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一般質問② 区民事務所・出張所


長文になりますが、今回は、区民事務所・出張所についての質問と答弁をご報告します。

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(かとうぎ桜子)
区民事務所と出張所の再編について伺います。

2008年に17出張所を4つの区民事務所と13出張所に再編してから5年が経つ今、区は「区民事務所等のサービスの拡充と事務の効率化に関する基本計画(素案)」を公表し、再び区民事務所と出張所の再編の方針を示しました。

この5年間で、再編前から懸念があった、交通の利便性の問題や組織再編のわかりにくさから、練馬区民事務所への一極集中を招いたこと。毎年、年明けの初日や3月4月の繁忙期には待ち時間が長くなりサービスが低下したこと。そして、地域支援を継続するといって設置された地域情報コーナーは、区民の認知度が低く活用が不十分であったこと。こうした前回の再編によって起こった問題点について区はまずは反省すべきです。

計画素案は、区民事務所を6つに増やし、11の出張所の役割も大きく変えるというものです。

まず、区民への周知方法について伺います。
すでに5月中旬に4回の説明会が行われたと聞いていますが、この説明会には合計何人の区民の方が参加されたのでしょうか。まずお聞かせください。
私が参加した区役所での説明会には、私を含めて5人くらいしかいませんでした。このように参加人数が低調であったのは、大きく役割の変わる出張所の名称を「新出張所」という紛らわしい名称にしたことをはじめとして、今までとの違いが明確でなく、具体的にどう変わるのかということが、区民に分かりづらいせいではないでしょうか。

資料によれば、今までの出張所でやってきた業務のうち、「住民票等証明書交付」「住民税等収納業務」は自動交付機やコンビニ、郵便局に任せることとなり、出張所では取り扱わなくなります。「新出張所」でも引き続き行う業務は取次業務、一般的な案内等の5つの業務のみです。また、すでに昨年の秋に策定されて公表されている「地域コミュニティ活性化プログラム」では、出張所を地域支援の拠点として活用していく方針が示されていることからも、出張所の役割が今までとは大きく変わっていくのが実態といえます。

その実態を踏まえるならば、「新出張所」という紛らわしい名称ではなく、今までとの役割の違いを明確にした名称によって区民に分かりやすく示し、説明していく必要があると考えますが、区の認識をお聞かせ下さい。

次に職員体制について伺います。
「新出張所」では、従来の出張所で行っていた住民票等の交付の業務は窓口では行わず、自動交付機のみで対応するとのことです。区民生活委員会では、もし新出張所の自動交付機で困っている区民がいた場合、「分からないことがあれば、窓口の職員が丁寧に説明するということを今後も続けていく」と答弁していました。

また、「新出張所」では、地域コミュニティ活性化プログラムにおける地域支援だけ行うのではなく、取次業務は引き続き行うことになります。これは職員が主に地域支援を行うとしていた地域コミュニティ活性化プログラムで示されていたイメージと異なります。証明書に関する案内や取次業務など、従来の出張所で行ってきた業務を新出張所で担うのは誰なのでしょうか。地域支援を行う職員とは別に担当職員を置く形になるのでしょうか。具体的な考え方をお示しください。

また、繁忙期の応援体制については、現在出張所職員が派遣され、証明書発行事務を行っています。「新出張所」では発行事務を取り扱わなくなるため、これまでのような対応ができなくなりますが、区はどのように考えているのでしょうか、お聞かせください。

次に郵便局の委託について伺います。
今回示された計画素案では、11か所の「新出張所」で証明書交付などの従来の業務をやめる代わりに、その近くの郵便局にこれらの業務を委託するという方針も示されています。都内ではすでに6区市で郵便局での証明書交付サービスの実績があるとのことです。今回の練馬区の計画のように、一つの自治体の中で10を超える多数の郵便局に委託をしている自治体が他にはあるのでしょうか。また、先行事例ではこの委託事業を行うに当たって、郵便局の職員体制がどうなっているのか、具体的にお聞かせください。

郵便局で住民票等を発行する際には、区民の方が郵便局で申請書を記入することになります。住民票のほか、課税証明等も郵便局で発行するとのことですが、証明書交付に関する郵便局職員に対する研修はどのように行うのでしょうか。

また、これらの証明書は、不当に第三者に交付された場合、悪用される恐れのあるものです。本人確認の徹底や個人情報の管理などはどのようにおこなっていくのでしょうか。考えをお示しください。
証明書の発行に際しての郵便局と区との連絡手段はFAX通信を利用すると伺っていますが、FAXは送付先を誤ることによって情報が漏えいする心配も考えられます。個人情報に配慮した通信手段の整備はどのように行うのでしょうか。お聞かせください。

また、郵便局からの連絡は本庁が受けるのか、あるいはその地域ごとの区民事務所で行うのでしょうか。その際の職員体制の考え方もお示しください。

以上、課題を指摘してきましたように、郵便局の委託については検討すべきことが数多くあるにもかかわらず、計画素案には具体的な対応策がまったく示されていないことは問題です。区民の個人情報に関わる重要な内容ですので、委託には慎重であるべきと考えます。

次に土曜日開庁の体制について伺います。
計画素案では、今まで4区民事務所が第3土曜日を開庁していた方法を変更して、練馬区民事務所だけを毎週土曜日に開くとのことです。土曜日を利用している区民のうち半数が練馬区民事務所を利用していることを理由にしていますが、しかし、逆に言えば残りの半数は練馬区民事務所以外を利用しているわけで、今回の変更によって区役所から遠い地域に住む区民にとって不便になる面は否めません。この点について、区はどのように考えているのでしょうか。また、毎週土曜日に練馬区民事務所を開く場合、その職員体制はどのようなしくみにしていくのでしょうか。考えをお聞かせください。

(区民部長) 
平成20年1月に実施した出張所の機能別再編については、転入・転出等の届出事務を4カ所の区民事務所に集約することなどにより職員定数を42人削減し、年間約1憶5千6百万円の財政削減効果を生み出しました。併せて、区民事務所では、平日夜間や第三土曜日に窓口を開設するとともに、住民票と印鑑登録証明書については、自動交付機を導入し、区民サービスの向上を図ったところです。今回の見直しの基本的な考え方は、前回の再編から5年が経過する中、自動交付機とコンビニ収納の着実な普及により、出張所の事務効率が顕著に低下していることへの対応と、併せて区民事務所混雑期における待ち時間の短縮を図ることです。

以上を踏まえ、まず、基本計画素案に対する区民周知の方法についてです。
基本計画素案については、5月1日に公表し、区報・ホームページの掲載はもとより、各町会・自治会にもお知らせを通知し、周知を図ったところです。住民説明会については区内4カ所で開催し、合計で21人の参加がありましたが、区民意見反映制度を実施した中で様々なご意見が寄せられたところです。なお、新出張所の名称に言及するご意見は特にありませんでした。

次に、職員体制についてです。
新出張所については、練馬区地域コミュニティ活性化プログラムに基づき、地域活動支援拠点の役割を担うものとし、それに伴って新たに地域担当者を配置し、地域コミュニティ支援を行う体制を考えております。加えて、従来出張所の窓口が行ってきた区民の皆さまから申請書類をお預かりして担当部署に回送する取り次ぎ業務やパンフレットなどを置いて一般的な区政案内を行う窓口機能を今後も継続してまいります。

今後、その業務量や内容に鑑み、地域担当者等必要な人員体制について具体的に検討してまいります。また、混雑期における新出張所から区民事務所への応援体制については、その業務内容の違いから行う考えはありませんが、6カ所の区民事務所体制全体で対応を図るなど必要な混雑対策を実施してまいります。

次に、郵便局への委託についてです。この業務については、「地方公共団体の特定の事務の郵便局における取扱いに関する法律」に基づき、全国の約160市区町村で行われており、10局以上の郵便局に委託している自治体の事例もございます。また、このような先行事例を含め郵便局の職員体制については、基本的には受託業者である郵便局側で検討していただくことになりますが、今後郵便局と委託の仕様内容等を協議する中で、委託業務が円滑に進むよう適切に対応してまいります。

郵便局職員に対する研修については、郵便局側が、その取扱事務の実施要領ならびにその研修計画を策定し、それに沿って適切に行えるよう協議してまいります。また、郵便局の窓口における本人確認については区の窓口と同様に厳格に行うよう指導してまいります。
加えて、郵便局の従事職員が知り得た個人情報については、先の法律において、従事職員の秘密保持義務が定められているほか、個人情報の適正な取扱いについても、委託内容等を協議する中できめ細かく定めてまいります。さらに郵便局と区との通信機器の設置につきましては、送付先を誤って個人情報が漏えいしないよう、郵便局と区の担当部署間での専用回線といたします。
郵便局側から区側へ申請書等が送信されると、区の担当部署において審査ならびに証明書の作成を行った上で郵便局へ送信することになります。
区の担当部署のあり方については、今後、事務効率の観点などを含め、区の実情に即して検討してまいります。

次に、土曜日の開庁についてです。
現在、4区民事務所で毎月第三土曜日を開庁しておりますが、その実績は、全体の取扱事務件数に比べ約2、3パーセントであり、その過半が練馬区民事務所で占められております。
こうした状況を踏まえ、その費用対効果などを勘案すると、全ての区民事務所で実施する状況にはないと考えております。区としては、区民の皆さまからわかりやすく利便性が高いと考えられることから練馬区民事務所のみで毎週土曜日の開庁を行ってまいります。なお、平日夜間の開庁につきましては、6区民事務所で開庁するとともに、混雑期においては、全ての区民事務所で土曜日に臨時窓口を開設することも併せて行ってまいります。また、毎週土曜日に開庁を行う練馬区民事務所の職員体制については、6カ所の区民事務所全体の職員体制を検討する中で必要な対応を図ってまいります。
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まず、5年という比較的短い期間に再度区民事務所・出張所の見直しをすることになったのは、前回の再編の内容に無理があったのではないかと指摘したわけですが、区側は「そんなことない。効果がいっぱいありました。」と言ったうえで答弁を始めています。

新しい体制のもと、職員体制がどうなっていくのか、また委託をするという郵便局における個人情報の管理や研修等はどうなるのか、といった点、まだまだこれからの検討という答弁が多くあり、心配です。しかも、個人情報管理などの実効性を担保するために必要な、郵便局職員の体制整備や研修は、郵便局側に任せるというのも疑問です。区の業務を任せるからには、今までのノウハウは区にあるわけですし、責任を明確にするためにも、郵便局任せではいけないのではないでしょうか。

例えば特にDVの被害者の住民票の発行は十分に本人確認をして行う必要があるなど、委託するには慎重でなければならない側面が多くあると考えます。

また今後も議論を続けていきたいと思います。

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プロフィール

かとうぎ桜子

Author:かとうぎ桜子
1980年生まれ。

保育士、ヘルパー2級、社会福祉士の資格を使って福祉の仕事をしてきました。
制度だけでは一人ひとりが安心して生活するまちを作るには不十分だと考え、誰もが安心できるまちのしくみ作りをしていきたいと考えています。

2007年4月の統一地方選で練馬区議会議員に初当選。

2010年3月、「市民参加と公共性―保育園民営化を契機として」と題する修士論文を書き、立教大学大学院・21世紀社会デザイン研究科を修了。

2011年4月 無所属で2期目に当選。

2011年末に子宮頸がんが見つかり、2012年春に円錐切除の手術をしました。その後は今のところ再発もなく元気に仕事しています。
この経験を活かし、がん検診の啓発など健康に関する課題にも取り組んでいこうとしています。

2015年4月、3期目に当選。

会派は市民ふくしフォーラム。

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