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ホームレス問題

ここのところ、とても率直で心からのご意見をいただき、とてもありがたく思っています。


メールで保育園の民間委託についてのご意見もいただきました。これも色々と思うところはありますが、もう少し実態調査してから皆さんと一緒に考えたいと思います。今の段階で一般論として私が思っていることを書くんでは、ただの「福祉評論家」になってしまいそうなので(^^;


保育園は、区内の実態調査と、他自治体の状況、そしてできれば今の保育が抱えてる問題まで調べた上で、報告させていただきたいと思っています。


ブログのコメントでは、ホームレスの問題についてご意見いただいています。これは、私だけ閲覧できる設定になっているので残念ながら皆さんは見られませんが、趣旨だけ書きたいと思います。(本当は書いてくれた方とメールででももっと意見交換できたら良いんだけど、ちょっと歯がゆいですがこのブログでいただいたコメントのお返事にさせてもらいます)


ご意見は


「施設そのものに反対というのではなくて、なぜ学校のそばにあるあの場所なのか。どうして今まで全然公表しなかったのか。せめて候補地として上がった段階で言ってくれたら区民も意見を出せるじゃないか。


大泉学園高校跡地はスポーツで使われると言われてたこともあったし。(←これは、かとうぎ桜子も絶対そうなんだと思っていました。)


そして、やはり多くの人の心に偏見はあるんだろう、ということ。」


 


今朝、大泉学園駅で話しているときにも何人かの方からこの施設の問題について話しかけられました。


それらの意見を統合して考えてみて、これはいくつかの課題が重なっているなあと思いました。


①ホームレスということに対する不安


②自分達の身近な施設の使用方法が、知らない間に勝手に決められてしまった憤り


③子どもを持つ親の心配


これらは、ちょっと次元の異なる3つの問題だと思います。それが全部ごちゃごちゃに混ざり合って、共通点としては「反対」というところになる。でも本当は、この3つを解きほぐして1つ1つ解決方法を考えないと、わけが分からなくなってしまうのではないかしら、というのが私の印象。


ただ、「反対!」というムードに押されてしまうと、郵政民営化に賛成か反対か、といって踊らされたのと同じ程度のものしか残らないことになるんじゃないかな。


 


ブログにコメントいただいた方がありがたいのは、(多分ご本人のことではなくて周りの人たちの反応を見ていてだと思うけれど)「偏見ってやっぱりあるんだよな」っていう率直な気持ちを教えてくださったことでした。


それは間違いなく誰の心にもあることで、隠してしまわない方が良いんじゃないかと思います。隠すと余計に問題がこんがらがるから。


偏見とか差別―。


私自身にもあると思います。逆に私も女性ということで差別を受ける側になることもあります。


人の心が完全にフラットだっていうことはあり得ないんだと思います。誰にでも属性があり、性別があり、目に見える「身体」を持っている。理念や理想だけで生きているわけではない。


私が議員だとか候補者であるということとまったく違う次元で、「若い女性が駅に立っている」ということで興味を持つ男性がいるなあということを、なんとなく雰囲気で感じることがあります。これは、ある意味では女性に対する差別だと思います。私としては女であるかどうかではなくて地域社会をどうするかを訴えたいのに、そうじゃない目で見られているんだから。


一方で、そうやって私に対してなんらかの気持ちを持って近づいてくる男性を、私は直感として感じて「嫌だな」と思っている。これまた、ある意味ではその男性に対する差別ともいえる。だって相手は口に出して何かいやらしいことを言うわけでもないんだから、ただ単に根拠なく私が「嫌だ」と思っているだけだとも考えられるから。


でも、嫌だなあと思ってみても、私が「理想の地域社会を実現したい議員」であるのは事実である一方で、「27歳の独身の女性だ」というのも間違いなく事実なのですから、そこに生じる人と人の心の葛藤にフタをすることはできないわけです。


ここまで考えて、「それじゃあ、なんで人には差別の心が生まれてしまうのかな」と考えました。そして、それはもしかしたら、外敵から自分の身を守るための本能的なものなのかもしれないと思いました。


差別って多くの場合、自分の立場と違う人を排除する形だと思うのです。自分と違うものを受けいれると、自分の身が崩れるかもしれない。


考えてみたら細胞でもそうですね。移植をすると、自分の細胞ではないものは拒否しようとして拒絶反応が起きる。人の心も同じなのかも。完全にフラットだったら敵にやられてしまうのかも。


でもそれは不当な差別を容認するということではなくて。自然と生じてしまう差別意識を自分自身で認識した上で、「これって、本当に拒否する対象なのかな?うまくやっていく方法はないのかな?」と検討するのが人の文明の力なのではないかと思います。


 


今日、改めて区の職員の方にお願いして今までの経緯を教えて貰いましたが、決定の経緯は残念ながら皆さんが認識されている通りです。


・・・うーん、区の職員さんの痛みも感じるから、あんまりはっきり書くのは私の心も痛むけど。でも、「区民の皆さんが身近に感じられる分かりやすい区政をめざす」って言ったんだから、分かりやすい言葉で書かなくてはね。


ギリギリになって大泉学園高校跡地の名前が出たのは、「前もって早めに施設候補地を明かしたらその分反対されるだろうから」ということです。


でもそのために区の職員さんがヨレヨレになっている感じ。わざわざ資料を持って私のところに来てくださったんですが、なんか疲れてるからよっぽど「ヨレヨレになってますけど大丈夫ですか?」と言おうかと思いました。。


昨日大泉で説明会があったそうですが。私はハンセン病関係のNPOの監事をやっていまして、議員になったので今回で退任したのですが、その総会が昨日あったために大泉の説明会には参加できなかったのです。


話によるとだいぶん長い時間がかかったんだとかで。とにかく上の①~③の複合した課題を整理していかないと、ただ大騒ぎをして終わるだけで根本的な解決にならないということをまず考えていかなくてはならないということかひとつ。


それから、ホームレスも人格を持った人間だし、区民の皆さんも人格を持った人間。だから、ホームレスだからって否定されちゃいけないし、区民の皆さんが身近な施設を使う方法について考える権利も侵害されてはいけない。それと同時に、区の職員さんも、やっぱり人格を持った人間だということもどこかで考慮に入れなくては、実のある話はできないと思うのです。区の職員さんだって、一人の人間なんだから怒鳴られればドキドキするだろう、わーっといっぱい怒られたらつい壁も作っちゃうだろう。区の職員さんが辛い思いをしたときの心のケアも考えていかないと、なんかほんとにヨレヨレだったからちょっと心配。


私は区の職員の答弁のまわりくどさは嫌いだけど、まわりくどく言わせてしまう心の壁はどうしてできてしまうのかも考えていくのが、本当の意味での住民主体かなあと思います。腹が立つならば、なんで腹が立つのか住民からも理論的に説明すること、「なんで大泉学園高校跡地なんだ」って言うならば、じゃあどこだったら良いと思う?自分の近くじゃなければそれで良いってことではないよね?それは根本的な解決じゃないよね?と考えること。


・・・まあでも今回はそんな機会も与えられなかったから腹が立つっていうのはあると思うけどね。


そうだ、区の職員さん個人を責めず、区民の皆さんの心も汲み、そして私の立場としても言いやすいことが一つありました。


こんな風に住民主体からかけ離れていて、結果的にホームレスの差別を助長し、区の職員を疲弊させるようなやり方をする、区長が悪い!4年後には区長を変えましょう。


 


それから、私自身は、完全に中立な立場として活動しているつもりです。一般的に従来の議員さんは地元住民の代弁者ということだったけど、私は社会福祉士としてすべての人の中立になりたいと思っています。


社会福祉士のあるべき姿として、利用者の思いを代弁する機能というのがあります。私は、今回の事例で言うとホームレスの代弁者にもなりたいけど、もちろん同じ大泉学園町の住人として近所の皆さんが感じている心・憤る心の代弁者でもありたい。そして、福祉の仕事をきっと頑張っているんであろう区の職員さんが責められる矢面に立っているその心の痛みも見逃さないようにしたいと思っています。


今まで政治の世界で「福祉に詳しい」という人の多くは、当事者だったと思います。「子育てをしてきたから分かる」とか「障害を持っているから分かる」とか。それはそれで大事だけど、私には、当事者ではない強みもあると思っています。


動物好きなもんで、例が動物になってしまって、語弊があったらごめんなさい。


小さい時から猫が好きでした。でも、小学生だった一時期、金魚を飼っていました。金魚を飼っている間は、好きだったはずの猫は私にとっては敵になっていた。


今度は猫を飼うようになったら、どこかから鳥を狩ってきた猫を見ても「あらよくやったわね。可愛い」と思った。鳥好きの人から見たらとんでもない話でしょう。


でも何も飼わない第三者になれば、猫も鳥も金魚も全部可愛い。狩ってしまう気持ちもなんとなく分かるし、狩られてしまう痛みも理解できる。


当事者にならなくては分からない心は絶対あるけれど、第三者だから見えてくるものもあると思っていまして、私はそのスタンスでずっとやっていきたいと思っています。


 


ホームレス問題に関しては私にできる範囲で何かやろうと心に決めて、今、友人知人に相談しているところです。前に書いたあしがらさんの監督だとか。福祉関係の仲間だとか。


私自身はまだまだ未熟者ですけど、私の周りにはユニークな人がたくさんいて、こうやって困った時に助けてもらえて助かります。近々動き出したいと思いますので、それはまた改めてご報告します。


かとうぎ桜子を育てる会ホームページ

2件のコメント

[C77] 管理人のみ閲覧できます

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  • 2007-06-26
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[C78] 管理人のみ閲覧できます

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  • 2007-06-28
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プロフィール

かとうぎ桜子

Author:かとうぎ桜子
1980年生まれ。

保育士、ヘルパー2級、社会福祉士の資格を使って福祉の仕事をしてきました。
制度だけでは一人ひとりが安心して生活するまちを作るには不十分だと考え、誰もが安心できるまちのしくみ作りをしていきたいと考えています。

2007年4月の統一地方選で練馬区議会議員に初当選。

2010年3月、「市民参加と公共性―保育園民営化を契機として」と題する修士論文を書き、立教大学大学院・21世紀社会デザイン研究科を修了。

2011年4月 無所属で2期目に当選。

2011年末に子宮頸がんが見つかり、2012年春に円錐切除の手術をしました。その後は今のところ再発もなく元気に仕事しています。
この経験を活かし、がん検診の啓発など健康に関する課題にも取り組んでいこうとしています。

2015年4月、3期目に当選。

会派は市民ふくしフォーラム。

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