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がん対策に関する調査のご紹介
以前のブログでがん検診の啓発について書きましたが、内閣府が「がん対策に関する世論調査」というものを行ったそうです。(こちら)
この中から気になった点をいくつかご紹介します。
この調査は20歳以上の国民から3000人を抽出して面接をして聞き取ったものだそうです。
がん検診について、「多くの人ががん検診を受けない理由はなんだと思いますか」と聞いている部分があります。こちら
(ただ、この調査は調査対象者自身が検診を受けているかどうかは問うておらず、一般論として「検診を受けない人はなぜ受けないと思うか」という聞き方をしています。一般論じゃなくて自分の問題として聞いたほうがいいような気がするのですが、プライバシーに配慮するためとか、何か理由があるのでしょうか・・・)
多い順に見ていくと、
・受ける時間がないから(47.4%)
・がんであるとわかるのが怖いから(36.2%)
・費用がかかり経済的にも負担になるから(35.4%)
・健康状態に自信があり、必要性を感じないから(34.5%)
・心配なときはいつでも医療機関を受診できるから(22.0%)
さらに、地域・職業・性別・年齢などによる違いを見られる資料によれば次のような傾向があります。(こちら→エクセルで開きます)
・時間がない→20代~40代、雇用者に多い。
・がんであるとわかるのが怖い→40代以上に多い。
・経済的負担→20代~40代に多い。
・健康状態に自信がある→どの年代にもまんべんなくいる。
それから、「うっかり受診し忘れ」という項目は女性のほうが多かったです。
この結果を見て改めて思うのは、やはり啓発の際に、「がんの初期は、痛いとかなんとなく調子が悪いという自覚症状がない場合が多いので、検査をしないと早期発見はできない」という知識をきちんと伝えていくことがまず第一に必要だと思います。
「時間がない」という理由で先延ばしすると発見が遅れてかえって仕事を休む期間が長くなってしまうこと、発見が遅れればより治療費がかかること、健康に自信があっても自覚なく進行することはあること、「心配なときに受診する」のでは発見が遅れる可能性があることを知っていただく啓発の仕方が必要です。
それから、女性で「うっかり忘れ」の回答が多いのは、男性のほうが職場などで「受けなさい」と言われる機会が多いということもあるかもしれないと感じます。主婦のほか、自営業者、家族従事者などに向けた啓発の充実が必要なのではないでしょうか。
がんと分かるのが怖いという点については、正確な知識を学ぶ機会の充実が必要と思います。若い世代ほど経済的負担感を重く感じるのは、がん対策だけの問題ではなく、若年層の非正規化の問題なども絡んでくることでしょう。
次に「仕事と治療等の両立についての認識」という部分が興味深かったのでご紹介します。(こちら)
「がんの治療や検査のために2週間に1度程度病院に通う必要がある場合に働き続けられる環境か」と問う質問に対し、「そう思う」「どちらかといえばそう思う」の回答が、
・男性 28.4%
・女性 24.4%
「そう思わない」「どちらかといえばそう思わない」の回答が、
・男性 68.3%
・女性 69.3%
となっています。
女性のほうが若干、「そう思う」が少なく、「そう思わない」が多いのです。
これもまたがん対策とは別の課題として、ワークライフバランス(仕事と子育て等の家庭生活の両立)の難しさを女性のほうが実感していることの表れかもしれないと感じました。
この中から気になった点をいくつかご紹介します。
この調査は20歳以上の国民から3000人を抽出して面接をして聞き取ったものだそうです。
がん検診について、「多くの人ががん検診を受けない理由はなんだと思いますか」と聞いている部分があります。こちら
(ただ、この調査は調査対象者自身が検診を受けているかどうかは問うておらず、一般論として「検診を受けない人はなぜ受けないと思うか」という聞き方をしています。一般論じゃなくて自分の問題として聞いたほうがいいような気がするのですが、プライバシーに配慮するためとか、何か理由があるのでしょうか・・・)
多い順に見ていくと、
・受ける時間がないから(47.4%)
・がんであるとわかるのが怖いから(36.2%)
・費用がかかり経済的にも負担になるから(35.4%)
・健康状態に自信があり、必要性を感じないから(34.5%)
・心配なときはいつでも医療機関を受診できるから(22.0%)
さらに、地域・職業・性別・年齢などによる違いを見られる資料によれば次のような傾向があります。(こちら→エクセルで開きます)
・時間がない→20代~40代、雇用者に多い。
・がんであるとわかるのが怖い→40代以上に多い。
・経済的負担→20代~40代に多い。
・健康状態に自信がある→どの年代にもまんべんなくいる。
それから、「うっかり受診し忘れ」という項目は女性のほうが多かったです。
この結果を見て改めて思うのは、やはり啓発の際に、「がんの初期は、痛いとかなんとなく調子が悪いという自覚症状がない場合が多いので、検査をしないと早期発見はできない」という知識をきちんと伝えていくことがまず第一に必要だと思います。
「時間がない」という理由で先延ばしすると発見が遅れてかえって仕事を休む期間が長くなってしまうこと、発見が遅れればより治療費がかかること、健康に自信があっても自覚なく進行することはあること、「心配なときに受診する」のでは発見が遅れる可能性があることを知っていただく啓発の仕方が必要です。
それから、女性で「うっかり忘れ」の回答が多いのは、男性のほうが職場などで「受けなさい」と言われる機会が多いということもあるかもしれないと感じます。主婦のほか、自営業者、家族従事者などに向けた啓発の充実が必要なのではないでしょうか。
がんと分かるのが怖いという点については、正確な知識を学ぶ機会の充実が必要と思います。若い世代ほど経済的負担感を重く感じるのは、がん対策だけの問題ではなく、若年層の非正規化の問題なども絡んでくることでしょう。
次に「仕事と治療等の両立についての認識」という部分が興味深かったのでご紹介します。(こちら)
「がんの治療や検査のために2週間に1度程度病院に通う必要がある場合に働き続けられる環境か」と問う質問に対し、「そう思う」「どちらかといえばそう思う」の回答が、
・男性 28.4%
・女性 24.4%
「そう思わない」「どちらかといえばそう思わない」の回答が、
・男性 68.3%
・女性 69.3%
となっています。
女性のほうが若干、「そう思う」が少なく、「そう思わない」が多いのです。
これもまたがん対策とは別の課題として、ワークライフバランス(仕事と子育て等の家庭生活の両立)の難しさを女性のほうが実感していることの表れかもしれないと感じました。
- 2013-04-01
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