慣れていなければどう声かけて良いのか、手伝って良いのか分からないということがあると思いますが、発達障害、知的障害、精神障害、聴覚障害などは一見すぐに障害があると分かるわけではないことによる困難も抱えていると思います。障害のある人は、街中で障害のない人からの無理解による嫌な思いをすることが多いと思います。

無理解による嫌な思いは、障害のない人にとっても嫌な体験ですから、お互い快適に暮らせる社会を作るためには、子どものころから一緒に過ごす環境を作る必要があると思います。

現状では、普通学級に入学することは拒否はされることはないものの、まだまだ十分な配慮がなされているとは言えないので、保護者がすごく頑張らないと普通学級に通い続けるのが難しいということはあるのではないかと思います。
一方で、障害のある子のケアについて、お母さんにかかる負荷がとても大きかったり、一人親だったり、経済的にかなり厳しいといった場合は、普通学級に通わせるために闘うことはできない人もたくさんいらっしゃると思います。

保護者も子ども自身も過度な負担を感じずに普通学級に通う環境整備が必要です。


また、障害のある子を丁寧に見る物理的余裕がない学校というのは、障害のない子のこともじっくり見る余裕がないということでもあると思います。
障害のある子が通いやすい学校は、障害のない子にとっても通いやすい学校になるのではないかと思います。

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  • 2012-06-18
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プロフィール

かとうぎ桜子

Author:かとうぎ桜子
1980年生まれ。

保育士、ヘルパー2級、社会福祉士の資格を使って福祉の仕事をしてきました。
制度だけでは一人ひとりが安心して生活するまちを作るには不十分だと考え、誰もが安心できるまちのしくみ作りをしていきたいと考えています。

2007年4月の統一地方選で練馬区議会議員に初当選。

2010年3月、「市民参加と公共性―保育園民営化を契機として」と題する修士論文を書き、立教大学大学院・21世紀社会デザイン研究科を修了。

2011年4月 無所属で2期目に当選。

2011年末に子宮頸がんが見つかり、2012年春に円錐切除の手術をしました。その後は今のところ再発もなく元気に仕事しています。
この経験を活かし、がん検診の啓発など健康に関する課題にも取り組んでいこうとしています。

2015年4月、3期目に当選。

会派は市民ふくしフォーラム。

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