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生活保護について(予算質問⑥)

生活保護は、来年度から引き下げをするという報道がなされています。
そこで、予算委員会では、
・生活保護を利用している人が経済的に自立して保護廃止になることだけが目的ではなくて、社会とのつながりが断ち切れている人に対するつながりの回復支援や日常生活の自立の支援が大切であるということ

・生活保護の引き下げが8月から行われるという報道もある中で、いまだ具体的な方針が決まっていないというのは当事者にとって大きな問題であるから、区として、国に対して「当事者目線に立った制度設計」を求めるべきであること

・生活保護の「不正受給」とみなされるもののほとんどは、すべての収入を申告していないケースであり、たとえば新たに仕事を始めた際の申告漏れや臨時収入、世帯内のこどものアルバイト代の申告漏れなど、悪意によらないと思われるケースも多いのです。
報道等では「不正」という言葉を使うことによって生活保護利用者を悪者として印象づけようとする意図があるのではないかとさえ感じられてしまいます。
悪意でない「不正受給」の場合、後で発覚して返還するのは本人にとっても負担が大きいので、あらかじめ、どういうケースで申告しなければならないのかなどわかりやすく説明し、丁寧な相談を受ける必要です。

という3点を質問しました。詳細は以下の通りです。

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(かとうぎ桜子)
生活保護費に関連して質問します。生活保護を利用されている方の自立支援プログラムというものがさまざまありますが、その中で高齢者世帯の訪問支援・日常生活支援について伺います。

訪問については、対象世帯に複数回訪問しているということで、資料をいただいたところ、平成23年度は延べ2万6,284回、平成24年度は12月までで2万3,595回訪問されているということです。
訪問によってお話を聞いた後に、医療・介護等につないだり、見守りなどの対応をする日常生活支援プログラムを行っているということですが、このプログラムを行って、区として、生活保護を利用している高齢者の方とのかかわりが改善されたと感じることがあればお聞かせください。

(練馬総合福祉事務所長) 
まず、改善された点としましては、訪問により、この事業は高齢者相談センターの職員に委託しておりますので、まず地域のつながりが希薄な方について、訪問を楽しみにしていただくだけではなくて、高齢者相談センターで実施しております「よりあいひろば事業」への参加等に利用を促していただき、地域の中に孤立しがちだった生活保護の受給の高齢者世帯の方が出ていくという効果があったものと考えております。

(かとうぎ桜子)
高齢者に限らないと思いますけれども、特に高齢者の方の場合、生活保護を利用されている方が経済的な自立をするというところだけが目標ではなくて、日常生活の自立であるとか、社会とのかかわりを持つことができる支援が重要だと思います。
社会保障審議会の生活困窮者の生活支援のあり方に関する特別部会が1月に報告書を出しています。具体的なことはこれからで、今はまだ考え方が示されているのみだと思いますけれども、この中には生活困窮状態にある人に対して、自治体もかかわりながら支援をしていくということがかなり書かれています。
区としては、この報告書の内容をどのように捉えているか、お聞かせください。

(練馬総合福祉事務所長)
社会保険制度と、それから生活保護の間に第二のセーフティーネットとして、生活保護になる前の生活困窮の方への支援というのは必要だと考えております。
ただ、まだ具体的な内容が定まっておりません。区としましては、就労支援につきましては平成25年度、福祉事務所にハローワークの常設窓口を設置する等、そういう活用を図っていって就労支援をやっていきたいと考えているところですが、そのほかの事業については平成25年度、他自治体でいろいろモデル事業が行われるということですので、その状況を見ながら生活保護制度との関係がどう整理されるのかという点も確認しながら検討を進めていきたいと考えております。

(かとうぎ桜子)
ぜひ生活保護を利用されている方、また生活困窮状態にある方が社会とのつながりを取り戻すための支援ができるかどうかという観点からしっかり見ていただいて、またご報告いただければと思います。

それから、生活保護の引き下げの問題について、少し伺いたいと思います。
以前、ほかの会派の方からの質問に対して、生活保護の引き下げについては国としての考え方がまだ具体的に示されていないという趣旨のご答弁があったかと思います。
ただ、8月から引き下げを始めるという報道もある中で、先の生活費がどうなるのかという見通しが立たなくて不安に感じている利用者の方も多いのではないかと思います。
今、利用者の方から問い合わせがあった場合には、どのようにお答えになっているのでしょうか。

(練馬総合福祉事務所長) 
生活保護費の引き下げは、国の予算の成立を前提としておりますので、国が8月から引き下げることを打ち出しているという形でしか、お答えできないという状況です。

(かとうぎ桜子)
生活費が下げられていくというのは、人の生活にとって本当に大変なことだと思います。それにもかかわらず、すぐ先の見通しも立たない状態に置かれているというのは非常に大きな問題であると思います。

私は、生活保護を引き下げるということ自体、反対ですけれども、いまだ具体的なことが示されていないということを聞くと、改めて、国は生活保護を受けている人の人生をどう考えているのだろうかと疑問に感じます。
生活扶助費を安易に切り下げるのではなくて、生活保護の利用者の視点に立った制度にするように、国に区として求めるべきだと考えますけれども、区としてのお考えをお聞かせください。

(練馬総合福祉事務所長) 
生活保護制度は国の制度ですので、内容が出てきた段階まで、ちょっと何とも申し上げられない部分もございます。 今の状況では、国の動向を見ていくというところです。

(かとうぎ桜子)
ぜひ、生活保護を利用している人たちと日々向き合っている立場である区として、当事者に寄り添った視点を持って国に対しても意見を言っていただきたいということを申し上げておきます。

それから、もう一つ、生活保護について、不正受給の問題を先日ほかの会派の方からご質問があって、それに対して1億4,400万円不正受給があったとご答弁がありました。
これはどういうケースが多いのかということをお聞かせください。

(練馬総合福祉事務所長) 
不正受給の内容でございますが、稼働収入の過少申告、未申告の方が145件で80.6%、稼働収入以外の申告の未申告が33件で18.3%、その他が2件という状況でございます。

(かとうぎ桜子) 
収入の未申告とか過少申告が多いということですけれども、聞くところによると、例えば臨時収入があったときとか、子どものアルバイト代も収入として扱われるということを知らないケースもあると聞きますので、悪意ではないものも多いと思います。
後から「これが不正受給としてみなされる」ということが判明して返還するということになると、ご本人にとっても負担になるわけですから、あらかじめしっかり説明して、きめ細かに相談に乗って対応する必要があると思いますが、その点についてはどのように取り組まれるか、お聞かせください。

(練馬総合福祉事務所長) 
生活保護の開始の段階で、収入申告、それから世帯構成の変更等につきましては届け出義務が必要だということが、今までも説明してまいりましたが、これからはよりきちんと文書で申請を受けて、保護開始にあたりましては説明をしたうえで、内容を確認した旨、ご本人に了解して署名をもらう等、きちんとご本人に理解していっていただく取り組みをしていきたいと考えております。

(かとうぎ桜子)
ぜひ生活保護を利用されている方の視点に立って、わかりやすい説明と相談を受ける体制を整えていっていただきたいと思います。

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プロフィール

かとうぎ桜子

Author:かとうぎ桜子
1980年生まれ。

保育士、ヘルパー2級、社会福祉士の資格を使って福祉の仕事をしてきました。
制度だけでは一人ひとりが安心して生活するまちを作るには不十分だと考え、誰もが安心できるまちのしくみ作りをしていきたいと考えています。

2007年4月の統一地方選で練馬区議会議員に初当選。

2010年3月、「市民参加と公共性―保育園民営化を契機として」と題する修士論文を書き、立教大学大学院・21世紀社会デザイン研究科を修了。

2011年4月 無所属で2期目に当選。

2011年末に子宮頸がんが見つかり、2012年春に円錐切除の手術をしました。その後は今のところ再発もなく元気に仕事しています。
この経験を活かし、がん検診の啓発など健康に関する課題にも取り組んでいこうとしています。

2015年4月、3期目に当選。

会派は市民ふくしフォーラム。

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