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戸籍等を第三者が入手する際の個人情報の保護(一般質問⑥)

【かとうぎ桜子の質問】

戸籍・住民票発行に関する個人情報の保護について伺います。

戸籍などの交付を第三者が受ける場合には、委任状などの証明書を提示するか、または弁護士・司法書士・行政書士など、8つの特定の資格を持つ人であれば職権で請求することができます。

不正をなくすために書類の提示などの工夫がおこなわれるようになってきているとはいえ、委任状の偽造や有資格者の不正によって不正取得が起こることがあります。たとえば、昨年11月、探偵社が使うための戸籍を入手するために、司法書士が名義貸しをして不正取得をするという事件が発覚しています。

私たちが知らない間に、自らの戸籍等が第三者の手に渡り、知らない間に利用されるという事態がいまだに起こっているということは、自らの情報を自ら管理する「自己情報コントロール権」を侵害するものであるといえます。

また、このような事件は過去にも起こっています。入手された戸籍が結婚・就職の際の身元調査に使われる場合もあって、出自の差別にもつながっており、人権侵害という点で重大な問題です。

こうした問題に対応するため、新聞報道によればたとえば行政書士会や司法書士会が「職務上請求書」の用紙に偽造防止の加工をするなどのとりくみをしているということですが、一方で自治体も対策を始めています。

埼玉県内の市町村では、本人が登録した場合に通知をする「本人通知制度」をおこなっています。これは、あらかじめ登録をした人に対して、第三者への戸籍・住民票の発行があった場合は必ず通知をするというものです。

長野県松本市では今年度から、登録の有無にかかわらず第三者からの戸籍・住民票の請求についてはすべて通知をするとのことです。

そこで以下、質問をします。

★昨年起きた不正取得事件で罪に問われた司法書士によって、練馬区民の戸籍や住民票も取得されたケースがあると伺っていますが、まず実態をご説明ください。また、この事件について区としてどうとらえているか、再発防止についてどう取り組んでいくか、お考えをお聞かせください。

★23区内でも、第三者による不正取得が判明した場合にその事実を知らせる制度を作っている区があると伺っていますが、どのような状況にあるかをお聞かせください。

★不正防止のためには最低限、不正取得が明らかになった場合には本人に通知することは必要ですし、区民の自己情報コントロール権を保障するためには不正にかかわらず本人への通知をすることも検討すべきであると考えますが、区として今後どう取り組んでいくか、お考えをお聞かせください。


【区民部長の答弁】

戸籍・住民票発行に関する個人情報の保護についてのご質問にお答えします。

まず、司法書士による戸籍・住民票の不正請求事件についてでありますが、昨年11月に千代田区に事務所のある司法書士が、愛知県警の捜査員を含む7人の戸籍謄本や住民票を不正に取得したとして逮捕されたものであります。報道によれば、約2万枚の職務上請求用紙を偽造し、全国各地で戸籍謄本等を不正に取得したとのことであります。

区では、こうした事態は個人情報に対する重大な脅威であり、法務省からの「職務上請求用紙が不正に使用されるおそれがある」との事務連絡を受け、直ちに当該司法書士からの請求について、戸籍謄本等の交付を停止いたしました。

なお、請求書が保存されている平成20年4月以降の当該司法書士による練馬区に対する請求件数は、戸籍謄本と住民票をあわせて34件であります。

職務上請求用紙を用いた司法書士等からの請求が不正か否かの判断を、交付請求時において行うことは困難な状況にありますが、区では、引き続き、本人確認および請求事由確認を徹底してまいります。また、再発防止のためには、職務上請求用紙による不正請求には厳しい処分が必要と考えております。

また、23区における本人通知制度の状況でありますが、葛飾区など8区において不正請求があったことが明らかな場合、本人通知を行う制度を設けております。

区では、本人への通知制度について、不正請求による権利侵害の抑制、被害の拡大防止を図る観点から、他自治体の導入状況を踏まえ、不正請求でない場合も含めて既に具体的な検討を進めているところであります。

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【コメント】

私たちは普段の生活の中で、自分の戸籍・住民票が勝手に取られてしまう事態をあまり想像したことがないのではないでしょうか。
でも、実は知らないうちに取られている場合があるのです。

かつては、第三者が取る場合にも特段の確認をされなかった時もありましたが、悪用の防止・個人情報保護の観点から今では取得の理由の確認や本人確認をかなり厳しくおこなっています。
それでも、その網をかいくぐって、悪用されることがまだあるのです。

戸籍は本人だけではなくて、親や先祖がどこで生まれていつ結婚したかなどの情報がすべて見られます。
それを就職などの際に参考に使われるということは、本人の能力とはまったく関係のないことであり、人権侵害です。
それに、自分が知らないうちに誰かが勝手に自分の情報を知っているというのは、気持ちの悪いものだと思います。

「具体的に検討している」という答弁ですので、近い将来、具体的な対策が出てくることを期待します。

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プロフィール

かとうぎ桜子

Author:かとうぎ桜子
1980年生まれ。

保育士、ヘルパー2級、社会福祉士の資格を使って福祉の仕事をしてきました。
制度だけでは一人ひとりが安心して生活するまちを作るには不十分だと考え、誰もが安心できるまちのしくみ作りをしていきたいと考えています。

2007年4月の統一地方選で練馬区議会議員に初当選。

2010年3月、「市民参加と公共性―保育園民営化を契機として」と題する修士論文を書き、立教大学大学院・21世紀社会デザイン研究科を修了。

2011年4月 無所属で2期目に当選。

2011年末に子宮頸がんが見つかり、2012年春に円錐切除の手術をしました。その後は今のところ再発もなく元気に仕事しています。
この経験を活かし、がん検診の啓発など健康に関する課題にも取り組んでいこうとしています。

2015年4月、3期目に当選。

会派は市民ふくしフォーラム。

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