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上映会の日が近づいてきました。

ゆめりあホールで企画している、東日本大震災のドキュメンタリー映画上映会の日程がいよいよ近づいてきました。

当日券もありますので、ぜひご参加ください。チケット代は1日のみの参加で600円、2日連続参加で1000円です。
当日参加される場合は、大泉学園駅北口にあるゆめりあの6階に直接お越しください。

2月20日(木)開場午後6時30分、開演午後7時「犬と猫と人間と2」 →2分間の予告篇をこちらからご覧いただけます。
2月27日(木)開場午後6時30分、開演7時「逃げ遅れる人々」/飯田基晴監督のお話 →3分間の予告篇をこちらからご覧いただけます。


そもそも、今回上映会を企画したきっかけをあまり書いていなかったなと思い、今日はそのことを書きます。

「犬と猫と人間と2」でプロデューサーを務め、「逃げ遅れる人々」では監督だった飯田基晴さんと、私はちょうど10年前からの知り合いです。

私が福祉の専門学校に行っている頃に、飯田さんの作った「あしがらさん」という路上生活の人のドキュメンタリー映画を見たことがきっかけでした。

私が通っていた福祉の専門学校は夜間の社会福祉士の養成校なので、どちらかというと資格取得のための知識を学ぶことが中心。あまり深くじっくりと福祉について考えるような時間はありませんでした。
そんな中で、学んでいてよく分からなかったのが「公的扶助」。当時は反貧困ネットワークなどもまだできていませんでしたし、国内の貧困問題に今ほど注目が集まっていない時期でした。
生活保護の制度自体は説明されれば理解できるけど、そもそも貧困問題ってどういうことなのだろうか…と当時の私は思っていました。

そんなとき、「あしがらさん」という映画があると知り、見たところ、路上生活の問題がとても分かりやすい映画ですごく良かったのです。
60代の「あしがらさん」という男性が、最初は路上生活をしているところから、だんだん周りのサポートを得てグループホームに入り、介護制度のデイサービスを利用して、人間らしい生活を取り戻していくという映画です。

自分の名前で呼ばれ、友達ができ、自分の個性を大事に毎日を暮らしていく、という、当然あるべき人間らしい生活が失われるのが貧困問題であり、生活保護などの制度は人間らしい生活を取り戻すために絶対に欠かすことのできないものであるということを、「あしがらさん」という個性豊かなひとりの人を通じて考えることのできる映画でした。


これをぜひ多くの人に見てもらいたいと思って、福祉の専門学校の文化祭で上映会を企画し、飯田監督にも連絡をとって文化祭に来ていただいた、というのが、最初の飯田さんとのご縁です。


それで私は専門学校を卒業した後、あしがらさんが実際に通っているデイサービスに就職したのです。
元路上生活者であるあしがらさんを受け入れることにあまり積極的でないデイサービスもある中で、まったくためらうことなく受け入れたのが、新大久保にあるデイサービス「ゆうゆう」でした。こうした取り組みのできるNPOで働きたいなと思って、就職しました。

でもちょうどそのころ、介護保険がだんだん厳しくなる時期で、運営も厳しくなってきて、デイサービスの数もすごく増える中で、民家を使っているためにバリアフリー化が十分でない「ゆうゆう」はお客さんの確保がとても難しくなってしまっていました。
私は、民家を活用している特色をもっとアピールするとか、デイサービスだけでなくて訪問介護などをやるとか、あしがらさんのように貧困状態にある利用者さんをもっと受け入れるとか、新大久保という土地柄を活かすならば在日の方を受け入れるとか、色々工夫はできるんじゃないかと思って提案もしたのですが、「あー、運営厳しい、大変大変」と愚痴るばかりで全然改善されないという(^^;)、そんなことがしばらく続いたのでダメだこりゃと思って辞めちゃった、という経緯がありました

それで、制度の改善に関わったり、地域の福祉に関わる仕事をしたいと思って議員を目指すようになったのでした。

結局「ゆうゆう」というデイサービス自体、その後、なくなってしまったのですが…。


働いているときは「ゆうゆう」を良くすることに関わりたくてもうまくいかないということにストレスを抱えていたのですが、そんな私にいつもあしがらさんが声をかけてくれました。私が悩んでいることを、利用者さんの前で話していたわけでもないのに、「何があっても生きていてこそだよ」など、いつもほんとに良いタイミングで声をかけてくれるのがあしがらさんでした。


そんなご縁のある「あしがらさん」。
あしがらさんご自身は今もお元気でグループホームで生活していらっしゃると、この前飯田さんからお聞きしました(^^)

議員になってから、2008年にゆめりあホールで「あしがらさん」の上映会をやりましたが、今回は久しぶりに飯田さんの映画の上映会です。

飯田さんの映画は、「あしがらさん」もそうですが、テーマとしてはなかなかすぐに解決しがたい重い課題を扱っていますが、「とても遠くにある手の付けられない社会的課題」としてではなく、すぐ身近な友人に起こりうる問題として考えられる、すごく分かりやすくとても良い映画です。上映会の当日は会場で「あしがらさん」等の関連商品も販売する予定です。

ぜひご参加ください。


注:文中に出てくる「デイサービス」「グループホーム」について

・あしがらさんが行っていたのは、介護保険制度上のデイサービスです。自宅で暮らす要介護状態の高齢者が日中通って、入浴やレクリエーションを行う通所施設。

・グループホームは、入所施設より小規模で、自宅に近い環境で暮らすことのできる生活の場です。(位置づけとしては施設ではなくて在宅という位置づけになる。)
制度的には、介護保険制度上の認知症対応型グループホーム、障害者制度上の障害のある人のためのグループホームがあります。あしがらさんが入っているのは、路上生活から脱した人が暮らせる場として非営利団体がやっているものなので、介護保険などの制度上の位置づけにはありません。

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プロフィール

かとうぎ桜子

Author:かとうぎ桜子
1980年生まれ。

保育士、ヘルパー2級、社会福祉士の資格を使って福祉の仕事をしてきました。
制度だけでは一人ひとりが安心して生活するまちを作るには不十分だと考え、誰もが安心できるまちのしくみ作りをしていきたいと考えています。

2007年4月の統一地方選で練馬区議会議員に初当選。

2010年3月、「市民参加と公共性―保育園民営化を契機として」と題する修士論文を書き、立教大学大学院・21世紀社会デザイン研究科を修了。

2011年4月 無所属で2期目に当選。

2011年末に子宮頸がんが見つかり、2012年春に円錐切除の手術をしました。その後は今のところ再発もなく元気に仕事しています。
この経験を活かし、がん検診の啓発など健康に関する課題にも取り組んでいこうとしています。

2015年4月、3期目に当選。

会派は市民ふくしフォーラム。

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